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物理学B木曜2006おさらい4

第4回おさらい

今日のおしながき

  • 2-3 第三の法則のつづき
    • 力の例 万有引力の法則
    • 重力の場合
    • 運動量保存則
  • 2-4 質量と力の次元・単位
  • 2-5 力積について

今日のまとめと反省

今日は前回の続きで,作用反作用の法則からわかることを説明したかった.そもそも前回の講義の後で作用反作用について質問があって,いろいろ議論したことがきっかけになっている.作用反作用は本当に正しいのか? とか,地球もボールに引っ張られているというのが分らないということだった.それはそうだと思う.まず今日は作用反作用の法則を満たす例として,万有引力の法則を紹介して,その特別の場合として地表付近の重力がmgとかけることを説明した.これを説明しないで,練習問題で重力はmgとなることを前提とした問題があったので,捕捉として説明しておいた.さて,今日の文脈では作用反作用をどのように信じればよいかということに答える必要がある.そのために作用反作用からの直接の帰結である運動量保存則を見てみた.2つの質点の場合にはこのことが簡単に示せる.物理の法則ではたびたび「保存則」が出てくる.つまり,時々刻々変化しない量があるということであるが,その数学的表現は時間微分したらゼロになるである.さて,この運動量保存則は確かめることができそうである.というわけで,前回登場したカチカチマシーンを改めて登場させる.前回と今回では見る印象が変わったのではないだろうか?

さて,次には次元の話を簡単にまとめた.これまでに長さと時間の次元しか登場していなかったが,運動の法則からもう一つ新たな次元が必要になった.そこで,質量の次元を一つ登場させることにする.これを使えは力も表すことができる.単位についても単位についても少し触れておいた.

今日の最後の話は,力積の話で.これは運動方程式の積分型としての表現になっている.第二法則から積分によって得られた式を見ると,もちろん新しい情報はないが,見方がちょっと変わっている.つまり,微分形では力が分れば運動量が予測できる格好だが,複雑な運動で力がよく分らない場合に,だけど,運動量の変化は分る場合がある.例えば,衝突.今日はテニスの例で説明した.もう古いのだが,マッケンローのガットが異様にゆるい理由についてゆっくりと説明した.それから,落合打法についても...

今日の宿題

  • 万有引力の定数Gの次元を求めよ.
  • 重力加速度gの次元を求めよ.
  • 今日の話に対応する練習問題を解け.
  • テーラー展開について調べて,今日の最後の式が正しいことを確かめよ.

配布するファイル

  • 練習問題の解答例の最初の部分を配りました.Answer-cm-v1a.pdf(119)

今日の質問

万有引力の法則の定数Gって何?

これは比例定数です.観測からわかることは,距離の逆二乗に比例し,こっち側の質量に比例し,あっち側の質量に比例するところで,後は何にも依存しないとなると,定数が残るわけです.それはまた実験で決定することになります.

世の中に2つの質点しかなくて,お互いに万有引力の法則に従う力が働いているとする.最初はあるところに静止させておくと,そのうちに力にひかれて第二法則に従って,速度が増えて来るように思える.つまり,運動量が大きくなるように思えるのだが,最初はゼロだったわけで,これは運動量保存則に反しているのではないか?

いい感じです.そうな気がします.しかし,運動量がベクトルであることと,保存するのはその合計であることを認識する必要があります.最初静止していたので,そこでの運動量ベクトルはゼロです.ですから,運動量保存則がいうことは,合計の運動量ベクトルが常にゼロだということです.それぞれの質点の運動量がゼロである必要はありませんね.考えているように,それぞれの質点の速度は増えて行って,運動量も増えますが,合計のベクトルはゼロです.つまり,反対方向に運動量をもっているということです.

今日の投票用紙の裏より

その日の感想をもらうためにできるだけ,終了に近い時間に回そうといつも思っているのだが,回すのを忘れてしまうのが恐くて,最初の方にしてしまっています.でも,今日はいろいろとコメントが多かった.そのうちに講義内容や物理に関することになってくるといいかも.

量は少なくてもしっかり理解したいです. ←同感

そうですね.分ることが大事ですから.

進度は遅いくらいです.むしあつい.

とはいえ,遅いと感じさせるのも問題です.退屈に思えるだけですからね.それから,今日は本当に蒸し暑かったですね.体力の消耗が激しい.

講師が一生懸命なのでやる気が出ます.

この程度でよいのなら,なんぼでもやります.それから,みなさんのやる気が伝わると,こっちも一生懸命になります.ならざるを得ません.ポジティブフィードバックってやつですね.よい講義を作るために学生にできることは,真剣に聞くということだと思っています.黒板に書いて振り返ったときに,ピシピシ視線がトンで来ていると,それはやる気が出ますよ.

