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集中講義@東工大

集中講義

日時
2005年10月17日ー18日
場所
東京工業大学 すずかけ台キャンパス すずかけホール第1集会室
講義名
知能システム科学特別講義第4
講師
 本村陽一氏(産総研デジタルヒューマン研究センター主任研究員)
 田中和之氏(東北大学大学院情報科学研究科 助教授)
 福島孝治氏(東京大学大学院総合文化研究科助教授)
時間割
10月17日(月)
    10:00〜11:50 本村先生
    11:50〜13;20 休憩
    13:20〜15:10 本村先生
    15:10〜15:20 休憩
    15:20〜17:10 田中先生 
10月18日(火)
    10:00〜11:50 田中先生
    11:50〜13:20 休憩
    13:20〜15:10 福島先生
    15:10〜15:20 休憩
    15:20〜17:10 福島先生

福島の担当分(10/18)

マルコフ連鎖モンテカルロ法の実践

大自由度の確率分布を取り扱う一つの手法であるマルコフ連鎖モンテカルロ法について, 基本的な考え方から最近の拡張アンサンブルの考え方までの解説を行う.統計模型への適用や,最適化問題への応用等の具体的な例を通じ,アルゴリズムの詳細や技術的な問題点についても説明することで,実践的な解説を試みる.

目次

  1. はじめに
    1. 確率的アルゴリズムとしてのモンテカルロ法
    2. モンテカルロ法の目的
  2. モンテカルロ法のいろは
    1. モンテカルロ積分から重みつきサンプリングへ
    2. メトロポリスのアルゴリズム
    3. 遅い緩和の問題とアルゴリズムの改良について
  3. 拡張アンサンブルの方法
    1. いろいろな拡張アンサンブル (ここはゆっくり)
    2. 拡張アンサンブルらしい応用 (時間をみながらトピックスを紹介)

本村先生

1.「確率推論が拓く産業技術:ベイジアンネット利用技術の動向」

確率的情報処理は最近学術的に深化しているのみならず、産業応用技術としてもIT技術の爆発的普及にともなって多方面で大きな期待がある。e-commerceやカーナビ、ケータイ、マーケティングなどにおけるベイジアンネットの確率推論技術を例に、確率的情報処理の工学としての意義を議論する。

2.「ベイジアンネットのモデリング・統計的学習・確率推論の実践」

確率推論を実用的にするために、ベイジアンネットのソフトウェアを活用できる。これによりはじめて計算機上で大量のデータや高速な確率推論を実行することが可能になる。また適用する問題に合わせたモデリング技術も重要である。ここでは、こうしたベイジアンネットを利用する上での実践的技術について述べる。

田中先生(<-ここに講義のスライドが公開されています)

「確率伝搬法の数理構造とその画像処理への応用」

ベイジアンネットワークを用いた確率推論のアプリケーションとしての確率伝搬法についての基礎的な講義とその画像処理への応用について解説する.確率伝搬法は別名,信念伝搬法(Belief Propagation)とも呼ばれ,もともと人工知能の分野で提案され,その後,情報通信技術の分野で符号化・復号化技術を中心に大きな成果を上げ,最近では予測システムから画像処理にいたるまで様々の応用へ向けての大学レベルからIntel社,Microsoft社,Nokia社などの情報産業の最先端を行く企業の開発レベルに至るまでそれぞれの立場からの研究開発が水面下で進められている.本講義ではその基礎理論の部分について,確率・統計の簡単な基礎知識にもとづいて講義を行う.

参考文献:

1.田中和之, 統計力学を用いた確率的画像処理 アルゴリズムの基礎 --確率伝搬法と統計力学--, 計測と制御, Vol.42, No.8, pp.631-636, 2003.2.田中和之: 確率モデルと画像分析 --ゆらぎの生み出す新しい情報処理の世界 --, 数理科学 2004年3月号, pp.15-21.

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最終更新時間:2005年10月17日 16時27分21秒