電磁気B木曜2007おさらい13
電磁気B木曜第13回おさらい
今日のおしながき
- 電磁誘導とマクスウェル方程式
- 電磁誘導とファラデーの法則
- インダクタンス
- マクスウェル・アンペールの法則
今日のまとめと反省
電磁誘導の話を一回読み切りで説明する.電荷が動くことで磁場ができるのだから,その逆をすれば電荷を動かすこと,つまり電場ができるのではと素朴に思う.このことをゆっくり考えることにする.この講義では相対性を仮定して,ローレンツ力から電磁誘導の法則であるファラデーの法則を導く.磁場中を閉回路を動かすことによって生ずる誘導起電力を計算する.あれこれ計算すると,結局,回路が掃引する面からの磁場のわきだしで誘導起電力が表されることがわかる.後は,ちょっとストークスの定理などを使って,磁束の微分でかけることを示す.負号が付いているところが味噌である.磁束の変化と逆向きの誘導起電力が生じることがわかる.磁束の時間微分を磁場で書いて,誘導起電力に再びすとーくすの定理を使うと,微分形のファラデーの法則が導ける.これは静電場の渦なしの法則の自然な拡張になっていて,さらに電場と磁場が混ざっていることがわかる.ここでいろいろ説明する.そして,この法則の応用例として,交流発電機の説明をする.
磁場が変化することで誘導起電力が生じることが分かったが,だれが影響を受けるかというと,だれでもよいことになる.それが自分自身であってもである.典型的な例がコイルに流れる電流である.前回のソレノイドコイルを例に,電流変化による磁場変化による誘導起電力を求めておく.磁束と電流の比例係数がインダクタンスと呼ばれる量で,コイルの性質を特徴付ける量になっている.コイルの電気容量に対応してるのが,コイルのインダクタンスである.コイルの誘導起電力は,いつでも電流変化を妨げる方向に働くことがわかる.これが電流に対する慣性を与えている.特に,交流電流のときには顕著な効果を与える.
最後に,マクスウェル方程式を完成させるのが,アンペールの法則の拡張である.アンペールの法則の両辺からdivをとると左辺はいつでもゼロになる.右辺は連続の方程式を使うと,定常電流のときにはゼロになることがわかるが,そうでないときには等式が満たさないことになる.それでは定常電流でないときにはどうしようもない.そこで,マクスウェルがやったことは,この余分な項を最初から引いておくことである.そうすることで,静磁場のときのアンペールの法則を含む形で拡張版アンペールの法則ができる.これをマクスウェル・アンペールの法則と呼ぶ.これで4つのマクスウェル方程式がでてきたことになる.ここから多くのことが帰結されるが,それはこの講義の範囲の外側である.是非,電磁気の本の続きを読んでほしい.ファインマンならば次の巻にいくことになる.
今日の宿題
- 特に無し.練習問題の後ろの方を見ておいてほしい.
配布するファイル
- 今日はなし.
今日の質問
テルミンをみせながら,ちょっと雑談.
今日の投票用紙の裏より
テスト簡単にしてー!!という要望を沢山いただく.さーて,どうかなー??
今日の雑談
- 今日の投票数は, 53でした.補講にしてもうしわけなかったですが,それなりに多くの学生さんが来てくれました.まあ,最後にドバーと行った感じでよく無かったかな.
- 今日のアンケート
今回のWEB投票
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最終更新時間:2008年02月01日 19時40分24秒