!!!熱力学第13回おさらい !!今日のおしながき * ゴムの熱力学 ** !!今日のまとめと反省 あっという間の最終回がやってきた.これまで気体の熱力学ばかりやってきたので,最後にそれ以外の例を議論することにした.そうすることで,熱力学の普遍的なところと,対象に依存するところを明確に意識したい.ここではゴムの熱力学を議論する.ゴムはひも状の物質であるが,多くの気体のもつ性質とは逆に温度を上げると,体積が縮むことがある.まず最初にゴムの顕著な性質について説明し、これが熱力学の中でどのように「説明」されるのかを考える.熱力学第一法則をあからさまに書き下すために,仕事の表式が必要となる.簡単な考察として,準静的仕事を導く.ただし,この際にはまだゴムらしさは入っていなく,むしろ,ひも状であることを反映している.つまり,この段階では,ゴムなのか針金なのかは区別していない.もちろん,一般の針金は温めると膨張する.その後,第二法則から熱力学関数まで導いて,自明でない熱力学関係式をながめておく.これらを用いて,張力一定のもとでの長さの温度依存性と,断熱課程での長さの温度依存性を導く.これらの二つには強く制限がつくことになる.しかし,これ以上は進むことはできない.理由は簡単で,熱力学の体系にはゴムも針金も分け隔てなく理論の枠内で説明されるからである.例外は許していないのである.それではゴムと針金はどのように区別されるかというと,状態方程式として理論の中に入ってくる.つまり,ゴムらしさは状態方程式にいれてくれっというわけである.なんでもよいので,ゴムらしさを表している状態方程式をもってくると,そこからゴムの性質は導かれる.何でもよいといったが本当はそうではなくて,実験結果からもってくるのが正当であり,ゴムの熱力学的性質が説明される.…ということを話していいると,たっぷり時間を費やしてしまう.最終回なので,もっと語りたいことはあったが,お時間となってしまった.みなさんが有意義な夏休みを過ごされることを期待します.それでは,期末試験に. !!今日の宿題 * 練習問題5-7. !!配布するファイル *講義では配れなかったけど,レポート4の解答例:{{ref Report-NR2011-5.pdf}} !!今日の質問 !これこれ? !!今日の投票用紙の裏より 今回は授業評価アンケートをお願いしました.その裏に書いてもらったコメントは,集計結果のときにでも公開します.それはそうと,人数についての反省はまずすべきか?今回の最終回はほぼ6割.途中まで良い感じだったけど,最後の最後で失速した感じ.東大は一年生に熱力学を学ぶことを強制していて,ある意味でよい機会だと思うのだけど,それに答えるべく講義ができていなかったかと思い,反省しないといけない.熱力学は演習書を配って,今年が二期目かな.その効果がどうなのかも判断の難しいところ.ちゃんと手を動かしてくれて,ぱーと捨ててくれればよいんだけど… !!今日の雑談 *今日の投票数は,{{colorsize red, 6, XX}}でした. **今日は授業評価アンケートをお願いしました. !!今回のWEB投票 *今日の講義の出来は? {{vote2 td-2011-13,よい,ふつう,ダメ}} !!今回の一行コメント {{comment}} ---- {{counter2 td-2011-13}}