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電磁気B金曜2007おさらい11の変更点

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!!!電磁気B金曜第11回おさらい
!!今日のおしながき
*静磁場の世界
**アンペールの力
**ローレンツ力
**ビオ・サバールの法則
**静磁場の満たす方程式

!!今日のまとめと反省
まずはアンペールの実験を紹介するところからはじめる.二本の電流を平行に流したときと反平行に流したときにそれぞれ引力と斥力が働く実験である.これはクーロン力の電流板に対応するとかんがえることができる.電流を流さないと力が発生しないところが面白い.この力からもうひとつの場を導入する.そこでやはり大事なのが,ローレンツ力である.磁場中に荷電粒子が運動すると,その磁場から力を受けるが,それを記述するのがローレンツ力である.電荷が運動すると,電流になるので,電流が受ける力と考えてもよい.一方の電流が流れることで,周囲に磁場を作り,もう一方がその磁場から力を受けるというわけである.この二段階の考え方で,中間の介在として磁場を導入する.ここは電場の導入方法と同様である.さて,ここで静電場のときに勉強したことをまとめた表を作っておく.対応する磁場の欄があるはずで,それを埋めていくことが今後の工程表になる.これで今回と次回の方向性は示されたことになる.

具体的にアンペール力の性質を再現するように,電流が作る磁場の法則がビオ・サバールの法則である.ある電流要素が別の場所に作る磁場をあからさまに与えている.この法則では磁場の方向は電流密度ベクトルと位置ベクトルのベクトル積になっているので,ぱっと方向が見えるには練習が必要である.まずは先ほどのアンペール力が確かにこの法則で説明できているかを,方向だけ確認しておく.注意してベクトル積の方向を見ると,ちょうど小学校のときに習った?右ねじの法則の方向である.二つのベクトルが直角になっていないと混乱するが,ちゃんとベクトル積を考えてほしい.

もちろん,方向だけでなくて,大きさも問題であるが,次に具体的に直線電流の作る磁場を計算してみる.方向でけは先に見定めておいて,その成分を計算することにする.ここは電場のときのクーロンの法則を積分することに相当しているが,それよりはちょっと面倒である.ただし,成分だけ書き下せば,あとは高校数学の積分でできる.変数変換をすれば後はきれいな形にまとまる.答えは直線電荷の作るで電場に似ている.が,電場とは直交する方向である.

次に,工程表にしたがって,ガウスの法則の磁場版を考えてみる.これこれあれあれとビオ・サバールの法則を変形して,まずはdivをとると,ぱっとゼロであることがわかる.磁場の発散はゼロになっているのである.このことは,磁石のN極やS極が単独で存在しないことと対応している.次にrotをとってみる...のは次回にまわす.

!!今日の宿題
*円環電流の作る磁場を円の中心軸上で求めよ.それ以外のところでどんな磁場できているかを考えよ.

!!配布するファイル
*練習問題の続き(最終号): {{ref Problems-EM-3rd.pdf}}
*練習問題の解答例:{{ref Answer-EM-v42.pdf}}


!!今日の質問
ちょっといろいろあった.
!静磁場の満たす方程式を書くところで,間違っていないか?
間違っていました.電流と電流密度が重複していました.電流Iは必要ありません.
!電流と電流密度の関係,直線電流のところ
ビオ・サバールの法則を電流密度と電流を使った式で書いたのだが,ベクトルの位置の説明がちょっとあいまいだったかもしれない.電流要素を{{tex I\vec{x}=\vec{J}dSdx}}と書くと,左辺はdxがベクトルで方向は電流の流れている方向を表し,大きさはdxである.一方で,右辺では電流密度Jをベクトルで表している.当然,方向は電流の流れている方向で左辺と同じである.

!レポート問題に関して
レポートの設問に対する質問だった.ちょっと題意が不明ということだったが,確かにそうかも.電荷がどこに分布しているかを,理由をつけて答えられれば合格です.

!Idxとqvについて
ローレンツ力を書き換えて,{{tex \vec{F}=q\vec{v}\times\vec{B}=Id\vec{x}\times\vec{B}}}としたら,理由を聞かれた.
ローレンツ力を書き換えて,{{tex \vec{F}=q\vec{v}\times\vec{B}=Id\vec{x}\times\vec{B}}}としたら,理由を聞かれた.それはねー,これこれでほれほれで...あれ??と説明していたら,「こういうのを天下りで言われると困るんですよねー.次の授業がありますから...」と捨て台詞つきで立ち去られてしまった.くっくやしいーです(ザブングル風).講義終了で頭がさちっていたんですね...答えはこうです.

電流が流れている導線の中の単位長さ当たりの荷電粒子の個数をnとすると,ある電流要素Idxの中にある荷電粒子数はndx個である.速度v(ベクトル)で運動している荷電粒子に働くローレンツ力は全部で,(qndx)vxBとなる.電流の流れている方向dxと速度ベクトルの方向は同じであるから,この式は(q nv dx)xBとも書ける.ここでベクトルはdxとB.一方で,電流Iは,単位時間に面を貫く荷電粒子の個数なので,それはdvの筒の中にいる荷電粒子の個数に等しいから,I=qndvである.ここから,ローレンツ力はIdxxBとも書ける.というわけです.上の説明ではベクトルの表記をつかっていません.IEだと式が上手く見えないようですから,全部細字で書きました.どこがベクトルでしょうか???これを問題にしておきます.

!!今日の投票用紙の裏より
!宿題の解説プリントがほしいです.ウェブにUPでもいいので.
実は宿題の多くは,練習問題に含まれていたり,そこで解説をしていることが多いので,それを参考にしてください.その他には...ここ計算しておいてねってのがあるか...

!30か31に大質問大会を希望
もうやりません.そんなに私は暇ではありません.後は質問があれば,各自質問に来てください.

!!今日の雑談
*今日の投票数は,{{colorsize red,  6, 43}}でした.減ったなー.夏学期よりも10人以上少ない...

*思い付きですが,最終回にテルミンの話をします.まだちゃんと話を作っていないので,どんな話になるかはまったくわかりません.とりあえずテルミンは買いました.学研の大人の科学なので,本物ではないです.でも,しっかりとした楽器になっています(さすが学研).テルミン演奏して終わるってことはないです.そもそも演奏っていっても,ちゃんとできないし...なかなか上手くはならないです.

!!今回のWEB投票
*今日の講義の出来は?
{{vote2 emf-2007-11,よい,ふつう,ダメ}}

!!今回の一行コメント
{{comment}}
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{{counter2 emf-2007-11}}