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統計物理学2009おさらい9

統計物理学 第9回おさらい

今日のおしながき

  • 統計力学の基本的な応用
    • イジング模型の相転移 つづき.

今日のまとめと反省

先週,平均場近似の解を求めるところまでいったので,熱力学量を計算しておく.まずは,磁化の温度依存性の概要を求める.転移温度近傍と低温極限をそれぞれ評価する.こういうことが富津にできることは理系人間のお行儀だと思う.なんか小難しい計算ができるというよりは「数式が見える」ことの方が重要なんじゃないだろうか.ということで,ちまちまと計算する.二つの極限の間は気分でつなぐが,もちろん単調であることは裏でちゃんと確認しておく必要がある.さらに,手でできないときには数値計算でおさえておくことも大事.ということで、mの決定方程式の解き方を説明.この解き方はいろんな方法がある.どうやってもよいので、数値として解けるということを認識するのは重要です.

それを使って,帯磁率も計算.転移温度のところで発散することがわかる.これは実験でも検証可能である(厳密に発散することをみることは難しいことは後で説明.ただ,マクロに大きな応答が見られることがここでのポイント).そのあとで,落ち着いて,何をやってきたかを再考する.そもそも,原理的にはまちがったことをやっているのではないか。。。というデモをする.一つは正しい?計算をするといつでも磁化がゼロになることを示す.それから,カノニカル分布の取扱いをする限り,熱力学量に特異性は現れないことも説明する.それでは一体何が起きているのだろう。。。ということを残りの時間で議論.熱力学極限の問題や対称性の破れのこととか。。。

今日の宿題

  • エネルギー、比熱の温度依存性を示せ.特に転移温度近傍の振る舞いに注意.
  • 磁場があるときの決定方程式を数値的にといてみよう.

配布するファイル

今日の質問

極限の順番に関していろいろ.

磁化がゼロになること,つまり対称性の破れない計算のときの極限のとり方は明示的にしめしたが、逆の極限のときに具体的な計算のどこで,どの極限をとっているのかは明示的に話していなかった.そのことを聞かれて,あれこれ絵を描いて説明.

3次元イジング模型はとけないのですか?4次元は?5次元は?

講義の最後に,次のように説明した.1次元イジング模型は解ける.これは練習問題にある.それから無限大次元も解ける.これはその次の練習問題.間は?ってことだが、2次元イジング模型は解ける.解き方もいろいろある.。。。とここでとまったのだな.3次元は解ければよいですけどね.まだ解けていない.でも,相転移をすることはわかっている.4次元??5次元までいくといろんなことがわかっているけど、やはり明示的に分配関数は計算できていない.しなくても、相転移することがわかるのは面白いですね.例えば,3次元で相転移することの証明(のアウトライン)は1コマあれば説明できるけど.うーん、この講義ではやらないと思う.

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最終更新時間:2009年12月17日 08時57分38秒