電磁気B木曜2008おさらい7
電磁気B木曜第7回おさらい
今日のおしながき
- 静電場
- 導体系
- 静電遮蔽
- 電気容量
- コンデンサー
- 導体系
今日のまとめと反省
前回の最後に導体の基本的な性質をまとめたので,今回はその帰結としていくつかの話題を説明する.まず,これまでの電場を求めるような問題と,電荷粒子が移動できることが決定的に違う.この点を意識するために,静電遮蔽の話をする.ある導体で囲まれた領域には外部からの電場の影響はないという性質である.このことをガウスの法則を用いて示してみる.ガウスの法則の活用方法としては面白いと思うので,ゆっくりと話す.あーして,こーして,そうすると,確かに囲まれた空洞内部に電荷がなければ,電場も存在しないことがわかる.例え,空洞の外側がどんなに電場の嵐が吹き荒れていてもである.
次に,導体の電気容量の話をする.例題として,まず導体球に適当に電荷を与えたときに,電荷はどのように分布するかを考える.電荷は導体の表面に一様に分布することが導体の性質からわかる.今日はバンデグラーフという電場発生装置を持ってきたので,その実演をする.上の方にある導体球にどんどん電荷が蓄えられて,結果として電場を発生している.適当に放電したりしてあそんでみた.回りにできている電場が分かれば,この導体の電位も求めることができる.そこで電位と電荷量が比例関係になっていることがわかり.その比例係数として電気容量を定義する.この電気容量は導体の形状にのみ依存している.導体球の場合に電気容量を求めておく.
この電気容量は電位を与えたときに蓄えられる電荷量を決める係数であるので,大きな電気容量をもつ導体は同じ電位で大きな電荷量を蓄えられることがわかる.電気を蓄えるために大きな電気容量をもつ導体を作ることは実用上大切な問題である.ところが,先の導体球はあまり効率はよくなく,二つの導体を用いる方がよいことが知られている.それがコンデンサーである.講義では,円柱に円筒を合わせた例を考えて,その電気容量を求めた.両者の距離を狭める方が電気容量は大きくなる.この性質はかなり一般的である.球殻+球の場合の電気容量の答えだけ示しておいた.二枚の導体平版も同様である.それらは宿題にしておいた.
今日の宿題
- 導体球とそれを囲む導体球殻のつくるコンデンサーの電気容量をもとめよ.
- 二枚の導体平版が作るコンデンサーの電気容量を求めよ.
配布するファイル
- 練習問題の解答例のつづき:Problems-EM-p5.pdf(99)
今日の質問
やっぱそっちが本業で,こっちはおまけですよねー.
これは,研究会に出席するために来週休講することを受けて,ある学生さんから言われた一言.正直,これにはハッとさせられました.そっち=研究,こっち=教育,ということですが,私はこっちはおまけとは考えていません.もちろん,その学生さんにもそのようにお話しました.学生さんにそう思われているようでは,教官としてはちょっと失格のような気がしています.もっと,前がかりになっていることを見せないといけないのでしょうね.おまけでやっている感が伝わっているということですよね.例えそうであったとしても,そう見せないようにしないといけないし,そうでないのであればなおさら.最近のWEBの更新状況を見ても,あまり反論はできないかもしれません.私がBクラスを担当するのも,ある意味で使命を感じてやっているところが大きいです.
今日の投票用紙の裏より
いろいろ頂きました.
あれこれ
今日の雑談
- 今日の投票数は, 65でした.うーむ,多数投票がたくさんあって,本当の人数であるかどうかは不明.
- 今日のアンケート
- ちょっとうれしかったことに,駒祭(の模擬店)へ招待されちゃいました.いやー,残念.出張中です...
今回のWEB投票
- 今日の講義の出来は?
項目 | 得票数 |
---|---|
よい | 83票 - 投票 |
ふつう | 93票 - 投票 |
ダメ | 99票 - 投票 |
今回の一行コメント
[ページのアクセス数: 0000211]
[ページのアクセス数: 0224280]
最終更新時間:2008年12月04日 10時22分25秒