2005年度第5回 物性セミナー







「1次元非対称排他過程の厳密解」

講師 笹本 智弘 氏 (東工大理 )
日時 2005年 6月 14日(火) 午後2時30分$\sim$
場所 3号館 108

1次元非対称排他過程(ASEP)とは, 1次元の格子上を多数の 粒子が体積排除の相互作用の下で非対称な拡散をするような 模型である. これは, 非平衡統計力学における厳密に解ける 模型として, 平衡系における2次元Ising模型にも似た役割り を果たしうる模型である. 最近, この模型に関しては定常的 な性質のみならず, 時間に依存した相関関数の計算まで可能に なりつつある.

本講演では, 1次元ASEPについての概説から始めて最近の進展, 今後の課題について話す. 特に, ...101010....という初期 配位からスタートした場合の時刻tでの粒子の位置の相関の 計算([2])について詳しく話す予定である.

参考文献

[1] 笹本 智弘,物性研究 79 (2003), 881-925.

[2] T. Sasamoto, cond-mat/0504417.




○今後の予定
6/21 蓑口 友紀 氏 (東大総合文化)  
6/28 真船 文隆氏 (東大総合文化)  

○物性セミナーのページ http://phys.c.u-tokyo.ac.jp/ mino/seminar.html

○ 駒場セミナーカレンダー(駒場内のみアクセス可)
http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/webcal/webcal.cgi

連絡先: 福島孝治 (46513)


Koji Hukushima 平成17年6月1日