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統計熱力学おさらい3

第三回おさらい

今日のおしながき

  • 2統計力学の基本的な考え方
    • 2-1統計的な見方 つづき

今日のまとめと反省

先週に引き続き,おはじき問題の続きをする.先週は期待値の計算までやっていたが,大事なことを言い忘れていたので,今日改めてグループ1の期待値を計算したときに,そのからくりやら,メリットやらを説明しておいた.これらは全て伏線を張っているので,後に統計力学の基本的な話しをするときに,ビシビシ来てくれると嬉しい.今日の結果は部分的にはやはり自明な結果の連続である.例えば,グループの持っている個数の期待値は全体の期待値×グループの人数という極めて当り前な結果だが,それが等重率から来ていることだと改めて認識できるだろう.それから,尤もらしい値を求めてみる.確率最大というと当り前だが,あまりこれまでにはやったことはないかもしれない.それと期待値が一致することは自明だったかな?

それから,尤もらしい値の近傍の様子を調べてみる.具体的には確率分布の形をテイラー展開で求めてみるわけだが,ほれほれと計算するとそこまでは簡単にできる.分布の幅までは計算できるというわけである.そうすろと,分布の幅は,N_1を大きくするとどんどん細くなる.思い切ってアボガドロ数にしてみたらどうなるか?これが今日のメッセージであった.我々の日常的な感覚とはちょっと違うことが経験できただろうか?このことがマクロな世界を確率的に予言するときの大事な土台になる.決して,「確率30%で磁石になる」という類の予言ではないのである.

今日の宿題

  • 計算の途中を逐一チェックせよ.
  • ガウス分布がN_1を大きくしたときにどうなるかをグラフに書いてみよ.
  • コイン問題について調べよ.

配布するファイル

  • 先週の宿題の答えを一部と今週のノート,さらに上のコイン問題の詳細を含んでいます.但し,その上の問題のネタばれも含んでいますので,注意して下さい.note-20051021.pdf(93) 間違いを見付けたら連絡下さい.

今日の質問

ってことはδ関数になるってこと?

そうですね.式を見て,グラフが頭に浮かんだということでしょうか.

投票用紙の裏より

ホームページ見てます.

ありがとう.見てくれている人がいれば,書き甲斐もあるというもの.

この授業は他の授業より楽しいです.

おお.授業は楽しくてなんぼです.私も学生のころは,少しは楽しい講義がありました.その恩返しというと大袈裟ですが,「楽しい講義」を継承していかねばいけないとヘンな使命感に燃えています.ボー.

先週と今週の前半は何をやっているのか少し見えにくかったけど(ただ確率じゃん,みたいな)最後おもしろかったです.

いいですね.意図が伝わっている感じがします.ただの確率なんですけどね.

今日の雑談

  • 今日の投票数は, 44でした.またも,微減ですが,この減り方は大丈夫な気がします.
  • コイン投げの練習問題の話をしたときに,桁の違いの恐ろしさの話をしました.おそらく一番最初に経験するのは,一休さんの話ではないだろうか?(って,そんなわけないか?)最初の日は米を一粒,その次の日は倍の2粒,その次の日はそのまた倍の4粒づつ,お米を一月分払う約束を取り付けるんでしたっけ.あっという間に破産に追い込むことができます.指数関数の恐ろしさなんですが,桁がどんどん増えることの恐ろしさです.今日の練習問題で,10^{23}回コインを投げれば,分布の幅は10^{-11になるはずで,確かめてみようって言ったときの反応が鈍かった.ちゃんと突っ込み返して欲しかったです.

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最終更新時間:2005年10月25日 00時13分45秒