トップ 差分 一覧 Farm ソース 検索 ヘルプ PDF RSS ログイン

統計物理学おさらい最後

期末試験

みなさん,試験ご苦労さまでした.

今日のテスト

  1. カノニカル分布の基礎
  2. キーワード説明問題
  3. 二準位系の統計物理
  4. 講義の感想

今日の問題の肝は,3-9でした.統計力学の利点を説明せよということで,漠然とした質問のように思ったかも知れません.試験勉強では,きっとノートを見ながら,えいえい計算していたのではないかと思いますが,ふっと筆をとめて

「いったい全体何をやってきたんだっけか?統計力学やって何が嬉しいんだっけ?」

と考えたことがあったら,そして,その時に講義中に私が吠えていたことが思い浮かんだ人はラクチンだったでしょう.そんなの思い浮かばなくても,よーく考えてみたいところです.何を学んでいても,立ち止まって考えることをすると,自分の思考をゆたかにしてくれるものです.春休みの宿題にしておきましょう.

期末試験の講評

(2006.3.14)これだけ時間が開いたら,もう見に来る人はいないのではないかと思いますが,ぼちぼちやります.今年は二月がとても忙しかったです.おまけにインフルエンザになってしまったりしたので,とても痛かった.余談はさておき,試験のできはとてもよかったです.問題が簡単だったからかもしれませんし,そもそも履修140人に対して60人しか受けていないので,そこそこ出来ると思った人ばかりが試験を受けたとも思えます.出来なかった人はノートをじっくりと見返してみてほしいです.

「感想」から

最後の問題で講義に関する感想・意見をもらいました.それに対しての返答をここでしておきたいと思います.ちょっとまだ時間的に余裕はないので,ぼちぼちと書いて行きます.

量子力学との関係がもっとわかればよかった.位相空間のメッシュがなぜhなのかよく分らなかった.グランドカノニカル分布は面白かったが,化学ポテンシャルが出てきたので,化学への応用をもっと知りたい.

このシリーズの講義で,量子力学とのかかわりは迷ったところ.結局,量子力学を知らない一年生がメインであることがわかったので,完全にスキップしました.残像が上のhなんだけど,この文脈では意味はないということが大事なところか.朝永の量子力学Iにこのあたりのことがいろいろと書いてある.読んでみるといいだろう.それから,化学ポテンシャルは,そうねー...化学が好きなのね.質量作用の法則とか基本的なネタしかもっていないので,勉強しときます.化学ポテンシャルは量子理想気体の時にいろいろ面白いことがあるので,もう少し先を勉強してみてください.

最後のアンケートで「先に数式の方が〜」と書いた者です.やはり,少し数式をちらつかせて「ほら,すごいでしょう?」→「これは〜で,重要であり,〜物理の〜を…」とした方が説得力があるんじゃないかなぁと思いました.

なんか,数式コンプレックス?数式見せられるとビビったり,無批判に説得されるというのは,やっぱよくないと思いますよ.数式なんか無い方が凄いと思いますけどね.これでも私は理論物理家のつもりだけど.

ホームページで内容やプリントをアップしてくれたのがよかったです.ただ,出れなかった回のせいで,訳わからなくなりました.板書は別にそこまで読みにくくはなかったと思います.

ホームページの内容では,欠席分はカバーできないということですね.板書...基本は汚いということですね.

相転移がマクロでないと起こらないという話がおもしろかったです.近似などの数学がわからず最後までついていくことができませんでした.駒場の最後にとっといてよかったです.

このコメントを見て,駒場の最後の講義でもあるのかと認識しました.駒場の印象が悪くならないように頑張らねばならないです.

「感想」その2(2006.3.14)

最初から最後まで全く理解できていなかったのが,見事に結果に反映しました.数式を追うと,その数式の意味を忘れ,一方,数式の意味を考えると数式を追えずという悪循環でした.最後の2,3回は授業にさえ出なくなったので,何も言い訳はありません.一学期間ありがとうございました.

これは講義中の話かなー.復習の時は「悪循環」になんかならないで,じっくりどっちからもやっつけてしまえばいいですね.きっと復習に時間をとっていないと見た.

3回目くらいの講義でやったカノニカル分布のあたりからだんだんわからなくなり,高校のころ少しやった速度分布をはさんでどんどん置いて行かれました.理解するところなのかこういうものだと覚えるところなのかさえわからずでした.

なるほど.高校のときにやったことはこんな風に理解ができるんですよー.と良い気になって教えているつもりのところなのですが,高校での知識との対応が全くわからずに,かえって混乱させてしまっているということですか.もう少しうまいいい方があるのだと思いました.それから,「こういうものだと覚える」ところというのは,物理では余りないと思ってよいと思います.猛烈に悩んで理解して下さい.

