電磁気B金曜2007おさらい7
電磁気B金曜第7回おさらい
今日のおしながき
- 1 静電場の世界
- 1-10 導体系
- 鏡映法
- 1-10 導体系
今日のまとめと反省
今回からもう少し難しい問題の話になる.材料は導体で,ここに電荷を貯めたりするわけでだが,まず導体とはどんなもので,どんな背質を持っているかを説明する.おおらかには,電気が流れる物質群のことである.高校生的には伝導電子がある固体ということになる.電気が流れる,すなわち電荷は運動できる状況になると,問題は難しくなる.一方で,どんな現象が起こるか思いをめぐらせることができる分面白くなる.導体を電場の中に置くと,導体の内部の電場を無くすように,導体内部の電荷が移動する.静電場の世界では動いている最中のことは考えない.しばらくして,電荷が落ちついた「静電平衡」の状態を議論する.そこでは,導体の内部からの電場はゼロにして,電荷は導体の表面に貯る.また,導体表面で電場は法線方向を向くことなる.これは導体内部で電場がゼロになることの直接の帰結である.ここでガウスの法則を使うと,電場の大きさがわかる.ただし,それは表面の電荷密度で表されるので,「わかる」というとちょっとちがうかもしれない.
具体的に問題が難しくなっていることを実感するために,例題を考える.無限に広い導体表面の近くに電荷を持ってくる問題である.まず,直感的に何が起きるかをゆっくり考える.こうした予想や直観を鍛えることは大事だと思う.本当に大事なのは,その直観が正しいことを自分自身で検証することである.レポートを書くときにも,パッと答えはこんな感じかなーと予想をすることがあるだろう.でも,それがどんな根拠をもっているかを明確にする必要がある.漠然とした予想は時に必要だが,それを無批判に信じて,自分の考えとして強く主張するようなことは理系人間のやることではない.ここでは先に議論した導体の性質からわかるいっぱいいっぱいのところまで考えておく.そのあとで,実際に問題の解答を構成し,予想をじっくり検証してみることにしょう.ここでの解法はやや特殊な方法だが,導体のある系の電位を求める方法として鏡映法を紹介する.これが本当に正しいことを示すのは,数学の知見がいるが,ここではそれが正しいとして先に進む.電位から電場を求めてみることで,すぐに導体の基本的な性質を満たしていることはわかる.基本的なことがらは黒板で説明した.残りの部分は宿題として残すことにした.
今日の宿題
- 導体の近くに電荷を置いたときの導体近傍での電位は求めた.ここから,
- 電場を求めよ.
- 導体表面の表面電荷密度を求めよ.
- どんな感じか絵を描いてみよ.
これらの解答は練習問題の解答例として配布する予定.
配布するファイル
- 練習問題の解答例(配付版):Answer-EM-v2.pdf(8120)
今日の質問
なんかあったかな???
今日の投票用紙の裏より
教室が非常に寒いです.
教室さむいです.
私は話をしているので寒くないのですが,確かに広い教室で足元が冷えますね.暖房のスイッチをチェックしておいたので,来週はつけることにします.
どうして導体の話を始めたのかがわかりません.
電気が流れないとつまらないから導体の話をしました.最初から導体でも良かったのですが,そうすると本質的なところでない難しさに直面してもいけないと思ったので,このような講義の構成にしました.
今日の雑談
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- 今日のアンケート
- なし
今回のWEB投票
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最終更新時間:2007年12月06日 18時53分30秒