第四回

今日のおさらい
  1. 静電場の世界の続き
    1. 球殻の作る電場の先週残っていた積分を示す
  2. ガウスの法則
    1. これまでに見てきた対称性のよい例題がある種の法則(ガウスの法 則)を満たすことを確認
    2. 一般の閉曲面で成り立つことを示すために立体角の概念を導入。球 殻電荷の内側で電場がなくなることを立体角を使って考察
    3. 立体角を使うと、ガウスの法則も簡単に証明できる。

毎回ゆっくりとやろうと心掛けているが、やはりすすみが遅いことに自分として 不安があったので、今日はワアーーーとやってしまったがどうだったであろうか。 それでもちゃんと組み立てていったつもりなので、美しいガウスの法則を味わえ たのではないないだろうか。自分だけ楽しんでいるのかもしれない。今日示さな かったことは、閉曲面内に電荷がない場合の考察であるが、これも同じように示 せる。来週はここからはじまることにしよう。

今週のレポート問題

調子にのってまたレポート問題を出してしまった。そうすると、「毎回レポートを出すのはどういうつもりだ」とのクレーム。確かに、超過密スケジュールで講義を受けていて、あちこちからレポート出されたら、

たまらん!

のだ。「君達は勉強しに来ているのではないか」と言って返してしまったが、これはちと暴言気味だな。反省してます。
ある意味でみなさんマジメなんですね。レポート出さなかったら、単位落ちちゃうかもしれないのに、毎回レポート出すなんてひどいじゃないか。ということだと思います。
最初の講義でもちょっと言いましたが、成績は試験がメインです。レポートは補足的に評価の対象にします。私としても、どのくらい理解しているのか知りたいということもありますしね。そういうわけなんで、レポートはがんばってほしいのだけれども、是非レポートなんか出さない勇気も持って欲しいです。例えば、たくさん勉強したいし、アルバイトしなくちゃいけないし、クラブもしたい。けど当然時間と自分の処理能力は有限なんだから、これらが足りないときはどれか調整しないといけない。その時には是非自分の大事にしたいことから優先的に時間をかけて欲しい。この講義のレポートは単位に絶対的な影響はおよぼさないから(でも試験は解いてね)、もし優先準位が低ければレポートなんてやることはないよ。時間がもったいない。他に、もっと大事なところに時 間を回すべきだ。
とはいえ、少しレポートの頻度を減らす予定。

話は変わるが、大学生のころ、友人から藤原正彦氏の「若き数学者のアメリカ」を借り読まされたことがあった。実はまだ返していなくて、たまに読み返すことがある。その本では著者が単身でアメリカに乗り込んで、大学のポストを得ていく話が書かれている。アメリカの学生はホームワークがないと不安になるそうだよ。かなり昔の話のようだけど。

前回のレポート結果について
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Koji Hukushima (hukusima@phys.c.u-tokyo.ac.jp)