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電磁気B木曜2007おさらい10

電磁気B木曜第10回おさらい

今日のおしながき

  • 2 静磁場の世界
    •  電流密度と電荷の保存則
    • オームの法則

今日のまとめと反省

磁場を導入するために,電流を導入しておく.電荷に相当する磁荷を導入しないのは後から説明する.さて,おおらかには電流は電荷の動きできまるものなので,電荷密度の時間変化と関係ありそうな気はする.ここではじっくりと電流を定義して,実際に電荷密度との関係を導出することにする.そこで大事なのは電荷の保存則である.夏学期の力学では,エネルギーや運動量など適当な状況設定をした元である種の保存則を見てきたが,ここでは原理として導入して,その結果に満たすべき基本方程式を見付けてみる.

まず,電流だが素朴にある面を定義して,そこを単位時間に垂直に通り過ぎる電荷量と定義する.電流は流れていく方向があるので,この意味でベクトル量である.この量は面の大きさに依存するので単位面積の面を考えて,電流密度を導入する.これもまたベクトル量である.今度はある閉じた面から出ていく正味の電流ベクトルを考える.これは電流密度ベクトルの面の法線成分の面積分であるが,ガウスの定理を使うと,発散(ダイバージェンス)で表せることがわかる.これは閉じた領域から出ていく量なので,電荷の減少分に等しい.それはその領域内部にある電荷密度の時間変化であるから,これで電荷密度と電流密度ベクトルの関係式が得られた.任意の閉曲面で等式が成り立つことから,披積分関数に関する関係式が得られる.これが連続の方程式である.

最後のところで,電荷の保存則を使っていることがわかる.連続の方程式は局所的な式(微分系)で表されているので,局所的な関係式である.積分としての保存則よりも強い条件である.こっちでぱっと消えて,あっちにふっと湧き出ていることは許していない.さらに,この連続の方程式の導出に関して電磁気のでの字も使っていない.一般に,消えたり湧いたりしない量の時間変化について満たすべき方程式なのである.ある量の時間変化はそこから流れ出していった変化量に等しいというわけである.

これから考える磁場の問題では,電荷の移動は考える.その意味で電流は考えるのだが,その電流は定常的であることを仮定する.ある領域を見ていると,そこでの電荷量は時々刻々変わらない状況を考える.とうとうとながれている状況である.これを定常電流とよぶ.

最後に小学校でも習う?オームの法則についてまとめておいた.これは私が大学一年のときのレポート問題で,いまでも強烈な印象として残っている.ってな話をする.夏学期の空気抵抗のある落下運動と同じ用に考えて,定常電流を導いてみる.抵抗係数の意味ついてはよく考えてみないといけない.実験と併せて考えると,知っている量,測れる量で知らない抵抗係数が表せる.これからその数値について見積もることができて,妥当性を議論できる.これが物理の考え方です,っということをババーと喋った.あまり計画立ってなかった...

今日の宿題

配布するファイル

  • 今回配った予定のプリント(練習問題の解答例):Answer-EM-v32.pdf(103)
  • 今度配るプリント(練習問題の解答例):Answer-EM-v4.pdf(1612)
    • 上のファイルの未配布分+α

今日の質問

これこれ?

今日の投票用紙の裏より

あけおめことよろ

  • どうぞよろしくお願いします.

今日の雑談

  • 今日の投票数は, 56でした.ここにきて微妙に増えています...
  • 今回が新年一発目の講義でした.今週の月曜日に大質問大会をやったので,教育モードはすでに立ち上がっていたんだけど,それにしても今日の講義はぐだぐだだった.先が思いやられる.深く反省.緊張するわりにイメージトレーニングができてなかったか.

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最終更新時間:2008年01月17日 10時15分54秒