レポート問題3の解答例をあわててこさえる．解答例(PDF:101KB) まだまだ，校正の余地あり．ただ，年内にやったということを示したいだけです． レポートも返却可能状態になりました．といっても，もう16号館は締め切られるだろうから，受け取れないですよね．年明けにでもどうぞ． それではよいお年を．

(2004.1.5追記)あけましておめでとうございます． 返却体制を整えました．どうぞ．

前回の講義では1/16はセンター入試準備のために休講とお知らせしましたが，そ れは午後だけに適用されます．この事実を昨日認識しました．よって，講義は通 常どおり行われなければなりません．しかしながら，講義で休講の告知をしまし たので，通常の講義は行うのは問題があると思います．そこで，レポートの返却 とオープンな質疑応答を行いたいと思います．参加できれば来て下さい．

私の勘違いで休講宣言したのですが，本当は休講ではなかった．大変申し訳なかった． ここで告知したとおり，今日は質問コーナを実施した． しかし，今はみなさんがよくWEBページを見ているとか，クラスのメーリングリストで連絡を回してくれたりとか，結構な人数に集まってもらえました．今日は，前回のビオ・サバールの法則の解説をもう一度して，直線電流の計算を見直しました．適当にはじめてしまったので，前回のノートとの整合性に混乱しましたが，基本的な考え方は伝わったでしょうか？その後は前回のレポート問題の解説をしました．いまいち時間が足りなかったなー．

一連の講義の中で一度はこんなのを設けるのもいいかなーと以前から思っていましたが，東大は一年時に演習の講義(少なくとも物理では)を設けていません．演習はやってみるといろいろと楽しいもんです．今回は期せずしてやることになりました．事前にみなさんから質問を受け付けておけば，もっと効率よく出来たかも知れません．あるいは，練習問題ばっかりの解答をやるのもよかったかなー．本当は演習ならば，みなさんに問題を解説してもらうのもいいかもしれません．何か意見を頂ければ幸いです．

今日話しをしていると，「ローレンツ大キライ」と言っていた学生さんがい ました．お顔を拝むと好きになれるかもしれません．こちら．

• 最終レポートの返却準備がほぼ整いました．16号館221Aの私の部屋の前に置いて おきます．どうぞお時間のあるときにとりに来て下さい．解答例のコピーも置い ておきます．
  いま，コピーをとっている途中に間違いを発見．もうコピーをとり直すのはもったいないので，止めます．page 11の中ごろΔの最終式の分数部分の分母分子が反対でした．その直前の式は正しいので，チェックしてみてください．
• 今回のレポートは一番少なかったです．難しかったかも知れませんね．
• ローレンツが一部で受けていたので，調子にのって，第二弾． ビオです．ファーストネームはJeanなんですね．サバール(Savart)の写真は見つかりませんでした．ビオの研究室の助手だったようです．
• (2004.2.3追記) レポートを見てみると，幾つかのレポートに「フレミングの法則」というのが出てきた．確かに中学校の時にはフレミングの法則を習った気がする．それには左手の法則と右手の法則があった．右手の法則は，磁場中の電流が受ける力を示している．右手の親指から順番に，電(流)磁(場)力と覚えていたような気がする．左手の法則は電磁誘導の規則で，あー忘れている．少し不思議に思うのだが，このフレミングの法則は大学レベルの教科書には一切出てこない．少なくとも私の持っている，あるいは読んだ数冊の電磁気の本には出てこない．そんなものをどうして，中学校で習うのだろうか?(中学校の指導要領もすっかり変わっているようで，今では教えてもよい項目になっているようだ．そうすると教えるべきかどうかは先生に依存して，議論のタネになっているようだ，)
• そもそも，それはフレミングが発見した法則かというと，そうではない．右手の法則はローレンツ力に他ならないし，左手の法則はファラデーの法則のことである． 実際に，フレミングはビオーサバールやファラデーなんかよりも一世代後世の研究者のようだ．このことから，もはやフレミングの法則と呼ぶべき理由は見当たらない．しかし，おそらく当時の電磁気学が世間に広く認知されるために一役かったのではないかと思う．分かりやすく手を使って，力の方向を指し示してみることで，一般受けしたのではないだろうか．なので，これは法則といっても，むしろルールとか規則とか呼ばれる類のものだろうと思う．きっと日本語のボキャ不足とか，ミスリードの例なんじゃないかなー．
• さて，中学校ではなぜ基本的なビオーサバールやファラデーでなしに，このフレミングが取り上げられるのだろうか？これは少なくとも歴史的背景や科学のauthorityの点で完全に間違っている．これまた，私の推測だが，中学校で教える理由は，教えるのに便利だということなのではないだろうか?先にも述べたように，この規則は非常に簡便である．そう，ベクトル解析を使えない中学校ではこの簡便さは非常に魅力的なんではないだろうか．わからんではないけどな．ベクトル積を使わなくてもいいから，文章でちゃんと説明してもいいと思うよ．どうだろうか．．．． 簡便さの代償として，元々の法則の持っている一般性を認識することを捨ててしまっている．例えば，電流と磁場が直角でなくなったら，どうするのだろうか?指をちょっとくらい曲げてもいいとでもいうのだろうか?特別な例に適用できるルールだけを覚えさせて，やみくもにルール(公式)の数だけを増やして，その根幹にある法則を見失わせている．その罪は大きいよなー．物理がつまらんと思われる原因はここらへんに無いだろうか？
• そもそも，私の推測が間違っている可能性は大である．誰か知っていた ら，教えて下さい．
• (2004.2.16追記)先日，私が好きな青い電磁気の本の著者である太田先生(やはり目上の方には先生とつけたくなるのである)，と話す機会があり，聞いて見た．彼の本にも一切フレミングの法則は出てこない．基本的に上の私の推測に賛同下さった．
• (2004.3.24追記)
  先日，一般の視聴者さん?からメールを頂きまして，上のフレミングの左手の法則の記述が間違っていると指摘を受けました．ご指摘ありがとうございました．うーん，確かに間違っています．右手が電磁誘導で，左手がローレンツ力でした．確かに覚えていたことは，，「電磁力」と指を順番に見ることと，正しいローレンツ力の方向で，うろ覚えだったのは，右手と左手の選択．間違って右手を使って，無理矢理に指に「電磁力」を割りふってしまいました．電磁誘導の方もちゃんと考えていれば，その矛盾?に気付いたのかも知れません．
  例え，帰りの電車でこのページを作っているとはいえ，確かで無いことを書いて公開するのは問題ですね．間違った情報を載せてすみませんでした．しかし，同時にフレミングの法則(規則)に関する見解も理解してもらってよかったかもしれません．(開き直っているわけではありませんよ)．
• 今回の件で，驚いたのは，二点．まずは，講義とは関係ない方からメールを頂いたこと．以前から，(陰に陽に)同業者の知合いの先生方がみてくださっていることは，聞いていますが，そうでない方々もいらっしゃるとは．．．こういう世の中になって，WEBが大衆に広がっているのを実感します．しかし，学生に突っ込みをいれてもらいたかったなー．
  それから，このページは検索でひっかかったらしいこと．確かに「フレミングの左手の法則，電磁気」とひくと，６番目に出てきます．うーん，誰が読んでいるんだろうか？改めてきちんと文章を書くか，アクセス制限をいれた方がいいなと考えます．よく言っているように，このページは電車の中で書いています(今日も)．さらにほとんど推敲していないので，日本語もヘンです．後から読み直すと恥ずかしい文章ですね．ある日家の父親の目に触れるようなことがあったら，もう何を言われるか．．．