練習問題の文面をもう少し一般的なものにして欲しかった.

いま一つこの主張が理解できない...文章が下手だということか?問題が変態すぎるということか?

<E>を微分で表すなど,不慣れな計算が多かったので,もう少し計算を逐一追って欲しかったです.でも,全体としては中身も丁度良い量がつまっていたので,充実感は味わえました.半年間ありがとうございました.

確かに高校の確率統計ってばあんまりやらないですからね.確率の計算はもう少し詳しくやるか,あるは練習問題と解説をみっちり配ればよかったですかね.

無いようがとても難しかったように感じました.こういう勉強がはじめてだったせいかもしれませんが,その分新しいことを知れてよかったです.

ものすごく身勝手に解釈すれば,大学の講義って感じがしたということかな.

結構難易度が高いものだと痛感しました.でも,この分野はなれてくるとおもしろいと感じるようになりました.もう少し式変形をとばさないでほしかったところが,少しありました.自分で発見するのは大変なので,もう少しお願いします.

ははー.お願いされてしまいました.プリント配ればいいかな.というかよ,わからないときは質問にくればいいさよ(何弁?).自分で発見すれば感動するっしょ.

重要なことを言葉としてまとめて板書してほしかったと思います.その方がやってきた計算や式の意味が明確になると思うし,その結果統計力学の良さが伝わりやすくなると思います.

これは,3-8の答えが講義中にはちゃんと伝わっていないぞ.というclaimですね.半分はそのとおりなので反省します.でも半分は...「良さ」はね,教えてもらうこともあるけど,みなさんが「おおお,こいつはすごいぜ」って思うことも大事なんだと思います.

数学的に大胆な近似を使い,きちんと実際のマクロな現象を説明できている事に驚いた.ただ,やはり講義では,量子統計力学の方までもう少しで良いから踏み込んで欲しかったです.講義で配られたプリント,特に演習問題はとても充実していて,非常に学習の助けになりました.(学期の終わりに近づいて演習問題を解いてみたらその充実ぶりに驚きました.)しかし,授業でやった事とは少しはずれても良いから,習った知識を用いてわかる面白い現象(計算は複雑でもよいから)をもう1・2問のせてあったら良いなと思った.

まあ,ちょっと褒めすぎ(真に受けすぎ?).確かにね,量子統計に行きたかったですね.量子力学を知らずしても,行けないことはないよなー.とこのコメントを読んで思った.また次回に考えてみます.演習問題もね,もうちょっと充実させたいですね.骨のある問題もちゃんと交えて,練習問題的なものもっと入れてね.

教科書指定して,それに沿ってすすめてほしい.プリントは余白があってもいい(計算に使う)

教科書してして欲しい気持ちは良くわかります.でも,指定したくない教官の気持ちも分ってね.いずれ自分で教科書を書くことがあれば...ほぼ無いと思う.

おもしろかったけど難しかった.今まで熱力学の次のステージに統計力学があるものだと思っていた.参考書でも,熱・統計力学と書いてあるのが多い.しかし,講義を受けて,統計力学が熱力学に合うように作られてきたことがわかった.

うんうん.講義をしてよかったと思います.きっと熱力学を習うときに,強調されると思いますけどね.

  • まだまだ続くけど,今日はここまで.きっと研究が嫌になったら,またここにもどってくるでしょう.

「感想」その3 (2006.3.17)

ながい感想が多くて大変.あらためて自分のキータイプ速度が速くてよかったと思った.自画自賛.ただし,誤字脱字は私の責任です.手が疲れたので,返答はボチボチ通勤の電車で書いていきます.

説明がとても丁寧で,わかりやすかったと思います.特に,いきなり気体について考えるのではなく,コインなどの頭の中で考えやすい例を用い,その簡単な操作(コインなげて表の確率とか)に対して統計力学的な説明(分配関数とか,ガウス分布になる仕組みとか)をしてくださったので,後の勉強に非常に役に立ったと思います.ただ僕が気体の説明に入ってから授業には顔をだしていたものの説明を聞くのを断念してしまったためテストのできは非常に悪い結果となってしまって残念です.ただ,先生はアンケートをほぼ毎回とって生徒の意見を聞いていたし,練習問題のプリントをいつも出してくださっていたので,本当に御世辞とかじゃなくて言い授業だと思います.もっと自分が時間に余裕がある時にこの授業を受けられてたらと思いました.(興味のある分野なので).この授業で一番興味を持てた部分は,ミクロな視点で見た時の"ゆらぎ"がマクロな視点ではほぼゼロになることです.これが量子力学でポテンシャルのゆらぎがどうとか言っているのと,古典力学ではそれを無視していることのと,何か似た関係にあるのではと思いました.統計力学を学ぶことで他の分野のことももっとわかるのではないかと思うのでこれから楽しみです.経済学とかも統計学と関係していると思うんで,統計学って応用分野が広いですよね.

