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今日の一言/2014-3-21

基礎科学科から統合自然科学科へ

先月になってしまいますが、基礎科学科の卒業研究発表会が無事に終了しました。形式的には基礎科学科の卒業研究発表会は最後になります。それなりに長い歴史がある学科が終わるということと「基礎科学」を冠する学科がなくなることに感慨深いものがあります。駒場に来て以来、この卒研発表会はいつも楽しみにしてきました。比較的淡々と進行するなかで、今年は過去最大の観客動員数だったのではないでしょうか。途中に、期末試験監督で90分抜けましたが、それ以外はしっかりと聞かせてもらいました。朝一番の生命科学から始まって、数理、物質、化学と楽しい発表が続きました。この雰囲気は次の統合自然科学科の卒研発表にも続けていきたいと考える一方で、いろいろな限界も見えてきました。例えば、これだけ広い分野に対応できる発表会の全てを聞こうとするスタッフが少ないことです。忙しい先生方ですから、それは望めないことかもしれませんが、原理的に難しいのだろうと感じています。一方で、今回の発表会のように、先輩やら同輩で教室がいっぱいになるのは、現在の学問体系の境界を境界と感じない若い世代の息吹がそこにあるのだと実感できます。まあ、おっさん世代は物理とか化学とかを専用で学んできたわけですから、いきなり境界領域とか統合とか言われても簡単に出来るわけではないんですよ。本当に、統合させるのは若い世代なんです。その学びの器を準備することだけが我々世代にできることです。来年から、統合自然科学科の卒研発表が始まります。今度は一日では終わらないかもしれないですね。自然科学を堪能できる卒研発表会にしたいものです。精一杯頑張ります。

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最終更新時間:2014年03月22日 13時20分46秒