物理学B木曜2006おさらい12
第12回おさらい(木曜)
今日のおしながき
- 6 慣性力について
- 6-2 回転座標系
- 7 質点系から剛体へ
- 7-1 質点系の重心運動
今日のまとめと反省
前回の最後に前振りをしていたとおり,回転する座標系に現れる見かけの力を導くことにする.回転は角速度一定として,回転軸をz軸に設定して,座標の変換ルールを作る.位置ベクトルから時間微分して,速度,加速度を作るが,座標の単位ベクトルが時間に依存していることに注意すると,ヘンな項がでてくる.これを運動方程式の形でまとめると,2つの慣性力が出てくるわけである.なんかいろいろ計算したようでも,やっていることは単純明解のはず.
出てきた慣性力の性質をそれぞれ簡単にまとめておく.特に,コリオリ力はどっちむきかは悩むところだが,角速度ベクトルを導入すれば簡単にわかるようになる.地球の自転によるコリオリ力を見たのが,フーコーの振り子である.ちなみに,公開実験のための招待状には,「地球が回転するところを見に来られたし」だったそうだ.ただし,日常生活で地球の自転によるコリオリ力を感じることはほとんどない.感じる人がいたら,ちょっと病院に行った方がよい.その理由として,コリオリ力の大きさを評価しておいた.これを知っておけば,風呂の栓を抜いたときの渦がこのためではないことがわかる.一方で遠心力は少しくらい影響はある.これも感じる程ではない.その大きさも評価しておいた.
最後に残った時間で,質点系の話題に移る.質点系の説明をして,多数の質点系の運動方程式を書いて,そこから重心の運動方程式がきれいな形にまとまることをみた.これが今まで物体を質点と見てきた理由である.もうすこしメッセージが含まれているので,次回(最終回)はそこからはじめることにしよう.
今日の宿題
- コリオリ力の働く方向をちゃんと確認しておいて下さい.
- コリオリ力を感じる例を考えよ.そして,体感せよ.
今日の質問
じゃあ,どうして風呂の水は渦巻くの?
当然の疑問です.コリオリ力が効きそうにないというのは講義で示したとおりです.まずは水が渦巻く様子をみることが大事でしょうか.その方向にルールがあるかどうか.水の条件や風呂の形状とかいろいろ原因は考えられます.
今日の投票用紙の裏より
ううう.なんかわけのわからんコメントが沢山あった.こんな感じ
レポートの提出期限を英I試験付近にしないでほしかった...
そうですか.それは申し訳なかった.体をこわさない程度に適度に頑張って下さい.
英I試験って何がでるんですか?
おそらくねー.ってわかるわけないだろ!これがのりつっこみという奴です.
金曜って一限までにレポート提出しないといけないんですか先生の研究室に提出じゃだめですか?
それでいいですよ.金曜の夜を〆切とします.
とにかくむしあついです.(同上,溶けてしまいそう)
確かに,6月末あたりから,蒸し暑くなって来ました.この時期に意外に寝冷えとかしちゃうので,御注意下さい.
レポートの提出期限に英I,II,フランス語の試験がかたまってます.どうしたらいいんですか?
優先順位をつけましょう.
7/14(金)1限おまけ講義の間,私は仏語の口頭試験をうけます.本当は力学の講義に出たいのですが...まっしかたないですね.試験を頑張ります.
試験頑張って下さい.
俺は英IIのテストがあります.残念!!
英IIがあるのでおまけにはでられません.(僕も同じく英II.のため行けません.)
僕も英IIの試験で,その後仏語の試験です.革命記念日だからといって,試験受けないわけにはいけませんね.とても力学の講義にでたいと思うのですが,残念.
こんなに残念がってもらって恐縮です.私としては,大変嬉しい限りです.現実の目の前の問題に対処してください.みなさんが,語学試験でよい結果を残せますように.
質問ミサイルは質点ですか?
もちろん,ミサイルは質点ではありませんが,質点と扱うことはできますね.注意点は,何かを噴射しているとすると,質量は時間変化します.F=maではダメですね.として,質量の時間変化は何かしらのルールが与えられないといけません.さらに,ある程度距離を出すには速度が必要になり,高精度で標的に命中させるためには今日のコリオリ力が無視できません.
質問×××は質点ですか?
こっこれは,困ります.
質問僕は質点ですか?
試験で失点しないようにがんばってください.
7/14(金)1限はスペイン語の試験で力学には出れません.でも,出ても意味ないかも知れません.だって,最近授業が黒板移す写すだけになってきっててさっぱりですから.夏休みに勉強することにします.
時間があるときに,そのノートをじっくり見てみて下さい.
今日の雑談
- 今日の投票数は, 59でした.とうとう60も切ってしもうた.3回数え直したけど,やっぱり59人だった.目標の8割が60だったので,それをラス前に切ってしまうのは痛恨です.2限だから,もうちょっとよいはずなんだけどなー.今日講義の後で,最終回に使う小道具(結構大きい)を共通実験室に借りにいった.そこで,会話.
「講義にどのくらいの学生が来てます?」 「ええーと,60人くらいかな.」 「結構凄いですね.」 「まあ,そうでもないですよ.」
うううう.嘘ついていました. 60人いませんでした!
- 前回の反省?の元に,今回の隠れテーマは,
しゃべり倒す
でした.暑くなって来て,だれそうになるところだけど,気合いを入れてみました.そして,つかれました.
- 実はフーコーのことは教科書レベルのことしかしりませんでしたが,ちょっと前に伝記物一般書を読んで当時の状況を知りました.
なかなか面白かったです.ちょうどその本を読む前にパリに出張して,何げにケータイでとった写真が,パンテオン.
そう,フーコーの公開実験が行われた場所でした.あああ,物を知らないとは損するばかりです.毎日脇を歩いていたのに,そんな歴史があるとはつゆほども知らず...
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最終更新時間:2006年07月09日 16時30分13秒