今回最長のコメント. どうして途中で聞くのを断念したのかが気になる.

「等重率の原理」「ボルツマンエントロピー」のたった2つの仮定から,これほど様々な物理現象が説明されていく様は壮快でした.久々に科学のだいご味! "シンプルな仮定から出発して,驚くべき結果を導き出す"という手品(?)を楽しめました.また,練習問題が充実していたのもよかったです.講義で答えを"きかされて"しまう前に自分の手で計算して結果を出せるので,満足感を味わえました.また,私が統計物理にひかれた要因として,数学が簡単であり,自分でモデルを考案しやすいということがあります.自分であれこれ工夫のしがいがあるのはたいへん面白いですね.特に,1次元イジングスピンの問題を厳密に自分でとけたときはうれしかった.(ただ,後で調べるとこれはもう40年前に論文になっていたんですね.)少ない知識でも次々と発展させていけるところが最高でした!

私が解答を配る前にやってみようと思うのは,とても健全です.他のみなさんも見習って欲しいと思います.特にこの講義に限ったわけではないですが,講義との付きあい方としてこういう意識がないと大学生ではないと言っても過言ではない気がします.

自分で一次元イジング模型をやってみるとは,楽しんでますね.どんどん楽しんで欲しいと思います.一方で,私も練習問題を配るときに,ある程度発展的な問題も含めて,みなさんが楽しめるような方向性を示すべきだと思いました.

テスト前に全体を復習したら,非常に興味深いことがたくさんあり,楽しめた.しかし,講義においては睡魔にまけてしまったり,全体を通して理解することができず,途中からさっぱりわからなくなってしまった.今となって思えば,しっかり復習し,疑問点を質問するなどしながら講義をうけていればよかったと思っている.

講義の楽しみ方をよく認識されたことと思います.

ride on timeというかライブ感はとても大事です.

大学の教官とピンポン(質問のやりとりとか,議論のやりとりとかを象徴的に表しているつもり)ができるなんて,そんなに楽しいことはありませんよ.そのためには復習が欠かせないのです(力説.本当に悔やんでいるのだとすれば,まだまだ一年が終わったところなので,これから多くの講義が楽しめると思います.がんばってください.

以前から物理学に興味をもっていた私は,一つでも多くの物理学に触れてみたいと思い,本講義を受講しました.一学期において熱力学に感動を覚えた私にとって,この講義は決して苦痛ではなかったのですが,少々計算方法に慣れるのに時間がかかり,大変な思いもしました.しかし,今回新しく得た知識,物の見方は後々の私の勉学に影響を与えてくれると思っています.特に,単純な問題設定から幅広い現象を表現できることに感動しました.

私も統計力学を最初に習ったときにそんな感覚を得ました.統計力学がそんなに偉いわけではなくて,量子力学でも流体力学でも同様だと思います.そう思えば,少々慣れない計算でくじけている場合ではないのです.この計算の向こうには何が待っているんだろうと思うと,計算も楽しくなるはず?

「感想」その4 (2006.3.20)

講義中にすぐさま理解できるほど易しくなく,復習でやっとわかる内容だった.尤も試験でしか復習はしていないのだが,ミクロからマクロへとつなげるという考えは面白いものだった.

難しさとしてはちょうどよかったということでしょうか.

一番面白かったのは二準位モデルからフックの法則を導いたところでした.結局フックの法則もある条件(バネの伸びが大きくないなど)を満たすときだけ成り立つ近似法則であると思うのですが,その条件もだいたい導くことができたところが面白かったです.そして,バネの性質をエネルギーの大小におきかえてつかっているにもかかわらずフックの法則が出てくるところもまた.それから量子論を取り込むことによって道が開けたところも面白かったですが,統計力学全般にわたって,少しテクニカルすぎる気が否めません.また,統計物理学を勉強することになると思うので,その時もがんばろうと思います.

「すぎる」とはどのあたりを指しているのでしょうかね.いまひとつ,そお感覚がわかりませんでした.講義のやりかたの問題かな.

講義は生徒のことをよく考えて行われており,いいと思いました.特に生徒がきかなければ給料どろぼおうだというのは他の先生にも見習って欲しいです.

