冬学期の最初の電磁気の講義でした.みなさんはおそらく担当教官の顔を見に来たのでしょう.同様に私もみなさんの顔を見に来ました.最初なので,まずは簡単な自己紹介してから,講義についての「おはなし」をしました.もうすでに,最初の夏学期は体験してきて,いろいろと思うところや学んだことはあると思います.一番大事な?単位のための評価方法を説明したので,講義についての私の考え方の大まかなところはわかったのではないでしょうか(本当かなー)?みなさんなりに,この講義の位置付けは考えてみて下さい.みなさんの知的好奇心を刺激するような講義にしたいと努力します.
導入として,科学の考え方を少しだけ説明しました.本当は力学の講義のときにすでに聞いている話しかと思いましたが,個人的にはとても大事なことなことだと思い,話しました.「科学」とそうでないものの区別の重要性についてよく考えて欲しいと思います.こういう話しは私が学生のころは一番嫌いな類の話しでした.さっさと物理の話しを聞かせてよーって思ったでしょう.さすがにそれから十年以上たって,つまらん大人に,いや,教育に携わる者の自覚が芽生えたということでしょうか.
それとは別に物理の考え方についても触れました.なんだか,高校までの物理の学び方だと,物理は机の上でゴシゴシ計算するような学問のような誤解を与え兼ねないので,そうではないということを強調しておきました.もうみなさんは,「ニュートンの法則を理論的に導いたり」することの意味や,「これは科学的に証明されていることなんです」なんて言うテレビの解説者に首を縦にふることはなくなっているはずです.
と,こんな下らない話しをしているしているうちに時間は経ってしまいました.まずは電磁気の序論,何を学ぼうとしているかを説明しまいた.特に,近接作用の考え方の一端に触ってみました.詳細は来週からの講義でゆっくりと見て行くことにします.
- なし.
(2003.10.10: 追記)早速,学生さんから,そのオフィスアワーはまともにドイツ語の時間とのメールを頂きました.次回にまたどの時間がよいか聞きたいと思います.