第5回のおさらい

今日のおしながき
  1. 静電場の世界
    1. ガウスの法則の適用
      • 電場を求めてみる.
      • 静電平衡での導体の性質
      • 電気力線の密度
    2. ガウスの定理と微分形
今日のまとめと反省

先週ガウスの法則を説明したので,今回はその適用例を示してみる.まずは,平板に一様に分布している電荷が作る電場を求めてみた.後でどうして,求めることができたかを考えるために,詳しく手順を尽くして説明する.ただ,板書としては細かなことは書かずに「対称性から...」などとした.その意味をよく理解して,詳細なノートを自分で作って欲しい. 平板の続きとして,2枚の場合を宿題に出した.これで最初の講義で使ったコンデンサーの電場は示したことになった.その他にも,積分して求めた直線電荷の作る電場も同様に求めることができる.ここでどうでしてガウスの法則で求めることができたのだろうかと疑問を出す.どうしてこんな疑問を持ったのかということまで説明してしまう.

ガウスの法則は電場を求める以外にも使い道はある.その例として,静電平衡にある導体の性質をいろいろ議論してみる.導体についてと状況設定のための平衡について説明した後で,ガウスの法則から言えることを説明する.静電平衡の元で,導体にある正味の電荷は表面だけで,その表面電荷が作る電場の大きさを求めておいた.

次に,電気力線の密度について,ガウスの法則を使って考えてみる.高校の時に電気力線は習ったとは思うが,何を習ったかと言うと電気力線を書くルールを習ったのではなかっただろうか?ところで,そのルールはどこからやっていたのだろうか?もう一度考えてみる機会にしてみたい.講義では電場の強さと電気力線の密度が関係していることをガウスの法則から明らかにした.電気力線を見ただけでは電場の強さはわからない.この関係がわかると,ルールの一つがクリアになったのではないだろうか?

最後に,そもそもクーロンの法則から始まって,なぜに電場を導入したのかを説明をお話する.そのことに関係して,いままで話して来たガウスの法則の形では不満がのこるわけで,もう一歩進めたい.そのためにベクトル場のもつ性質を使いたい.そらがガウスの定理である.その簡単な証明を説明する.来週はそれからわかることを話したい.

今週の配り物:
なし.
今週の宿題:
  1. 講義でやった問題の続き.正負の一様に電荷分布する2枚の平行平板が作る電場を求めよ.あちこち好きな閉曲面を使って,そこからわかることを説明せよ.
  2. 2枚のどちらも正電荷の場合はどうなる.
  3. ガウスの法則はスカラーの式,つまり一つの条件しか与えていないのに,どうして,電場の3成分が求まるのか?
今日の質問:

今日は一転して,元気がなかったか.

電気力線の密度を議論するところで,最初の符合がマイナスなのはなぜ?また全体が0になるのは?

ここでは電荷が存在しないところで,ガウスの法則の閉曲面を考えた.そのために,まず閉曲面の中の総電荷はゼロになる.それから,面の法線ベクトルは閉曲面の外向けに正にとっているので,最初の電場の入り口はそれと逆向きなので,マイナスである.って,説明すると,「わかっちゃった」ということだった.そうそう,わかっちゃうもんなんですよ.

レポートの書き方で,ベクトル=スカラーはまずいとはどういうこと.これでいいの?

そうそう.って,ここで何を示せばいいのかよくわかんないな. ベクトルならば,最後までベクトルで書くし,スカラーでいいならば最後までスカラーで書くってことです.

レポート問題をベクトルで書いたら続きが進まなくなっちゃった.どうする.

レポート問題で,電荷の位置をr1r2と置いて,観測位置ベクトルをxと置いて...どうするんだっけ.と止まってしまった.だってベクトルなら最後までベクトルって言ったじゃない.という気分だったのだろう.それぞれ位置ベクトルに名前をつけてたら,そこで止まっちゃうね.そしたら,各成分で書いてみよう.何かわかるかも.

今日の雑談と反省:

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