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今日の一言/2008-3-31

巣立ちの季節

この三月で二人の学生が卒業する.卒研生を除けば,福島研を巣立つ最初の学生ということになる.二人ともに優秀で,修論のテーマは自分で見つけてきて,せっせと研究をしていた.それは卒研のテーマとは全く異なるものであって,自分の興味のおもむくままに決められたのだと推測する.もちろん,気ままにできるような趣味では無いので相当にがんばったことだろうし,一方で就職活動もやっていたのだから立派なものである.大学院で二年学んだ知識が実社会ですぐに役に立つことは少ないだろうが,そこでの経験は,思い出としてではなくて,体の中に染み込んでいることだと思う.自分にできることはそこまでかな[1]

さて,先週,物理学会があったが,そのエントリーはちょうど修論格闘中の12月であった.彼らにとっては最後の学会になるので,エントリーを打診してみたが,一人には丁重に断られた.理由は,「学会よりも論文を書いてみたい」ということだった.それを聞いて正直はっとさせられた.どういう感覚でそう思ったかはともかく,論文を書くという作業は経験しておいてよいだろうと初めて認識した.この二週間(もかかってるのか?)ばかりそれに手をかけている.内容は修論の内容をクリアにするために,修論後に新たに計算したものである.時間がなくて,額をつき合わせてガチガチできなかったのが本当に残念だった.彼がいる間の投稿至らなかったが,ほとんど完成した.でも,机にはまだ数本論文が溜っているのだ.さあ,つぎいってみよー.

  • [1]客観的に読むと,超放任主義に見えるかもしれない.特に大学院を目指す若い学生が見るとね.そこまで放任ではないです

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最終更新時間:2008年04月01日 05時44分34秒