これは毎回言われて毎回答えていることですが,私はそれほど生徒のことを考えているわけではなくて,自分で気持ちよく話しているだけです.もっとも学生だった自分を意識しているかも知れません.彼はみなさんよりはかなり低レベルでしたから...

計算の途中式をとばされると,ノートを見直しても何をやっているのかよく分らなかった.そうなるとずっとついていけない.

ちょうど境目がそのあたりかもしれません.そこは能力もさることながら,気持ちの問題もあるかもしれません(ここで精神論にもっていくのは体育会のノリか).ついていけなくても,それを許容できるかどうかということです.たとえば,ハリーポッターが好きで読んでてわからないと辞書引くでしょ.引かずに意味わかんなくて,ほっとくか?ってことです....関係ないけど,これを書いていて思い出したことは,大学院生ころだったかなー.ジュラシックパークの続編のロストワールドが読みたくて,ペーパーバックを思わず買ったんだけど(安かったし),それがなかなか読めなくてね.当然辞書引いたんだけど,それでも意味わかんなくて,日本語訳をかったんでした.日本語訳は上下に分れていて,しかもそれぞれ倍位の値段だったんだけど,..読みたかったんですね.本はそこそこ面白かったですよ.映画とは別問でしたね.

毎週,欠かさず出席する気になるよい意味で珍しい授業であった.ただ,先生の字が読みづらいことが結構あった.1つ提案だが,WEBに掲示板を作って,質問を書きこめるようにしたらどうか.授業中よりも,自分で勉強している時に質問したくなることの方が多いので.WEBの方の「おさらい」が少しおざなりな感はあった.それでも,WEBでおさらいして下さる教員は滅多にいないので,あるだけでもすごいことだと思った.

掲示板はそれとなく,各講義のトップの一番したにくっつけといたんだけどね.まだ,活発に利用されていないからどんな感じになるかはわかりませんが,ちょっと心配事があります.確かに,上に書かれているように,質問がどんどん沸いて来るのは復習しているときだろうとは思います.その時に,気軽るに掲示板に質問を書きこむことがよいことかどうかがわからないのです.わからんことがあったら,とりあえずグーグルッてみる現代社会で,本当に問題解決能力養えているんもか?と不安になります.レポートでもなんでも,ネットに転がっている二次情報以下のものを勝手に本物だと安易に思い込むのは,いわゆる先生と呼ばれる人達でもやってしまってますよね.困ったものです.それとは違って,友人や私のところに質問にくるのは,それなりの覚悟が必要で,いろいろと質問する前に考え込むものです.ううううーん,と考えて始めて答えが見えることは以外にあるもんです.試験では時間が限られているので,そんなに悠長にはできませんが,普段の勉強(けっこう研究もそう)ではうんうん考えるのが大事です.質問するには,問題点をうまくまとめないといけないと思うし,その途中で答えが見付かることもあるかもしれないし...とにかく,心配しているのは,掲示板のよって,議論(質問)のチャンスが減るようなことがあったとしたら,それは前年ですねってことです.

字が汚いのは最近徐々に減りつつあるコメントなんだけど(単にあきらめられているだけか?),来季は撲滅を目指してがんばります.

授業は難しかったのですが,導かれる帰結にはいつもワクワクさせられました.特に相転移の話がおもしろかったです.プリントとWEBは勉強の大きな助けになりました.先生がIEを好きになってくれることを願ます.(WEBで数式が見れなかったのは困りました.)

これはほめすぎコメントですね.でも,講義はワクワクしてなんぼですからね.ワクワクしなくなったら,講義なんか出なくて,ワクワクする勉強を自分でやりましょう.それから,数式の件では御迷惑をお掛けしました.どうしてIEだと見れないのですかね.文法違反しているのでしょうか.申し訳ありませんが,私がIEを好きになることはほとんど無いと思います.タブが使えて,Linuxに移植してくれたら,考えます.私が好きになると言うよりも,MSが仕様をちゃんとして,数式の図を出してくれればいいんですよ.

この講義は他のどの教科にも増して,復習が重要だということを痛感した.毎週十分な復習もできず講義に臨んでわからないと思っていたのが,テスト前になって細かい所まで追って行くとおもしろようにわかる.今,ノートを見返すだけでもなるほどうまいぁと感じるので,ぜひ講義中に味わいたかった.講義を受けている間は難しくて何度も切ろうかと思ったが,この授業が「これが本当に物理をやるってことなんだ」という感じを得られるのが好きで続けられた.よい講義をありがとうございました.

