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電磁気B金曜2008おさらい3

電磁気B金曜第3回おさらい

今日のおしながき

  • 1 静電場の世界
    • 1-6 例題
    • 1-7 立体角
    • 1-8 ガウスの法則

今日のまとめと反省

前回,一般の電荷分布の作る電場の表式が得られたので,例題を考えてみることにする.もっとも簡単な例の一つは,直線電荷の作る電場であろう.というわけけで,問題設定をして,電場がどっち向いているかを考える.これは円柱座標で考えた方が簡単である.クーロンの法則を考えると,電場の回転成分はないことがわかる.もとめるべきは動径成分とz成分である.ここまで考えておいてから,クーロンの法則に当てはめて,それぞれの成分を求める.いったん式が書けてしまえばあとは積分の問題なのでえいこら積分して答えを出す.ここでまた物理に戻ってきて,この電場はどっちむいているかを考える.この式から方向を見出したいところである.何かのグラフソフトで絵を書けばそれでよいのだが,人にできることを考える.まずは極限をとってみる.棒の長さが0の極限と無限大の極限と.0にすれば,注意は必要だが点電荷になる.無限になるとz成分がなくなる.中間はそれらの中間ということになる.こrでイメージはできるだろうか?もう一つの例題として,球殻に一様分布している電荷のつくる電場を求めてみる.ここでは陽に求めることはしないで,答えだけ示す.直線電荷の場合と同じように積分を実行してもとめることはできる(練習問題2.1-9).後でそうではない方法で求めることにして,まずはその答えを堪能することにする.ちょっとだけ自明でないのは,球殻の内側である.そこには電場は存在しない.これが自明だという人はセンスがよいと思ってもよい.これは,ニュートンも悩んだ問題である(万有引力を考えたときに,地球の内部はどうなっているかという問題).この答えを示すためにはちょっとしたテクニックが必要である.

つぎに話題を変えて,立体角の考え方を説明する.これはもの大きさの見え方を定量化する考え方である.遠くの月よりも近くの10円玉の方が大きく見える.この比較をするにはいつでも基準の球面上に像を移して,そこに映る像の大きさを比較すればよい.この見掛けの大きさを議論するには,本物と観測点の距離と,本物の見かけ面に対する角度が必要である.それらを用いて,立体角と本物の大きさの関係を示しておく.立体角とは角度ではなくて面積のことである.この立体角を用いると,実際に見える領域を立体角を用いて表すことができる.つまり,電場を求める観点からいうと,クーロンの法則を重ね合わせるときに行う電荷に関する積分(物体のおおきさ)を,ある半径1の基準球上の積分(みかけのおおきさ)に変換することができる.数学的には適当な積分の変数変換をしていることになる.この立体角を用いると,球殻の内部で電場がないことが簡単に示すことができる.最後は駆け足になったが,とりあえずゼロになるからくりはわかったかな???

今日の宿題

  • 直線電荷のつくる電場で,直線の長さが0の極限で点電荷の表式になることを示せ.
  • 同じ問題で,直線の長さが無限大のときの式を確認せよ.
  • 球殻電荷の作る電場の式を,クーロンの法則からの積分を計算して示せ(2.1-9).
    • 極座標で表すと便利.練習問題にもあるので,そのうちに解答で配る.

配布するファイル

  • 今日配ったプリント(練習問題の解答例の続き): Problems-EM-p3a.pdf(115)
    • 配ったプリントからちょっとだけ修正したところがあります.p29の上の方で,赤字で書いてあります.講義では新たに配らないことにします.御注意下さい.
  • 今日配ったレポート問題: Report1-EM2008.pdf(104)
  • 来週くばる予定のプリントの先だし(練習問題の解答例): Problems-EM-p4.pdf(171)

今日の質問

立体角について

あれこれ話.

その他にもいろいろありました.

今日の投票用紙の裏より

きゅうけいすばらしい.

そんなに大きな字で書かなくても...やはり休憩よいですか.

l->∞でのEr成分がよくわからない.

ちょっと落ち着いて式を見てください.極限をとる問題です.分母も分子もlに比例している項が出てきています.ここがキャンセルします.

今日の雑談

  • 今日の投票数は, 58でした.微妙に減りつづけています.これが止まらないですかね.段々寒くなるので,私の敵はどんどんふえる一方です.
  • 実は,前日の講義の切れ味があまりにも悪くて,久々に気分がブルーでした.ちょっと反省して,今日の講義には反映できるところは反映しています.きっと,金曜の講義の方がその意味で聞きやすくなっているように思えます.しばらくすると,休講の関係で,金曜が先行するので,そうすると逆転します.
  • 今回から,途中に休憩時間をいれてみました.といっても,その間にレポートの問題の説明をしたので,私は休みなくおしゃべりしていました.なんとなく,まだタイミングが掴めていないような気がしますが,休憩時間をいれる方向で頑張ってみます.

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最終更新時間:2008年11月03日 15時35分10秒