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統計物理学2009おさらい8

統計物理第8回おさらい

今日のおしながき

  • 基本的な応用
    • イジング模型と相転移

今日のまとめと反省

講義の最初にいろいろあったが,それは下で書くことにして,今日は相転移の話.先週の最後にちょっとだけネタをふっておいたが,今日は具体的に問題設定をして,何が問題かを説明した.構成要素,ここではイジングスピン、の間に絡まりあいのある相互作用があるときには分配関数を計算することが難しくなる..すぐに思いつく戦略1、2、3を説明.講義ではそのうちの一つとして近似理論を展開することにする.もっとも簡単な近似が平均場近似である.その考え方は,スピンは基本的にはある平均値のまわりにゆらいでいるのだが,あまり大きくはずれないとしよう作戦である.このことを明示的にやってみる.エネルギーをゆらぎの一次まで考慮して分配関数を評価.ただし変数がはいったものになるので、あとでその変数を決定することになる。

その方法は,平均値はやはり平均値であるべしということを式で書けばでてくる.この方程式は非線形方程式になっていてすぐには解はわからない感じもするが,グラフを描いてみれば解の構造はすぐにわかる.温度が高いとm=0しかなくて,温度が低いとそうでない解も現れる.低温でのm=0の解は物的に意味がないことがわかる.熱力学的にだめということで、そうでなくても数学の範囲でもだめなこともわかる.自由エネルギーがどうなっているのかの絵を描いたところで時間がきた.低温で残された2つの解のどっちをとってくるかはちょっと難しい問題なので次回に詳しく議論することにしよう.

今日の宿題

配布するファイル

今日の質問

これこれ?

今日の投票用紙の裏より

あれこれ

今日の雑談

  • 今日の投票数は, 56でした.
  • 今日の講義のはじまる前に,本郷の4年生がやってきて,事業仕分けによる若手研究支援削減に反対

の署名をとりたいというので、協力することにした.最初の5分くらいを説明のための時間として提供した(ってことをここに書くのは問題かな?いいわけはもっと下に).反対に賛同する方は署名を。。。ということだったので、ちょっちょっとまってよ.「なんで,若手研究支援を削減したらダメなんですか?」と思わず質問してしまった,意味も分からずに賛成することは理系人間としてはまずないことだから.そしたら,なんというかまあとても残念な回答がなされたので,私の回答を捕捉することにした.こうした行動を起こす事自体には敬意を表します.新聞にも報道された理学部の学生たちの活動ですが,もっと心の底からの理由を添えて活動してほしいと思います.

  • こんなところで意地悪してないで、もっと奨励しないといけないんじゃないか?>自分.
  • でも,なんか普段から議論してないんじゃないかなーっとも思う.私はディベートってやつは嫌いなんだけど、議論は大事だと思う.自分が間違っていることもすぐに気づくし。。。
  • それで,講義中に,こんなことをしてよいのか?という別次元の問題がある.その昔、湯川秀樹は学生運動等でごたごたがあっても講義は潰させなかったそうである.学問をバカにしてはいけないということらしい.確かに大いに賛成である.大学は学問をするところであって,それ以上に尊重される事柄はないと普段から思っているし,講義でもそう話しているつもり.講義中の私語が許されないのもこれが理由.講義をサボることはこれには当てはまらない.個人の問題だから.それで、今回も講義の時間を潰すことはなかったのかもしれないとも思う.一方で、科学研究と社会のあり方を昔以上に考えなくてはいけない時代になったことも事実で,それは私の中でも重要になってきている.自分は学生のときにはこんなことを考えることもなかったが,ぜひ若い人にはゆっくりと考えてほしいと思ったわけです.そして,反対するならば,自分なりの理由を考えてください.

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最終更新時間:2009年12月19日 17時11分05秒