第11回

今日のおしながき
  1. 質点系の力学
    1. 質点系の重心とその運動
    2. 質点系の運動量・角運動量とその保存
    3. 重心運動と相対運動
今日のまとめ:

今日は息継ぎを入れるネタを持ってこなくて,しかも,今日の話しの構成を考えると,淡々と行くしかない内容で,不安を抱えながら講義に入る.先週の最後に「重心一号」を登場させたが,今日に回せばよかったとちょっと後悔する.こういうときは,もう勢いでいくしかない...

先週,なぜ質点系なのかという話しをした.今日はその質点系にどっぷり浸ってみる.まずは質点系の問題設定を説明して,運動方程式を書き並べてみる.その3N個の運動方程式を眺めながら,重心の運動方程式を出してみる.それは重心に質量と外力が全部集中した質点の運動方程式が出てきた.この結果は,世の中に質点なんて存在しないけど,質点の運動を解析することの意味を与えてくれている.また,逆に複雑な質点系の運動の中で重心に注目すると,その運動は比較的簡単に解析できることを教えてくれている.質点系の重心の位置が見えるかと問えば,それはちょっと難しいかもしれない.しかし,この夏に花火を見に行ったときには,花火の華やかさの裏に単純に放物運動する重心が心に見えることだろう.(まあ,そんなことはないだろう.いや,絶対に見えるはずだ!)

次に,重心の運動量の性質を見ておく.どのような条件の時に重心の運動量が保存するかということを考える.角運動量なる量についても同様に考察しておく.ただし,角運動量の説明をしていなかったので,ここで少し詳しく見ておく.面積速度一定の話しは高校の物理でも出てきたし,レポート問題としても出しておいた.ここでは,どうして角運動量がr×pなのかということをウダウダと説明する.運動量がmvであることの理由とほぼ同じような説明である.ちゃんとわかると,例え離れ小島にいったとしても,角運動量として全く同じ定義を採用することだろう.さて,質点系の場合の全角運動量の性質を見て,それが保存する条件をいろいろと考えてみる.

これまでに,重心の運動を抜き出すことの重要性を見てきたが,その残りとしての相対運動の抜き出し方について議論する.具体的な例として,太陽ー地球のケプラー問題を取り上げる.別に太陽ー地球である理由は全くなくて,その特性を全く使っていない.2原子分子と行った方がよかったか.重心運動をみてから,相対運動の運動方程式を書いてみると,質量がちょっと変わった運動方程式になる.この方程式を解けば,地球の軌道が楕円であることでてくるが,ここで終了.次回には,運動エネルギーや角運動量がどうなるかを見たい.

今日の配布物:
なし.
今日の宿題:
  1. 相対運動の位置ベクトルをちゃんと確認しておくこと.
  2. 今日出てきた量が保存する条件はどうなっているかと,保存するとはどういうことかを理解すること.
今日の質問とコメント
万有引力の負号
間違っていました.実は,ツッコミ待っていました.
今日のコメントから
7/7で最終回はさびしい.もっと授業数増やして欲しい... いや,増やさなくてイイっす....増やすな.
これはリレーコメントになっていました.増やすなってどうよ.こっちだって,御免だ.あと2回講義すればそれで終了です.それはさておき,夏休みの特別質問受け付けタイムを設けたら来ます?
配布したプリントをHPにUPして頂きたいと思います.
多分,してます.配った日のおさらいページを見て下さい.
先週に「HP見たか」アンケートがあったので,その後初めてHP見ました!すごく長ーくて,内容もたっぷり.マメですねぇ.母は「この先生ヒマねぇー」と言っていましたが...そんなことないですよね.
いくつか問題があります.1.今ごろ見はじめたんかいなー.2.親には内緒にせなあかんがな.まあ,そんなことは無いんですけどね.お母様,御世話になっております.3.先生と呼んだらあかんと言ったでしょ...
改めて気付きましたが,「マメ」と「ヒマ」は紙一重ですね.さて,当然ですが,このページを書くにはそれなりの時間を要しています.「ヒマ」と言われればある意味でそのとおりですね.最近,どうして自分がこんなページを作っているのかをたびたび考えることがありました.最初の目的は学生への情報の提供だったわけですが,その目的が達成されているかどうかは本当のところは多いに疑問です.むしろ,講義の日誌として,自分のためになっているのではないかと思っています.講義は終わってしまえば,それで何も残りません.よかったか悪かったも忘れてしまうでしょう.でも,小中学校の先生(これは本当に先生だと思う)はもっと綿密に授業日誌を付けて,生徒の様子を記録しながら御自分の授業を反芻して,反省されているのだと思います.反省しないと絶対に進歩はないですから,その意味を込めて反省日誌を付けているというわけです. また,大学の教官の本分は研究すること?ですから,教育はともすればおろそかになりがちかと思います.そこでこうした日誌をつけることで,一年後に自分にプレッシャーをかけていたり,逆に,一年前の記録を見て,自分に励まされたりもしているわけです(なんかナルっぽいぞ).とはいえ,ほとんどは,講義に話せなかったネタを公開している部分が多かったりして,ネタ帳みたいになっていたりもするんですが...
今日先生が来たときなんかすごく元気がなさそうでどうなるかと勝手におもっていましたが,そうでもなかったのでしょうか.はじめ人が全然いなくてびっっくりしましたが,結局けっこういてよかったですよね.
いやいや,これは芸人としては失格でしたね.最初にドカーンとテンションを上げておかなくてはいけませんでした.確かにご指摘のとおり,テンション上げスイッチを押すのがちょっと遅かったような気がします.それから,この夏はちょっと暑くて,まだ6月だというのに夏バテ気味です.毎日黒酢飲んでるのだけど効き目が無いし,今日は廊下であった人に「痩せた?」と言われてしまうし...単に年をとって,スタミナ切らしているだけだと思います.とはいえ,話し始めたら元気になる性分なので,10分後にはテンションばっちりだったのではなかったでしょうか.
やっぱり,水曜はきつい
今週は水曜が2度やってきます.きついきつい.
今日の雑談と反省:

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