プリントを一枚配りました.
- 第二回レポートの解答例:PDFファイル (87KB)なんか,いまいちな解答例です.もっといろいろと図を入れるべきだと思っているのですが,とりあえず今日お渡しすることにした.すでに解けていた学生さんにとっては全く役に立たず,面白みのない解答例です.問2が出来ていなかったり,間違っていた学生さんはよく復習をしておいて下さい.
(2003.12.02) さて,すっかり一週間空いてしまった.理由は下に書くことにして,さすぎに一 週間前を思い出すのはつらいか.
前回導体の特徴として,静電遮蔽の話をしたので,今回は具体的に導体系のつくる電場を求めてみることにした.この問題は,あらかじめ電荷(分布)が与えてられているわけではないので,境界条件,今の場合は導体表面で電場が面に垂直,を満たすように電場を求めるわけだが,電場の満たす方程式(ガウスの法則+うず無しの法則=ポアソン方程式)を解くことは境界値問題の一つの例である.ここでは,よくあるように映像法を用いて電場を求めてみる.ゆっくり説明したつもり.静電遮蔽は高校の教科書に載っていたので,映像法が載っているかどうかはチェックしてみた.私のもっている東京図書にはのっていなかった.導体平板の系はレポートでやった電気双極子と汚文字電荷配置である.最後は導体表面の電荷分布を求め,誘起電荷の合計が映像電荷に等しいことを確認しておく.
ここで話題をかえて,電場系のエネルギーの話をする.すでに電位の話をしたので,電位が電荷当たりのポテンシャルとして導入したので,そのままエネルギー論にいく.電荷密度の話まで,ちゃちゃっとしゃべってしまう.喋らなくてもいいのに自己エネルギーの口ばしってしまう.このあたりは興味があればゆっくり考えてみるといいかもしれない.来週は簡単な例で静電場系のエネルギーを計算してから,そうだななー.コンデンサーやるかなー.コンデンサーはさんざん高校のときにやってるだろうからなー.そのまま電流にいくかなー.
- 静電エネルギーはE^2まで行かないのか.
- これはまたすごい質問です.いこうかなーどうしようかなーと思っていたんですが,そこまで行くにはもう一つ数学の定理を持ってくる必要があるのだと思います.そこはちょっと躊躇したわけです.
- 表面に誘起された電荷分布はこう解釈できないか.
- 新解釈出現!ここでは詳しく述べないが,それが正しいとすると,映像法を使うこと無く,誘起電荷分布を求めることが出来る.それはそれですごいかも.そっちが求まると,当然電位も求めることが出来る.重ね合わせの積分がおそらく,映像法よりも面倒な気がするので,そこは不利だけど面白い.現在,いろいろ他の例も含めて,チェック中かな.それよりもここでちゃんとその解釈を説明して,宿題にした方がいいのかもしれない.
- 連続的な電荷分布の場合のエネルギーの表式では,発散する点はどうなっているのだろうか.
- この式のままだと含んでしまっているのだが,実際にはそこは避けないと計算できない.今度の講義で計算例を示したい.