いろいろと反省点はあります.おいおい書いていくことにします.講義内容:
昨年から比べると,少し剛体に触れたところが進んだどころです.その代償はケプラー問題でした.剛体も回転運動が前面に出てこないと,本当に面白い問題にはなりません.その意味で,もう一歩前に行くべきだったと思いました.さて,どこを削るんでしょうね.力からポテンシャルへの移行やポテンシャルでは表せないもののところはもう少し突っ込んで見たいと思っています.そうすると,やはり「振り子」をサボるんでしょうかね.それから,最初の方はさーとやってしまってもいいですね.
学生さんからの指摘にもあるように,新鮮味が少なかったと思います.これを避けるもっとも簡単な方法は,いきなり解析力学からはじめてしまうことでしょう.それはそれで楽しいかもしませんが,やはりなんか物理の間違った方向につれていってしまうような気がして,気が乗りません.なんとか他の方法を考えてみたいところです.そうでないと,物理指向の学生にとってはちょっと退屈な講義でしょうから.簡単な実験:
今回の講義のシリーズではじめて,講義中に実験をやってみました.もうすでにお気付きではあると思いますが,私は実験家ではなく,手先も器用ではなく,夏休みの工作はいつも苦労をしていた人間です.ですので,とってもひどい実験だったとは思います.もうちょっとなんとかならんのかと自分でも思いますが,それは今後の課題にしたいと思います.ただ,まあやってみてよかったとは思います.みなさんの反応もそこそこよかったし,自分でもやって楽しかったです.特に角運動量を感じる車輪.一方で,なんだか博物館の理科おじさんのような感じで,東大の講義でやることかという気もします.でも,最近子供といった博物館なんかでも,面白い道具は展示してあっても,その原理についてはほとんど説明されていません.ただのおもちゃだったりするわけで,原理がわかってから改めて見直してみると,また違った見方ができるのではないかと思います.運動方程式を解くだけが物理ではないということを認識するのにも十分だったと思います.(余談ですが,先日ブランコに乗る機会があって,思わず「立ちこぎ位相ずらし版」や「二倍周期すわりこぎ減衰版」を試してみましたが,とってもうまく行きませんでした.)WEBページ,出席表の裏:
今回はこのWEBページを少し宣伝しました.ログ解析すると少しアクセス数は増えているようです.問題はなんらかの役に立っているかが問題です.何人かの学生さんには好意的な反応をもらいました.内容はこれ以上増えないと思います.後は講義ノートを公開するくらいでしょうか.もう少し質問がでてくれば,そのフィードバックと情報の共有ができるかな.「出席表の裏」も結構反応した方だと思います.田口の新法則にあるように,「親近感」倍増計画の一貫だったわけですが,ただ親近感を増やしても意味がなくて,その後に突っ込んだ議論ができればよかったのですが,それはこれからでしょうか.
最近各種検索エンジンにこの一連の講義のページが引っかかっています.どうも面倒なので,そろそろ前学期のページは消そうかと思います.レポート:
今,最も悩んでいるのが,このレポート.今回は結局三回でした.レポートにはいろんな側面があると思います.1.講義内容の復習のペースメーカー,2.講義内容の捕捉,3.物足りない学生へのちょっと背伸び問題,4.学生同士の議論の種.
本当は1を重視すべきなんでしょう.そうするともっと小規模の問題を多い頻度で出すのが,効果があると思います.ただ,その時にどれくらい反応できるかがちょっと自分で不安です.今回もいっぱいいっぱいだったところがありました.問題を考えるのもちょっと大変ですしね.演習書をつくればいいんですが...
この問題には,6割強の学生さんが何かしらを書いてくれました.全てに返答するほど,私に時間的余裕はありません.それだけで,また採点と同じくらい時間がかかりそうです.答案用紙に書かせるのですから,単位に影響はないかと不安に思って,批判的なコメントは書けなかったでしょうね(そんなことはまったくありませんよ).そういうこともあり,書いてくれた人の大半は好意的だったので,ここに載せるのもその中から抜粋ですが,何割引きで読んでください(返答は十割で結構です).
- 特撮の話や4(b)のような体重が変わってるように見える話は,力学が少し身近かなものに感じられて楽しかった.試験勉強し出してからおもったけど,微分とか回転の話とか自然界が人間のつくり出した公式にうまくあてはまっているように今までおもっていたけど,ホントはそれは逆で,振り子の運動を記述するのに極座標やってみたり,昔の人はすごいなぁと改めて思った.講義も試験も自分にとってはよかったです.WEB上では色々批判もあがってたみたいだけど,全然そんなことないし,これからもそのスタイルを貫いてください.個人的には"今日のおはなし"が大好きで今,塾講師をバイトでやってるんですけどパクらせてもらってます.