私も学生の時に数多くの講義をぶっちしましたが,理由は大したものはなくて,ほとんどが怠惰な低俗な理由でしかありませんでした.それはたいてい後悔しかもたらしません.くだらないようでも,出続けてみるといいことがあるものです.継続は力なり by Z会,なんかちょっと文脈がちがうか.一年生は忙しいとよく聞きます.復習を十分にするだけの時間がとれないのが現実のようでもあります.なので,どこかに焦点をあてないといけないですね.それから物理っぽい講義と褒められた気がしましたが,自分ではそうでも無いと思っています.もっと物理の匂いがプンプンする講義がしたいと思いますね.まだまだ修行が必要のようです.

はっきり言って難しかったです.毎回いっぱいいっぱいでした.何度もあきらめよとしたけど,途中であきらめることが悔しかったのと,先生の人柄に引かれたので最後まで頑張りました.まったく手を付けていなかった練習問題をノートを見ながら少しずつやってみたら,少しは分るようになったと思います(テストはできなかったけど).分配関数からとてもいろいろなものが生まれてきて,驚きの連続でした.ミクロ→マクロの際の近似がよくわからない箇所が多かったので,その辺りのフォローがもっと多いといいと思います.

確かにそこ大事なところなので,もっとゆっくりとやった方がよかったですね.分布関数からどんどんでてくるからくりは統計の問題だけど,それに意味を見出すのは物理の世界ですね.その辺りももっと明示的にしたいところです.それから上のコメントにも関係しますが,出て来た結果を検証してみる段階までいくと,ずーと物理っぽく感じると思うんですよ.そこは今後の仮題です.

一応講義には全部出たけど...やっぱり復習しないとダメですね.試験前にノートを見返してみてもチンプンカンプンでした.統計物理学っていう学問は(全然理解していないけど),物理に確率を導入するというアイデアが斬新で興味深かったです.そいえばWEBのページだけは毎週かかさず見ていました.デザインがかっこよくて中身も充実していたと思います.

力学・電磁気学と構築してきた後で,確率をいれるなんて魂を売っているようで嫌だっただろうなぁと想像します,私が当時だったら.このページのデザインは実は私が作っているのではなくて,FSwikiのスタイルです.そこそこ気に入っています.CSSなので,自分でもオリジナルを作ろうと思っていますが,センスが問われますよね.

統計力学は,はじめはかなり難しかったですが,やっているうちにだんだんおもしろくなってきました.先生の授業もおもしろかったです.

どんな講義でも段々面白くなるものだと思います.でも,面白かったというのが私にとっては一番の感想です.

いつもおもしろいお話を聞かせてくいただいた.お話がおもしろいと思っても復習する時間があまりなく,授業についていくのがなかなかきつかった.時々復習してくれたが,それは毎回して欲しかった.積分などの計算をもうちょっとゆっくりして欲しかった.

(上に続いて)でも,面白さが,復習させるレベルまで面白くないといけないとも思いました.復習か...講義では復習はできればしたくないと思っています.そのうちに気が変わるかも知れません.復習は,教える方と受ける方が事前にとるべきな,前提条件だと思うんですよね.その分プリント等でフォローはすべきとは思います.そうそう,最近テレビを見てると,やたらとリフレインするでしょ.あれ,ものすごくむかつくんですよ.視聴者をばかにしている感じがするし,作り手の能力がないのが見え見えです.そうそう,やっぱ過剰に講義で復習をしてはいけない! どうでしょう.

学習不足だったようです.分っているつもりだったけれど,実際にやってみると,できないものがいくつか.講義はとてもおもしろかったです.春休みにもう一度熱力学や統計力学の勉強をし直そうと思っています.

是非,何か面白いことがわかったら,教えて下さい.確かに,春休みに読むべき本を最後に推奨すべきだったなぁと後悔しています.

物理を高校でやっていなかった自分にとってはかなり難しかった.気体分子の話を高校化学レベルでしかしらない...しかし,化学系志望の自分にとっても,十分面白く得る物があったと思う.ルジャンドル変換とグランドポテンシャルは全く理解出来なかった.

個人的には自分が一年生の時に,統計力学聞いたらどうだったかなぁと思うことがあります.きっと,ピーンとこなかっただろうと思います.あるいは,ビビっときていたかなー?物理を目指す学生が速い段階で量子力学や統計力学の初歩を学ぶ,あるいは学ぶきっかけを得ることはとてもよいことだと思います.一方で,物理以外の分野を専攻しようとしている学生にも,有益な情報を提供したいと思っています.特に化学や生物を志望する学生にこれくらいのこと知っとくときっと有利にちがいにないと思うからです.化学志望ですか.どれくらい役に立つ話ができたかどうかよくわかりませんが,是非,これからも物理も勉強して欲しいです.

