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熱力学2010おさらい4

熱力学 第4回おさらい

今日のおしながき

  • 熱力学第一法則
    • 第一法則つづき
      • 第一種永久熱機関
    • 準静的過程

今日のまとめと反省

前回,断熱過程での第一法則を力学的エネルギー保存則の類推から導入し,そのときに位置エネルギーに相当する量として内部エネルギーを導入した.内部エネルギーは状態量であることから,状態変化の前後を指定すると,つまり出発点と終着点を決めてしまうと、必要な内部エネルギー変化分は決まってしまう.そこで,力学的作用を使って状態変化を刺せようとするのだが,途中でさぼって?熱的作用を使うことにする.望みの終着点に到着するとすると,力学的な仕事でない何かを使って,状態変化を完了したことになる.そのとき,力学仕事で足りなかった内部エネルギーの差を熱として導入することにする.熱は確かに何かはよくわからないが,内部エネルギーの補填部分としての性質をもつことになる.ここから状態量ではありえないことがわかるだろう.ここからすぐできる帰結として,第一種永久熱機関の否定を導いておく.

さて,ここで求めた第一法則の式はいかにも使いにくい式になっている.物理の法則であるので,左辺と右辺の関係はとても自明ではない.それをどうつかってもよいわけだが,今のままではつかいにくい.そこで,ある極限操作を導入して,仕事変化を簡単な式にしておく.その極限操作が準静的過程である.ここから気体の場合の仕事の式を導いておく.もちろん,仕事の式はこの形にかぎったわけではないので,紐の場合も紹介しておく.誘電体や磁性体の式も書きたいが、これは冬学期の電磁気学を学ばないとわからない.

次回はこの式を使って熱力学第一法則からわかることを説明したい.

今日の宿題

  • ピストン以外の形状で気体のされる仕事はやはり-PdVになることを示せ.
  • 理想気体を圧力一定のまま膨張したときに,気体のする仕事をもとめよ.

配布するファイル

  • なし

今日の質問(水曜)

仕事の表式。。。

いろいろあることを強調したが,それは当たり前だろうと指摘される.私はなんでもかんでも-PΔVってわけではないことを言いたかったのだけど,それは当然ということらしい.

結局,高校のときとおなじ式が,長い時間かけて説明して出てきただけ??

それはそうなんだよね.こういうところが退屈の元凶になっているのかもしれない.ただ,どうやって導いてきたかをしっかりと理解することは大事で,それができていると別にどんな物質であっても必要な仕事の式が導けるはずなのである.ひもの仕事がXdlになることがわかるだろうか.それから熱力学第一法則もおなじ.結局高校のときに見た式がでてきただけというのはそうなんだけど,例えば全然わかっていない生物学第一法則というのを作るためには,熱力学第一法則がどんな格好をしてるかということよりも,どうやって導いてきたかということだと思うのです.それから,やっぱり本質を理解することが大事なんだという感覚をうまく伝えたいです.これは全然うまくいっていない.自分が学生でも絶対にこんな講義ではわからないと思う.私の気持ちとしてはこんな感じなんですけどね.

むずかしいことをやさしく
やさしいことをふかく

この続きがあることを最近知って感動したのです.これは井上ひさしさんの名言です.

ふかいことをおもしろく
おもしろいことをまじめに
まじめなことをゆかいに
そしてゆかいなことはあくまでゆかいに

物理の研究も同じだと思っています.

今日の投票用紙の裏より(水曜)

食後はねむい

雨不快

ゲッター線は結局放射線の一種なのか?

書く時間ねえ

あめがふりつづいている

はなづまりがつらい

HPの方もがんばってください…

順調に人間減ってきましたね

近似の方法を色々と教えてほしい

永久睡眠機関は発明しました!

そんなもん発明せんでもよい.

今日の雑談(水曜)

  • 今日の投票数は, 71でした.今日はちゃんと回収.それでもこんだけ?あれ??

今日の雑談(月曜)

  • 今日の投票数は, 89でした.えー、逆転??

今日のアンケート

大学生活は楽しい?
NoわからんYes
水曜01831
月曜312037
  • 楽しいことはよいことです.私も楽しかったですよ,大学生活.

今回のWEB投票

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最終更新時間:2010年05月15日 20時54分09秒