そうですね. 研究者が研究しているのはそういうことです.「色々批判」というのはどこなんですかね.妙に気になったりします.ここですか?
それから,「今日のおはなし」ですが,これは講義をはじめた当初からやっています.今日一日みなさんをどこにつれていこうとしているかを最初に説明するのがその意図です.それを聞いて,教室を出ていってもいいわけですし,逆に気合いをいれてもいいわけです.この方法は,学生さんから提案があったか,知り合いの先生に教えてもらったかで,私のオリジナルではなかったと思います.どうぞ,ご活用ください.- 講義は分かりやすかったし、文字もとても見やすかったし、よかったと思います。実験もして下さったので、身近に物理を感じることができました。試験についてはどこかで見た&聞いたような問題が多く、授業をまじめに受けていた人にやさしい問題だと思います。
試験に関してはあからさまにこのことを明示しなかったので悪かったですかね.今後はどうするかはわかりません.「福島の試験はレポートを復習すれば大丈夫」という情報が流れても嫌なので,今後はどうするかわかりませんよ.まあ,それだけだと「可」しかとれないからいいか.
字に関しては,賛否両論でした.もっと丁寧に書いて欲しいというのもありました.例えば,これ.- 黒板の字をもう少しきれいに書いてほしい.「出席点はないから授業に出なくてもいい」と公言するのは,生徒のやる気がなくなるからやめた方がいいと思う.
自分で言うのもなんですが,私の両親は字が結構うまいです.それから,私の妻も.字は人となりを表すと良く言われることもあり,字が下手だといわれるのはかなりショックなんです.きっと,あまり直らないと思いますが,丁寧に書く努力は心掛けるようにします.
出席のことですが,忠告ありがとうございます.ただ,「出席点はない」と「講義にでなくてもよい」とはいいましたが,その二つの関係は言わなかったような気がしますが,どうでしょうか.出席点がないから出ないのではなくて,もっと高尚な理由のために「講義にでない」ことを否定しない.その高尚なことをdiscourageしないために「出席点はとらない」と言ったのです.因果関係が逆ですね.それから申し訳ないが,学生さんのやる気を出すための努力は大学の教官の任務ではないと思います.確かに,やる気を奪うことはやってはいけないことだと思うので,そこは反省点ですね.でも,出席点ごときであたふたするのは止めた方がよいと思います.- わかりやすい例や道具を使った講義だったので、好感がもてました。試験も考えさせる良問ばかりで、とてもためになりました。これからも知的好奇心をもって物理に向かっていきたいです。
本来は試験で考えさせる必要はないような気がします.本当に考えることが必要な問題は,限られた時間内ではなくて,じっくり考えて答えが出せればそれで十分だと思うからです.あの程度ならば試験時間でできそうかなと思ったのでしたが,ちょっと時間が少なかったですね.
知的好奇心とはどんどん湧いてくるもの,相手をするのが大変なくらいですが,是非,がんばってください.
ここで説明するのはちょっとちがうかもしれませんが,誰かのコメントに「物理に興味を持ったが,点数が...」というのがありました.おそらく進振のことを気にしているのではないかと思います.そこで,宣伝ですが,物理を勉強するのは何も本郷の理物だけではありません.ここ駒場にも基礎科学科というのがあって,既存の学問の枠組を越えた科学を全般的に学ぶ学科が存在します.例えば,何かの拍子に福島のところで卒研をしたいと間違って思った学生は,是非基礎科学科に進学することをお薦めします.私なんかじゃなくても,基礎科は実に思想の高い学科であり,また結構すごい教官が揃っています.進振に迷うことがあったら,是非進路先の候補に入れてみて下さい.- カコモンよりもかなり大変だ。
- 過去問と出題範囲が全くかぶってなくてへこみました。
同じような問題は流石に出せませんよね.講義でも過去問の話しを少ししましたが,それも今回は出さないよというメッセージでした.一方で,過去問と同じ傾向というコメントも.
- 過去問と傾向がそんなにちがわなかったので、安心しました。講義に関してですが、ホームページがすごいです。授業が口頭説明・板書がわかりやすい上にあのホームページだったから、結局参考書を買わずに今までやってこれました。大学の授業はわかりにくいとよく聞いていたのとは大違いでした。ただ、逆に丁寧過ぎるのでは?と感じることがありました。先生は、「大学は自分で学ぶところ」という考えとは逆なのでしょうか?
参考書買わず済ませてしまわれたのは,私の敗北か...