講義はとても分りやすく,夏学期で知識があいまいだった熱力学なども今回の授業を通じて分ったこともあったりと,知識の幅が広がりました.数式などの扱いなどでガウス積分など知らないことも出て来て,多少焦ったこともありましたが,勉強してくうちに少しずつ分るようになっていき,楽しくなっていきました.まだまだ,統計力学の勉強は入口を勉強したに過ぎないので,自分でもう少し勉強して,また統計力学の授業を取ってみようと思います.半年間ありがとうございました.

そうですね.本当はもっと熱力学との関連を議論すべきだったと思いますが,そこは手薄でした.立場の違いやお互いの関連にはふれましたが,もっともっと深い議論はできると思います.よく言うように,運転免許書くらいの講義ですから,もっといろんなところに運転していって欲しいと思います.

授業内容は自分にとってはいささか高度であり理解に苦労しましたが,2学期の間に学んだどの科目よりも,大学らしい学問を学べたという実感が強い講義でした.統計物理に対して抱いていた「難しそう」というイメージを自分の中から取り除くことはできませんでしたが,「難しくて退屈そう」から「難しいけど面白そう」に変化したことは大きな前進であったと思います.半年間ありがとうございました.

簡単で面白いのが,一番かっこよいと思いますけど,なかなかそんな風にはできませんでしたね.「大学らしい」ですか.個人的には響きのよい言葉ですが,本当に大学らしいかどうかははちょっと考えてしまいます.

「感想」その5 (2006.3.24)

終わらない...

講義は毎回ていねいな解説がされていて,聞いていて分りやすかったです.ただ,式変形の途中をはぶくこともけっこうあり,宿題となるところもあったが,そこも実際に後ででいいので見せて欲しかったです.

確かに宿題の答えは,WEB等で公開すればよかったですね.最初の時には学生さんが答えをくらたので,それを公開したりしました.宿題はその日の講義の進み具合やみなさんの雰囲気を見ながら,アドリブ的に出していました.それは練りに練った部分ではないです.それもあって,自分で出した宿題を正確に覚えていなかったりします.開きなおってはいけないのですが,みなさんがちゃんと復習していて,本当に計算が追えないのならば,次の回に指摘してくれればすぐに正しい道筋を導けます.そういうやりとりをしながら,講義を作っていきたいと考えているのですが,みなさんどう思いますか?

授業では特にゴムの性質,相転移のあたりがいちばん統計力学のすごさをかんじた.まだ基本しか習っていないと思うので,これから量子力学とともに学んでいきたい.この授業は計算ができないとどうしようもないので,授業中はしょった計算の部分をWEBにアップして欲しかった.毎週この計算の補間にかなり時間がかかった(自分の数学の力のなさのせいなんだけど).たまにあった先生の雑談はおもしろかった.

上にも書いたことと関連しますね.計算に時間がかかるのは,ある意味でしかたのないことだと思います.数学力といいますが,それは基本的には「九九」のようなものなので,練習して足腰を鍛えるしかありません.やればやっただけ,鍛えられます.最近はやりの「川島教授」ののりですね.家の実家にも「脳を鍛える本」があって,さらに「お前もこんな本書けないのか?」と言われたのはショックでした.ううう,何でそんな本が売れるんだ?...何で任天堂そんなに売れるんだ... そんなお金かけないで,百マス計算で十分じゃないか.話を戻すと,確かに統計力学の基本的なところしかやっていません.でも私が統計力学にはまった一つは紹介できたかと思います.他にもまだまだありますよ.雑談が「たまに」しかないと思われたのはよかった.

もっと広い教室で講義してもらいたかった.

これはどういう理由でしょうか.ちょっとコミコミでしたか.空席が無かったわけではなかったですよね.私は個人的には講義はもっと大きなところでもやって見たいですね.そうそう,試験やったところくらい.理由は...あまりないですね.やはり講義は40人くらいの部屋でやった方が楽しいと思います.

「感想」その6 (2006.3.26)

とてもおもしろかったです.いかに等重率の仮定が突飛な仮定であるかがわかります.要望ですが,練習問題の設問の出し方をもう少し分りやすく工夫して欲しいと思いました.

題意が読み取れないということでしょうか.よく見直しておきます.

講義は結構寝てしまったので,偉そうに問4に記述するのははばかられるのですが,毎回毎回の講義はわかりやすくて良かったです.しかし数学も物理も苦手な私には家に帰ってノートを見返すと??となる箇所が多く,途中の式変形をもう少し細かくやってほしかったなぁという感じです.特に,近似を使う時には端折ってる部分でどのように考えて近似されているのかわかりにくく感じました.今回の試験では「分る」と「できる」は違うんだなということを痛感しました.ノート読んで理解したような気になってしまったけど,計算問題に全然手がつけられません....解答用紙の表を見て頂ければわかる通りです.春休みに勉強しなおして,試験問題解き直そうと思います.アンケートの時には書きませんでしたが,一年間ありがとうございました.

