第10回

今日のおさらい
  1. 振り子からぶらんこまで
    1. 立ち漕ぎ編
    2. 座り漕ぎ編
  2. 惑星の運動
今日のまとめと反省

先週に極座標での運動方程式を書いて,振り子の議論をしたので,今日はもっと 積極的に漕いでみる話をする.一つめは立ち漕ぎ編でした.重心を振動させてい るのが,人間がやっていることだと考えて,方程式を書いてみる.うーん,これ がなかなか解けないのだが,少なくとも振り子の固有振動で上下に振動しただけ では決して振幅は大きくならないことはすぐにわかる.この点は先週お配りした 押し漕ぎとは違うところ.実際に立ち漕ぎするタイミングを考えてみると,一番 高いところで立っていて,低いところですわっています.つまり,2倍の周期で 振動したときに漕げているはず.実際にこれを解くのは私の宿題とさせてもらっ た.昨晩は他のことで全く(本当に全く)時間がなかったのだ.

その後にケプラー運動に移る.ケプラーの第2法則はすでに角運動量を議論した ところで実は説明していたので,ここでもメインの目的は第一法則,すなわち楕 円運動することである.ここでは万有引力を使って第3法則まで出してみる立場 をとる.時間の都合で軌跡の運動方程式を出すにとまる.来週は軌跡を実際に計 算してみる.

今週の宿題:
  1. なし
今週のレポート:
  1. なし.
今日の質問:
  1. レポートの2番どうやりますかねー
    少しヒントを出しておく.ちょっと難しかったかなー.
  2. 次元が合わない....
    万有引力の運動方程式のうちのr方向のものの第2項にΘの時間微分の項があり ますが,それは2乗です.黒板の最後の方には1乗になっていました.どこまで 遡るのかちょっと不安です.先週の加速度の表式を見ればどこが2乗かはわかる はずで,今日の運動方程式を立てたところから見直してみて下さい.ノートは合っ てるんだけどねー.
  3. hが小さいの???
    立ち漕ぎのところです.hが小さいのです.うっかりしていたのですが,ぶらん この長さの平衡位置をl0としていて,そこを中心に振幅hの振動を入 れていました.そのときにすでにhは無次元量になっていたので,hが1より十分 小さい近似をやっているわけです.よく気づきましたね.よい質問というか,よ い指摘でした.助かりました.なんか次元には気をつけなさいよー.ということ が言いたかったのですが,かえって墓穴を掘ったと言うかんじです.でも,その ことで正しい方向へ行ったのでよかったのではないでしょうか?
  4. 振動系なのに振動しないのは....
    これは前回のレポート問題のこと.条件を見ると,摩擦と固有振動との関係になっ ています.摩擦が非常に大きい極限では一度も触れることができずに止まります.
  5. 座り漕ぎの運動方程式なんか変ではないか?
    ちょっと気になっていました.基本的には強制振動と同じになると思うのですが, ちょっと考え直しておきます.
今日の雑談:
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Koji Hukushima (hukusima@phys.c.u-tokyo.ac.jp)