最後のところで,誤解されているとちょっと困ります.間違いなく,大学は自分で学ぶところです.私が学生のとき,あるいはそれよりももっと昔の大学では,その傾向が前面に出ていました.講義などというものは,教官が好きなことを(たびたび黒板と)しゃべって帰ってしまうだけなので,学生が講義についていこうとするとそれは必死だったわけです.今でも,そんな講義をするべきだとする考えもあります.滝壷に叩き落として,はいあがって来るのを待つ作戦ですね.しかし,一方で,それでは学生は落ちこぼれていくばかりだし,大学はサービス産業であるという時代的要請?とは逆行しているというわけです.それとは完全に対照的なのが,今回のような講義でして,助走用の滑走路をきれいに整えて,踏切板まで用意して,「そーれ飛んでみろ」という作戦です.この作戦では,講義の終了が本当の終了ではないです.ここまでよく踏み固めたのだから,その先は「どっかへ飛んでって戴頂」と思うわけです.講義でとりあげたのは,箱としてはめちゃくちゃ小さい箱だったわけで,そこからはみだしてこそ大学生なんだと思います.なんだか,「丁寧すぎるほど」教えてもらったけど,そこで立ち止まってしまっては,切角の踏切台の上で,立往生しているようなもんです. その意味で,参考書を買わないというのは小さい箱の中しか知らないということです.今からでも遅くはありません.是非,ジャンプしてみてください.ジャンプに失敗したときには,教官のところに押しかけていいんですよ,高い授業料払っているのですから.- いろいろな例を出してもらい、楽しかった。ただ、板書ミスがちょっと多かったように思う。
うーむ.
- 悪かった点:しょっちゅう板書をまちがっているところ(混乱をまねくのでやめてほしい). 計算を省略しすぎるところ(わからなくなります).軽く眠たげなところ(先生も人間だからしょうがないですが).レポートが難.
板書のミスを多くの方に指摘されました.これは毎回指摘されるところでして,反省しています.ノートではミスはない(はず)なので,黒板に板書するところでミスが発生しています.まあ,これくらいの計算なんか...と思いながら,暗算しはじめるから間違えちゃうんですよね.申し訳ない.と,ここまでは反省しますが,どうもなんだかこの指摘には違和感も感じています.ミスがわかればそこで指摘してくれればよいし,後でわかればこっそり教えてくれてもいいし,教えてくれなくても「あいつ間違えてるよ」ってほくそ笑んでもいいんです.そんなに目鯨立てなくてもいいじゃないのよーと思うわけです.そこで思い当たるのですが,高校の先生は確かにミスしないですね.本当にプロだと思います.一方で,我々の文化(ってどの文化かな?理系?物理?)では黒板の前で話している人がミスをすれば,誰かが突っ込んで修正することが普通です.そもそも人の話しを正しいと思って聞きません.本も同じで,全て真実だと思って読みません.計算ミスくらいならばかわいい方で,名著と呼ばれる本には計算ミスが非常に多いことが少なくありません.不思議な文化ですかね.
それから,眠そうなのは私の目が細いから,そう見えるだけでしょう.あんだけ,緊張していて眠いわけありません.- 授業はおもしろかったけど、レポートが難しかったです。終電までファミレスにこもって頑張ってました。。。
いやー,ご苦労さまでした.
- レポートの宿題は大変だったけれども、クラスの友人達と一緒に夜遅くまで真剣に問題に向かいあい、互いに知恵を絞り、考えを出し合うことが非常に貴重な体験になったと思います。物理の勉強のみならず、皆で答えを導き出すということの大切さを知りました。この点を考えるとレポートの宿題はとても良かったと思います。
それこそ望んでいたことです.コンパとかで飲んだくれるのも楽しいですが,こういうつき合いも本当に楽しいものです.誰かのレポートの感想に,すぐ隣にいる人も東大生で賢い人ばっかりで困るということが書かれていましたが,東大に入ったメリットはそこですよね.教官も結構すごい人がいますが,右も左も東大生という環境は恵まれています.いろいろと議論すれば結構楽しめるはずです.
- 最後の方がよく分からなかった。
ちょっと飛ばしすぎでしたか.
- ページがとてもキレイでたすかりました。
どこ?このページかな.そうだとしたら,嬉しいですね.どうも色彩感覚とかデザイン感覚がないのでWEBもあんまり上手ではありません.
- 試験たのしいです。日常の物理をどう持ち込み応用するかという感じで。授業も楽しかったです。
試験が楽しいとは凄いです.うれしい話です.「授業も」の「も」は気になりますけど...