分りやすい.

ありがとう.それを心がけているのでね.

難しく感じます.

でも,そうでもない人もいるものです.難しいです.

レポートが難しかったです.

レポートは難しいです.ただ答えるのではなくて,reportする内容ですから.

練習問題を提出するメリットを教えて下さい.

ほとんどありません(きっぱり).

というわけでもなくて,解答を配る前にできちゃったんだけど,あってるのか気になる人には先行的に解答がわかります.それに,いろいろ書いてくれると,私の赤が入ります.これはメリットかな?

木と金で試験は同じですか?

はい.完全に同じです.できれば,900番教室で,合同でやりたいです.

ホームページへの行き方がわかりません.

福島孝治で検索かけて下さい.って,ここで説明してもダメですね.いまごろはたどり着けたかな?

こないだホームページの講義関連のところがリンク切れしてました.昨日行ったらなおってましたが..

そうなんです.これは理由がわかっていないです.何かファイルを間違えて変更してしまったようです.昨日たまたま気付いて直しておきました.

試験っていつですか?9月ですよね.

もう...9月1日だって最初のときに言わなかったけ?

レポートと講義の関連性があまりなかったような気が...

そうかもしれませんが,そうでもないですよ.深いところで関連はあります.それから,今後の講義内容の構成で迷っているところもあるので,このレポートを参考にしたいと思っています.さらに,4番みたいなのは,本当に一度しっかり悩んでみる必要があると思います.どうして,物理なんか勉強しなくては行けないのか,ってことも含めて.

前回も楽しかったです.今日早速Webページを見てみます.

いつか,この「も」が無くなる日が来るのかと思うと,少々不安です.最終回まで続きますように.

Webページに行けません.fukushimaですか?hukushimaですか?

今日の講義の最初にWebのアクセスが少ないという話をしたので,今日は多くの人が反応してくれました.ここは,~fukushimaです.

上に同じく.Webページの存在を忘れてました...

今日家帰ってWebページ見てみます.

今,アクセス数を見ると確かにふえとる.

重力から解放されてみたいです.

今日の講義で,僕らのころは...ジョン・マッケンローとか,レンドルとかなどと話していたが,上のコメントで我々の世代が反応するのは,「ガンダム」でしょう.

地球の重力から解放されるには,宇宙(そら)にいけばよい.

ミャアー

ワンワン.

化学熱力学がわかりません.

ううう.それは私にはどうしようもないですね.

Webページに行けません.

昨日の話かな.

板書がよくわからないです.

今日の講義かなー.確かにちょっとアドリブっぽいところもあったかも.

今日の雑談

  • 今日の投票数は,72でした.前回の叫びが聞いたのか, 完全にキープです.連休明にこれは素晴しい!!!!って,今日レポートの〆切にしてたからね(冷静).今日はみなさんレポート作成ご苦労さまでした.ティーチングアシスタントの学生さんにチェックしてもらって,その後で私が赤を入れて返却したいと思います.
  • 今日のアンケート

今日のアンケートは,

講義の進度ははやい? むずかしい?

でした.アンケートは二次元グラフ上にマークしてもらったので,適当にばらけていましたが,おおざっぱに境界を決めて,9つのグループにわけさせてもらいました.それで,結果は,

おそいよいはやい
かんたん55
よい434
むずかしい127
でした.まあまあ,真中にピークがあって,対角線に伸びている感じでしょうか.はやくて難しいと思う人と,おそくて簡単だと思う人に少し分布が伸びていて,若干前者が多いですね.このペースで大体よいとおもって,いいでしょうか?

  • 講義が終わって,居室に帰って来ると,講談社サイエンティフィックの方が見えた.特に用事があったというわけではないが,名刺交換をする.どうやら私のこのWEBを見てくれたようである,しかも過去までさかのぼって.興味を持ってもらって光栄です.えーーー,ってことは,眞鍋かをりのようにWEBから出版することになるのかー?と,心の中で叫んでみたけど,もちろんそんなことは無かった.「講談社の本にもコメントくださっていて...」と言われ,何か悪口書いたかと,記憶をたどる.確かに,あーんなことやこーんなことは考えていても,営業妨害になるようなことはWEBには載せていないつもりで,結局思い出せなかった.後で思い出したが,きっと「和田の130キロの...」の本のことだと思う.悪口でなくて,(基本的に)褒めていたのだと思う.

結局ネタに使わせてもらいました.

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最終更新時間:2006年05月12日 21時32分20秒