式変形ですね.よく言われるのですが,なかなか直らないし,時間の都合でどうしてもサボってしまいますね.もう少し私がみなさんの困惑するポイントを理解していれば,有効的な説明ができるのだろうと思います.それから,やはり,私にとっては「捕捉プリント」の問題であり,みなさんにとっては「ちゃんと質問する」問題なんだと思います.別によく「でき」なくてもよくて,よく「分って」いればいいのではないでしょうか.大学は夏休みも春休みも結構長いので,うまく有効的にすごせるといいですね.

この講義はかなり難しかったですが,復習をし理解していくほどに楽しいと思えました.もっとじっくり統計物理をやってみたいと感じました.ミクロな粒子のふるまいから,状態方程式が導ける時には驚きでしたし,クイーン問題やジッパー問題など,物理からは離れたことまで解析でき,感動しました.福島さんの講義は夏の力学から2回目でした.一年間ありがとうございました.

いやー,楽しんで頂いたような感想で,しかも「どこを」楽しんだのかがわかるので嬉しい感じです.それに,私の講義を夏から続けている学生が数人いるようで,それも嬉しい気がします.なぜかというと,私が夏に担当したのは「物理学B」,つまり,高校の時に物理を学んでいなくて,あまり物理を専門に勉強しようとしていない学生さんたちが多いと思われるからです.高校の物理知らなくて,大学一年で「統計力学」勉強するなんて,それは面白い講義の取り方だと思いますよ.是非,もっと深いところまで勉強して,自分の専攻に役立てて欲しいです.

講義はおもしりかったです.始めは何をやってるかよくわからなかったけど,統計力学的な考え方が,具体的な例題を通じて学べました.黒体ふくしゃの問題もやってほしかったです.

黒体輻射ですね.私はまだ講義で話したことがありません.量子力学のはじまりと絡めて,一度講義で話してみたいと考えています.そのためにはごっそり構成を変えないと,今のままでは付け足すことはできないなー.来季の楽しみにしておこう.

統計力学に少し興味があったので軽い気持ちでとりました.難しくて式変形を理解するのもままならず必須科目の準備に追われて復習もほとんどしませんでしたが,だいたい期待どおりの講義だったので満足しています.欲をいえば,分配関数の導出あたりのアイデアをもう少し詳しくやって欲しかったです.

分配関数の導出というか,カノニカル分布の導出のことかな.そのあたりは比較的慎重にやったつもりなんだけどなー.もう一声ということか.それとも,なぜ分配関数を計算するのかというあたりの説明を欲しているのだろうか.

最初の方は何か難しそうだなと思っていたが,回数を重ねるうちに考え方のコツがわかってきて,結構おもしろい講義だと思うようになった.多数の粒子をもつミクロから期待値やエントロピーを導いた時はすごいなと思った.

熱力学を理解していると,こんな楽しみ方も当然ありますね.それに,なぜ,どうやって,導けた?のかを考えてみるとそれもまた楽しいことです.

大学に入って熱力学を学び,その意味が不明瞭であったが,この講義を受けてその意味がようやくわかってきた気がする.統計力学はTrickyであり,期待ハズレでおもしろかった. Thank you!

どんな期待だったのかなー.統計力学を学んで,熱力学の意味がわかるかというと,どうでしょうか.

自分から調べる癖がつきました.

これは反面教師のような役割をしてしまったということかな.ともかく,自分で調べる癖は大事です.自分で調べて,何かがわかると,嬉しくなって,人に話したくなります.それでうまく話せると,また嬉しくなるもんで,またいろんなことを調べてみたくなるものです.

演習問題をプリントで配布されたのが良かったです.授業の内容より一層理解できたと思います.計算過程を適度にとばして授業を進めていたので,内容の濃い授業だったと思います.

こちらは,計算すっ飛ばし容認派ですね.飛ばすことで進めることは事実で,できるだけ多くの内容をふくめたいと思うと,そうしたくなります.一方で,フォローもしっかりとね,というのが,その他大勢の意見ですね.

講義は一回欠席しただけでほとんど聴いていたのですが,大部分は分っていませんでした.何となく分っただけで自分では解けないという状態だったのですが,最終回あたりでやっと統計物理の手法が理解でき,これまでやってきたことが一瞬にして理解出来たときの喜びは忘れられません.遅ればせながら統計物理の面白さにやっと気付いた次第です.短い間でしたがありがとうございました.