- 講義でどうせ毎回出席をとるなら、テストの出来が非常に悪かった人への救済ぐらいの位置づけでよいので、出席点を加味してもらえると嬉しいかも。あと毎回のレポートに加えて試験でも感想を求められても、そんなに感想ありません。自由記述として欲しいです。そういえば、授業初回に授業は10ー15分前に終らせると言っていた気がしますが、たいしてそうでもなかった気がします。先生の授業は僕が大学に入って初めて受けた授業ということで、記憶に残ると思います。半年間有難うございました。
上にも言いましたが,出席点はありません.講義内容もそうですが,試験もそこそこの内容にしたので,「非常に悪かった人」を救済するつもりは毛頭ございません.感想についてはそのとおりですね.でも,それぞれの場面で微妙に意味付けが違うので,そこも考慮して頂ければ...10分前終了は,確かにあまり実現しなかったですね.10分前にピッシッと終わればかっこいいけど,ぎりぎりまでしゃべっていたことが多かったような気がします.こっちの余裕がない証拠ですね.気を付けます.この講義が最初の講義だとは,あまり擦り込まないでくださいね.
- 先生のホームページ好きでした。見るたびにヨシ!やってやる!と思ったのは私だけではないはず。自分の小さな質問などに対してリアクションが得られる喜びは大きいと思いました。。。。
おうおう,やってもらおうじゃないか!!
確かにあなただけではありません.私も結構このページ好きで,一年前のページを見ては「やったろうじゃないか」と思ったり,自分でウケていたりします.ちょっとナルっぽいですね.それはおいておいて,私もみなさんががんばっている様子を見ては元気をもらったりもしていますよ.- もう少しレポート増やしてもいいと思います。
これは本当に難しい問題です.ちょっと賛成ですが,どうすれば有効にできるかは悩んでいるところではあります.
- 。。。進度は少し遅い気がしました。解析力学などの内容もやって欲しかった です。
うんうん.
- 。。。剛体力学をもう少し詳しく教えて頂きたかった。
他にも同様の意見を頂きました.剛体力学をやって,解析力学をやるのは実質的に不可能だと思います.どっちかをもう少し突っ込んでやることは今後の検討課題です.そうしないと,物理のできる学生が退屈してしまうのだと思います.レポートとからめてうまい方法を考えねばならんです.解析力学もやってみたいですね.
- いつも丁寧に質問に答えてくれてありがとうございます。この一学期の物理の 授業で物理の考え方を見につけることができました。
「丁寧に」というのは実は答えるというよりは,聞く方にあてはまるかなと思います.質問するということは,ほとんどの場合は自分の思考と私の説明の食い違いを問われます.「私はこう思うが,どうやらまちがっているらしい,なぜか?」という質問は,どこかで思考が正解からずれているわけで,そこを突き止めれば問題はだいたい解決します.その分岐点を明らかにするためにあれこれこっちから聞いているのが,「丁寧に」思われたんでしょう.上の文化的?には,一番簡単な解決法として普通の行動をしているわけではありません.質問の仕方がよかったということです.
これに対して,答えにくいのが,質問ではなくて「疑問」を直接ぶつけて来る場合です.たとえば,「量子論で出てくるスピンってなんですか?」って,これは確かに質問ですが,直接的な疑問ですね.これもどこが問題なのかがわかればいいのですが,たいていは漠然としていて,それなら「量子論勉強してください」と丁寧でない答えをしてしまうでしょうね.- テスト難しかったです。特に3、4あたりが。だけどこういう問題はやっぱり本質的な事をきかれているかんじがして、ちょっと楽しいです。もし、1とか2のような問題ばかりだと解き方さえおぼえていればできちゃいますんもんね。
このコメントだけ読むと,とってもすごく練られた試験問題のようですが,まあそうでもないので...今回は趣向の異なる問題を出してみたというわけです.
- しかたがないかもしれないが、講義中の計算ミスがわりと多かった気がする。変わったおもちゃを紹介してくれたり、おもしろい雑談があったりして、堅苦しい物理学の授業という感じではなかった。紙の裏に感想を書くとネット上で返事をくれるのが好印象だった。
しかたなくないですね.上では開きなおった発言でしたが,やはりミスはないほうがいいに決まっている.物理は堅苦しいもんではないですよ.堅苦しいのはなんとなくかっこよかったりもするので,かっこよく話したいという物理屋はいると思いますから,そんな人の講義はちょっとかたくるしく思われるかもしれません.私もかっこよく話してみたいとちょっとだけ思ったりもしますが...
