第11回

今日のおさらい
  1. 磁気モーメントと電気双極子モーメント
  2. 電磁誘導とマクスウェル方程式
今日のまとめと反省

第三回目のレポートの解答を配布する。みなさんちゃんとできていたが、ちょっとコメント。
静磁場の例題として、小さな環状電流から磁気モーメントを出してみる。そういえば、電気双極子モーメントをやっていなかったので、やってみる。といっても、途中から計算は同じなのでアウトラインを示すだけ。ところが、ここで、板書ミスやらノートミスやらが多発して、てこずる。学生さんに指摘してもらった。双極子モーメントの作る場の類似性を楽しむ。
次に、とうとう動的な場合へ移行する。典型的な誘導現象を説明し、時間依存性の重要性を垣間見る。大急ぎでファラデーの法則まで辿り着くが、ここは本当に大急ぎだったので、来週また味わってみたい。

今週のレポート問題
なし。
今週の宿題:
  1. 講義では言わなかったが、電気双極子モーメントの電場の計算をやってみよう。やっぱり、計算やってみないと、どんな具合かわからないこともあるしね。
今日の質問: 今日はダメだった。ギリギリまで喋っちゃったんで、質問時間なし。 それでもどどーと来た、試験も近付いたことなので、質問は発散気味。 ここでも大あわてだったので、質問も覚えていない。
  1. 今日のダメだし。「どうしてm消えるんでしょうか?」
    はい、それは消えません。というような間違い多発。しかも、ちょっと動揺して講義が滞る。でも、講義を黙って聞いているよりは、しゃべる機会がある方が楽しいでしょう。しかも、ノートとりながらもちゃんと考えているんのだということがわかるのもうれしい。そもそも発表者の言う事を鵜のみにするのはよくないことで、それは教科書を読んでいても同じ。大学生になって(それまでに気づいている人もいるか?)すぐに学ぶことは、本は必ずしも正しくないということ。それは何も誤植だけではなくて、本質的に間違っていることもある。だから、「何でも注意した方がいい」と警告する。なんだか、開きなおっているような。。。
  2. d/dx r^-3がどうして1/r^5?
  3. z^2/r^5のz^2は絶対に出てこない!
    うーんと考えていると、「やっぱり出てきました!」ということです。ここは間違っていません。一度落ち着いて、自分でやってみましょう。

    ちょっと今回の講義ではないが。。。
  4. 電流密度から磁場へ、電流密度からベクトルポテンシャルへ、そして磁場へ。と行けるとなると、磁場からベクトルポテンシャルへ行きたくなるが、行けるか?
    いろいろ考察していて、楽しそうですね。いけるはずです。電場の場合では「電場ースカラーポテンシャル」のパスに相当しますが、こちらは簡単で、積分すればOK。でも、磁場の場合はもちろん積分すればいいんだろうが、ちょっと面倒くさそう。定数以外の不定性、ゲージ自由度があるので、一般的にどう書けるかはすぐにはわからないが、特別な場合はできそうですね。
  5. dviはどうして発散で、rotはどうして回転なの?
    これはよくある疑問。実際に定義を展開してみると感じがわかるのではないか。私の場合はそうなんだが、手を動かしてみるとなんとなく分かった気になる。
  6. ▽・E=0になっちゃう
    そうなんですね。0にならないのは、電荷があるところだが、普通に考えれば、左辺は定義されていないので、困っちゃう。次回に関連レジュメ配ります。
まだ、あったような。。。

今日の雑談:

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Koji Hukushima (hukusima@phys.c.u-tokyo.ac.jp)