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今日の一言/2009-12-17

電磁気レポート返却中

一回目のレポートを返却しています.私の部屋の前の箱の中の封筒に入れておきます.お時間のある時にとりにきてください.急がない場合は次の講義のときに持っていきます.解答例はしばしお待ちを.

授業に出ている人のうち、内容を理解してついてきているのは何人くらいだとお考えですか?

講義のときに回している「投票用紙」のウラにこんなコメントが書かれていました.久々に心を揺さぶられたのでコメントをここで返しておきたい.

「ついてくる」の定義によると思うのですが,話を聞いてすぐにすべてを理解することが定義ならば「一割以下」だと思います.そんなお答えでよいでしょうか.プロの研究会でも,講演者の話のすべてが理解できるということはそうそうありえないので,こんなところかと思います.プロの研究会と大学の講義は違うと言われるかもしれませんが,それはそのとおりです.ただし,大学の講義は小学校のそれとは決定的に違って、学問をやっているのだと思っています.講義の内容はあとで復習して反芻して「ついていく」ものなのではないでしょうか.それができないほどのわからない話はやっているつもりはありません.「ついてくる」ことは,そういう過程をへて,講義の内容を真の意味で理解できるかということになると、それはこちらの問題ではなくてみなさんの問題で,私にはわからないことです.次の解答としては,「きちんと復習をして,自分のノートを綺麗につくりなおしていたら,ついてこれる割合は80%程度」と考えています.

頂いたコメントに問題があると私が考えているのは,私の考えを聞いていることです.「お前の話はわかりにく!」とこちらの不備を指摘されるのならばわかります,私の講義はうまい講義とは思っていませんので.あるいは,「ついてこれないような,難しい内容だ」と言われるのもわかります.そうであれば,もちろん反論しますけど.そうでなくて,なんで,そのよくわからない推定問題を解かせようとするのかがわからないです.しかも,ボールをこちらに投げることで,責任の主体をごまかしています.このコメントの裏側には,「みんな講義がわからないだぞー!」と言いたいんでしょうけど,みんなって誰のことなんですかってことです.やはり,「私」の考えを主張すべきでしょう.この手の類の質問はディベートでよくやるテクニックですね.理系人間はディベートにつよくなっても仕方がないです.もっと大事な論理的な思考能力を身につけるべきであって,それを武器に議論しないといけないです.

もっとも,上のような考え方は教育上は問題があるかもしれません,大学はサービス産業ですからね.でも,大学の教官にそれを言われたら,私が学生だったら怒ると思いますよ.だって,バカにされているみたいだし.

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最終更新時間:2009年12月20日 13時05分10秒