- 熱力学と比べて新鮮さがなかった。授業はあまり出席しなかったけれど、ホームページがなかなか充実しててよかった。プリントも大変よかった。テストはかなり手間取る。意外にハード。もっと具体例を通して、物理に触れたいと思う。もう半年力学したいなあと思った。
新鮮さか...もっとネタを仕込まないといけないな.力学って難しいんですよね,「新鮮な」話題をいれようと思うと.
上にも言いましたが,講義で全てではありません.力学の全てを網羅したわけではけっしてありません.もっと力学を楽しんでください.私は解析力学は講義ではなくて,自分で勉強しましたよ(きっと).- 授業はでてたけど、興味ある話しか聞かなかったんで、全然解けませんでした。
これ,ちょっとヘンだよね.聞いてみたけど,興味あるところしか印象に残っていないというならばわかるけど,聞いてみる前に興味ある話しかどうかはわからんでしょう.それに人の話を聞いただけで全てわかるような人はそうはいません.たとえば私はそんな人間ではないです.
- 先生がおもしろいことがまずよかったです。また、欠席してしまった場合のフォローとして、ネット上に講義の概要がかいてあったのも助かりました。
「まずよかった」.それで,次は...欠席したときの話か?それで次は..ひょっとしてそれだけかよっ.
- ながーい感想。。。
ここでは書きつくせないような長文でした.なんでも引きだしは多い方がいいです.いろんなことを勉強できるのは実は大学の時だけだというふうに思います.広く浅い部分と,ふかーく突っ込む部分をバランスよく学んでください.
- 授業が面白かったし、物理も好きだったのですが、大学に入ってから何だか勉強する気がしなくなって困りました。
大学生活には,いっくらでもそんな穴ボコは空いています.気を付けてください.目の前に簡単な目標を設定して,一年後の目標,二年後の目標がちゃんと設定できていれば...
- 慣性モーメントを学んだ解きにハンマー投げで、ハンマーを遠くに飛ばすコツが理論的にわかったような気がします。体を縮めてなるべく腕の長さに値するものを減らすことで、回転速度がより大きくなり、その結果として遠くに飛ばせるのだなぁ。
ほー.そうですね.室伏選手に是非教えてやってください.投げる瞬間にすっと回転半径小さくしているのかなー.バットを振るときは脇をしめるということですね.最初から脇をしめていてもだめで,大きく構えてすっとしめるのでしょうか.
- 理系の中で一番よかった.
きっとそれはジャイアン効果というやつですね.
- 授業では常に生徒の心に気を配っていたと思うし、すばらしい講義だった。これからもこういう講義を続けていってほしい。
ありがとう.でも,ちょっとおおげさですね.こう言っては悪いですが,私は生徒の心にいちいち気を配ったりはしていません.こんなにたくさんの学生に気配りなんてできるはずがありませんし,もしできたとしたら今度は私の気がなくなってしまいます.ただ,私が学生に戻ったときに聞いてみたくなるような講義にしたいとは思っています.そう思っていればひどい講義にはならんと思っています.
-- | 水曜クラス(2限) | 金曜クラス(1限) |
履修人数 | 95 | 106 |
回収数 | 70 | 54 |
総合評価(平均) | 4.07 | 4.11 |
- 今までの力学に対する考えといえば,ただ単に運動の様子を記述するだけのものだと思っていたが,講義や自習を通して,日常生活と深くかかわっているものだと認識させられた(あたり前ではあるが.)...
当たり前のことが当たり前でなくなる感覚は何となくわかります.でも,この当たり前な感覚をなくしてしまうと,あっち側(どっち?)の世界に行ってしまって帰って来れなくなります.
- 定義の連発の上にひたすら理論がつみかさなっている気がして,学問としてはその方がまとまっていていいのだろうけど,何か日常と離れているような気がした.また,そもそもなぜ万有引力だとか摩擦力は働くのだろうかという答えが「そう考えるとうまくいくから」という程度のものしか導けない気がするので,その点が納得できなかった.
「導く」と思っているところに問題があるということは再三講義で主張してきたことなんだけどなー.でも,簡単に納得しないことは大事なことです.
- 力学を学習して,細かい事や複雑な事を近似によってなくしてしまうというおおらかで大胆な物事の考え方を学びました.
よく言えば「大胆」で,わるく言えば「いい加減」なのが,物理的なのかもしれません.もっと言えば,本質的なことだけを抽出して,そこから言えることを深く考察するのは物理特有のアプローチだろうと思います.もちろん,それだけでよいはずはないので,その近似の適用限界は真剣に吟味しなければなりませんし,実際にそれをやっているのが物理です.適当なおとぎ話だけを作って終わりにはしません.