本当に,たまーにですが,「ふぁー」と霧が晴れるようにわかった気になることがあります.でも,それは準備のない状況では起こりません(これまでの経験では).ぜひ,これからも頑張って下さい.

教科書は指定して欲しかったです.板書・プリント・配布ファイルに間違い→訂正が多すぎて復習するときに混乱しました.

教科書の指定ですか.そうですね.これまでの講義では一度もきちっと教科書を指定していませんでしたが,そろそろそうした方がいいかなーと思ってきています.それから,間違いが多いのはいけませんね.これでもかなり減ってきた方です(開きなおってるのか?).間違いが多いと,勉強にはなりますよね.

講義内容は難しめでしたが,講義自体はよく準備されていて面白かったです.ただ,板書のミスがおおかったのはちょっといただけないなぁと.

ああ,またきた.板書のミスか.今回はそんなには多くなかった方なんだけどなー.みんな完璧を求めすぎじゃない(また,開きなおっている).板書ミスゼロを目指して,がんばります.

授業中は先生の式変形が全く理解できず,つまり数学的なテクニックが全くわからず,結果だけをみていました.テスト勉強を本格的に始めたときもプリントの式変形の理解にかなり時間をとられました.でも,授業中も結果だけみていつも統計力学という分野の証明できるものにすごく興味が持てたし,一学期意味がわからなかった熱力学との関連性もけっこう理解することができ,統計力学・熱力学の2つの学問をかなり好きになることができました.春休みには統計熱力学の本を一冊買って取り組んでみようと思います.面白い講義をありがとうございました.

きっと上の方でも書いたと思いますが,みなさんは運転免許を手にしたようなもんですから,是非,これからどんどん勉強して欲しいと思います.それで,何か一冊本を読みきってみるのは非常によいことだと思います.本当はどんな本を読めばよいのか推薦すべきなんでしょうけど,まずは最初の講義で紹介した本をじっくり読むのはどうでしょうかね.

今日の雑談

  • 今日の受検者は, 60でした.うーん,結局こんなもんだったのか.ちょっと寂しい気もする.

講義全体に対する反省

  • (2006.3.26)とりあえず,質問に対するコメント完了.時間かかりすぎた.というか,なかなか時間がとれなかった.

講義内容について

一番最初の講義のときに話したとおり,私にとってこのシリーズは最初の総合科目でした.聴衆がどのような学生なのかが全くわからずに,状況に応じて2・3通り分岐を考慮して講義の準備をしていました.まず,最初の予想外は一年生が多いと言うことでした.これは予測できるところでした.もう一つは物理専攻のバリバリ物理人間の集合かと思っていたが,そうではなかったことでした.これはある意味で嬉しいことではありました.物理を専攻するわけではないが,しかも,相対論や量子論ほど知名度がないのに,統計力学くらいは学んで見ようかなーという学生が多かったというのは喜ばしい限りです.私が統計力学の名前を認識したのは2年生か3年生くらいだったような気がします.というわけで,一年生に統計力学を.これが目標になるわけでした.

量子論の取扱いが最初の分岐でしたが,そちらには舵を切らないことにしました.そこにからまないことで,統計力学が何をやっているかを明確にしたかったからで,量子論との係わりはトピックスとして紹介するにとどめました.しかし,もう少し突っ込んでみても良かったかも知れないとも,上の感想をみて思ったりもしましたね.量子力学を勉強する動機をこちらから与えてみるのもよかったかも.

内容の難しさはどうだったかな.せっかくの講義なので,これよりも軽い内容にするのは個人的にはできないと思います.結果として,履修人数の半数以下しか試験を受けないのは寂しい限りです.どうするかな.また来季もやることになるので,全体の構成をもう一度考えた方がいいでしょう.

レポートとプリントについて

今回は一度もレポートを出しませんでした.必須科目ではないので,ついて来るものだけがついてくればよくて,強制するレポートはなくてもよいかという判断でした.そのかわりに,プリントでフォローをしようというのが,全体としての作戦でした.強制しないレポートを出してくれた学生は2人だけでした.まあ,こんな感じでしょうか.次回はもう少しレポートを出してもらうようにしようかな.

試験について

これは宣言どおり,簡単な内容にしました.講義内容から広く問えばよかったのですが,うまく選択問題をつくることができませんでした.せっかく平均場近似勉強したのにーという感想もわかりますが,勉強したことは損にはなりませんから...試験のできもそこそこよかったです.

[このページのアクセス数:790]

[ページのアクセス数: 0224313]

最終更新時間:2006年04月02日 11時10分54秒