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物理学B木曜2006おさらい6

第6回おさらい

今日のおしながき

  • 3 運動方程式を解く
    • おまけの続き
    • 3-2 微分方程式の解法
    • 3-3 空気抵抗のある落下運動

今日のまとめと反省

今日は前回やり残したケプラーの3つ目の法則の説明からする.先週のスケール変換の議論を万有引力にあてはめるだけである.キチンと解いていないので,正確なところはわからないが,キチンと解かなくてもこの程度のことはわかるというわけである.2つ目の法則(面積速度一定則)も実は運動方程式を解かなくてもわかる.1つ目の法則(楕円運動)は解いてみないとわからないし,解くことによって始めてわかったこともあった(これを講義でやるかどうかは未定).最後にWEBに惑星の周期と長径のデータを載せることを約束して,そのデータの見方を紹介しておく.データをとる技術とそこから自然のルールを見出す眼力とそのルールを解き明かす能力,全てを持ち合わせているのが天才科学者であろう.凡才にもその片鱗を楽しむことは容易にできるはずである.下のデータで遊んでみよう.

さて,今日の講義の目的は運動方程式の解法を紹介することである.講義で使うのは大きく変数分離型のような求積法と定数係数線形微分方程式の代数方程式を解く方法の2つあるので,それをひとつずつ紹介する.数学が苦手な人はここで止まってしまう可能性が高い.しかし,よーく見てみると,実際の手続きは中学校と高校でやった数学で十分である.しかも,大事なことは微分方程式を解いた答えは自分であっているかどうか確認ができるということである.もちろん,それでもいろいろ疑問は沸いてくる.どうして,その解き方でよいのかとか,答えは一つしかないのか?とか...部分的にはコメントしたが,詳細の証明は与えていない.気になる人は数学の教科書を開いて,線形微分方程式の解の存在と一意性の証明を見てみるとよい.A4ノート2から3ページくらいの証明である.

一つ目の方法は前回の放物運動で示したので,2つめの方法の例題として,空気抵抗のある落下運動を考えてみる.まず,質点に働く力として,重力とさらに速度に比例する抵抗力を考える.質点とはいえ,抵抗力を考えて運動を解析することはできる.質点の適用範囲が広がったような気がしなかっただろうか.この運動方程式は2階の線形微分方程式なので,今日の方法が当てはめられる.ここで物理は忘れて,微分方程式を解いてみる.ホイホイのホイで出て来た.ここでタイムアップ.次回はこの意味について,ゆっくり考えてみたい.

今日の宿題

  • 練習問題を解いてみよう.
  • 太陽系の惑星の周期と長径のデータから,ケプラーの第三法則が成り立っていることを確認してみよう.データはこちらTycho.txt(110).コンピュータでグラフを描いてみてもよいし,両対数方眼紙にプロットしてみてもよい.グラフをここに貼りつけてみてもよいのだけど,せっかくだから自分で見てみた方がよいですよ.ハレー彗星も仲間に入ったりして,ちょっと感動ものですよ.
  • 空気抵抗のある落下運動の運動方程式の意味をもう一度考えてみよう.そしてその運動方程式を変数分離法で解いてみよう.

配布したファイル

  • 練習問題の解答例その3:Answer-cm-v3.pdf(124)
  • 第二回のレポート問題です: 頑張って下さい.

運動方程式を自分で手を動かして解いてみようというのが目的です.題意は講義中に簡単に説明しました.あまり難しくならないように誘導を付けたのですが,そうするとなんだか試験問題みたいになってしまいました.いろんな考察を付け加えてくれると嬉しいです.

  • (2006.5.31追記):上の問題に「問題」がありました.修正版です.report-2a.pdf(100)

今日の質問

空気抵抗の係数はどうしてマイナスなのか?

よーく考えてみよう!といったところで,やはり気になった学生さんがいた.重力のmgにマイナスがつくのと意味がちょっと違って見える.少し説明しておきましたが,それで納得できたかなー.やはり,もう一度自分で考えてみた方がいいでしょうね.

先週のプリント?

ああああ.そういえば,先週頼まれていたっけ.すっかり忘れていた.来週持ってきます.WEBを見えるならが,ここからもってってください.

今日の投票用紙の裏より

こんなことを書くのもおこがましいですが,先生の授業に対するスタンスが好きです.

学生が教師を評価するのはどの時代もタダですし,私は大物ではないですから,全くおこがましくありません.スタンスですか?.どんな感じですかね.幾つか心に決めていることはあります.私が大学のときに良かった(数少ない)講義のときに感じていたことを踏襲しているだけなのですが,それが伝わっているような気がして嬉しいです.もしみなさんの中で将来どこかで教鞭をとることがあるならばその時に参考になるといいです.ただし,スタンスはあくまでもスタンスであり,第一に大切なのは内容だと思っています.構えはものすごくカッコいいのに,ひとっつも当らないバッターは,やっぱり要らないです.

数式が多くてだんだんわからなくなってきましたー!

そうですね.ここ,正念場ですよ.家に帰って,練習問題を解いてみて下さい.素振り練習は大事ですよ,巧く振れないとそもそも当らないですから.そのうちに振る気すらしなくなります.見逃しの三振は最悪の状態です.振ってみると見えて来る景色も変わって来ます.

講義のページに行けました.ありがとうございます.

どういたしまして.ようこそ,この意味のあるのかないのかよくわからないページへ.

僕も先週はじめて行けました."おさらい"が見られてうれしいです.

今週も来ていることを期待します.

数式が高校のとき習ったのと違い,難しいので少し戸惑っています.

もしよろしければ,是非その戸惑っている部分を教えて欲しいです.

はやすぎです.

ううう.やはりそうか.

はやすぎずおそすぎずです.

という人もいるのだな.

一限をさぼってしまいました.

私は金曜は一限を担当しているので...木曜の一限の先生に代って「カーーツッ」.それなりの(高尚な)理由があったのであれば問題ないです.講義をサボって損するのは結局自分なわけなので,その損を埋めてあまりある時間の過ごし方をしているのであれば結構ですよ.

今日の雑談

  • 今日の投票数は, 65でした.先週よりは増えたんだけど,微妙に減っているだろうな.目標を思い出してみると,初回の8割で60人でした.もう一息ですね,目標が破れるのが.いかんいかん.
  • 今日のアンケート
配ったプリントは読んでる?
全然読んでいないぼちぼち完璧
2372520
    • うーん,やっぱり読まれていないですね.小出しにしているのは,ペースメークのつもりだけど,結局そうなっていないのならば,初回にバーンと配るか,最終回に配ればいいのかな.
  • 今日はレポートを返却しました.前半はTAの大学院生が丸をつけてくれて,後半は私がコメントをしました.基本的に4番には反論を書くようにしました.法則とはどういうことなのかを考えるきっかけにして欲しかったので,それをさらに考えるきっかけになれば幸いです.「科学」という言葉に無批判に信用している人,極端な相対主義的考えから「科学」に無頓着な人が両極端としています.理系に来たわけですから,ここは物理とは関係無しに自分の思考回路を見つめみてほしいです.
  • レポートへの返答は個別にしました.ここで載せてもいいのがあったのですが,今回は時間もないので止めておきます.一つだけコメントしておくと,レポート問題が必ずしも講義と関連してないのではないかとの指摘がありました.確かに半分は同意します.しかし,今回のレポートは私にはとても役に立ちました.今後,最終回までの講義の構想を練る材料になりました.時間の制約があるのですが,レポートを見ながら,これとこれは盛りこもうと決まった部分がかなりあります.

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最終更新時間:2006年05月31日 20時00分01秒