1. ストークスの定理
2. 保存場であることと∇×E=0の関係

今日は第一回のレポートを返却するに際して、幾つかのコメントをした。第二回 レポート問題についても補足を行った。という雑談っぽいことで最初の20分くら いを費やしたのはちょっと消耗だったか。質問しやすい雰囲気が作れたと前向き に考えることにする。
内容は、ストークスの定理を示して、保存場であることの意味を説明した。 保存場の性質として、電位を定義し、そのgradが電場であることを示す。 こんなにも遅いタイミングで電位を導入するのはどうかとも思うかも知れないが、 いきなり電場と電位が登場するのも混乱の元と考え、十分に電場を味わった後に 電位に登場頂いた。学生のころには私もそれらの概念に多いに混乱していたので、 講義ではこうしたわけだ。
本当はポアソン方程式までいって、一度静電場を概観したかったのだが、最初の 雑談が余計なためにそこまで行きつけなかった。しかし、話しがとろいのか全然 進まないのは私の大問題だ。何とかマクセル方程式を組み上げるはいくぞ。

なし

なし

• 今日の証明だとウネウネした曲面では大丈夫なのか?
  1. 一般の曲面でも定義どおり偏微分を展開すればちゃんとできるはず。 というのが講義中での解答だった。きっとできると思いますが、自 分で確かめていないので、考えてみます。
  2. 講義の後で学生さんからコメント。それぞれ面積要素にばらばらに した後で、座標軸をそれぞれクルクル回してやれば、講義の証明が つかえるじゃないか。うーん、確かにそうだね。いますぐ答えられ ないが、クルクル回した不都合がどこかにでそうだ。
  3. と話していたら、もっとエレガントな証明を指摘してくれた学生が 現れた。実はこのエレガントさに気づくのに10分ほど要した。黒板 で説明してくれたことを、研究室で思い返してやっと理解できた。 絵と式が必要なので、後で紹介することにする。
• 例えばクーロン場についても、一見ストークスの定理を満たしているように見える。右辺や左辺をそれぞれ計算するとなんとなく分かる。しかし、点電荷があるところでは、電場の微分が定義されていない。だから、左辺の面積分なんかはちゃんと定義できていないので、そもそも定理なんか満たしていない。定理が満たすために必要な条件(微分可能性とか)があるんじゃないのか。実際に、回転のある場を適当にもってくると、先の一見正しそうに見えることすらも陽に破っているぞ。(という趣旨でよかったかな?)
  1. 彼には先週にも同様な指摘を頂いた。点電荷を記述するためのやらしい操作を講義では完全にさぼっているので、ちゃんと答えられないでいる。おそらく、講義ではこのままさぼり続けるので、この場でコメントしたい。でも、ちょっと待って。

さて、先週、出席点はない旨の発言をした結果かどうかわかりませんが、出席者数が再び激減です。今日は57名でした。前々回は80名を越えたので、ウハウハしていたんですが、思い起こせばその日は第一回レポート提出の日だったので、みなさんレポート出しに来たんですね。今日はレポート返却日だったのに、沢山再び部屋に持って帰ることになってしまった。トホホ。