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日本物理学会2014@中部大学の変更点

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!!!日本物理学会2014@中部大学
最近、記憶力が非常に落ちてきていて。講演を聞いてちゃんとノートを取るようにしている。ここのノートも記録としてちゃんと書いておくのがよいと考えなおす(前回の春の学会はかけずに現在に至る)。

!!中部大学
まだまだ暑さの残る中、中部大学に出向く。名古屋から30分弱の電車と、最寄りの神領からスクールバスで10分程度でつく。夕方涼しいときには、河原を歩いて帰ってくると気持ちのよい散歩である。マックとサブウェイとセブンイレブンが入っていて、その他に生協がある。会場は比較的コンパクトでよかった。それから教室が広く、ゴミゴミ感はなく、キレイにしてあって、印象はよい。学会も開始時間を9:30に、午後開始を14:00となっていて、昼休みも弁当に並ぶことはなく、気分はよい。ポスターセッションの裏番組もなく、結構もりあがってよかったのではないだろうか。好印象な学会であったが、一方でそれは公演数が減っていることが理由かもしれず、それは大問題。

!!学会初日
最初からスピングラスセッションがある。ざーとまとめると、
*大関さんの二次元イジングスピングラスの相図:低温側のブランチに関する知見が増える。絶対零度の完全強磁性状態からの展開は当然特異的になっていて、有限の強磁性相が続く議論がされる。dualityの謎の式からの理論展開になっているところがちょっとおもしろい。相が有限の幅をもっていることは証明されていることだから、問題は西森点辺りまで手がのびるか、です。
* 向田さんと鈴木さんのRSB転移:こういう話はこれまでになかったんだろうか?レプリカ法について深く考えるよい問題だと思うが、一方で観測可能量での予言ができないのであれば、レプリカ理論と同じではないかとも思う。RSBの対称性の破れの場に関する知見が増えたことになるだろうか。。。とにかく悶々とする。
* Huangさんのパラレルダイナミクスの平均場理論。最後の自己無撞着方程式みたいなのが因果律を破るような項があるのが不思議。
* 広瀬さんの階層格子上の磁化過程の話では、フラストレーションの取り扱いが変な長距離的になっていて、そういうモデルだと言えばいいのですが、そういうのがありならBM模型の拘束もこうやっていれてみていいかもしれないと思った。そんな簡単ではない。白倉さんのANNNIの話もポイントがよくわかった。

お昼休みになって、ご飯に行く前にポスターセッションを見に行ったのだが、それが今回の学会で一番良かった。あまりあてもなくぶらぶらしながら、阪大の谷口グループの辺りをうろちょろ。そうすると、小林研との共同研究でノイズ測定をするというではないか。発表していた学生さんは歴史的な経緯はよく知らないのだろう。こっちがやや興奮気味にその価値を説明しそうになった。そしたら谷口さんが来て一気に盛り上がる。小林さんと一緒にするのは理にかなっていて、現代的な視点からワイズマンのノイズ測定を超えられるかもしれない。さらに、構想はもっと深くて、Ocioの実験を追いかけたいとはすごい。レプリカ対称性の破れを実験的に検証できるかもしれないのである!(もっともmissing linkは間に挟まっている)。結局、スピングラスのノイズ測定から自己相関関数を実験的に測定したり、揺動散逸の破れをみるのは、彼ら二つのグループしかできなかった。この論文。
** http://journals.aps.org/prl/abstract/10.1103/PhysRevLett.88.257202
** http://journals.aps.org/rmp/abstract/10.1103/RevModPhys.65.829
多くの研究者がうまくいかなったそうであるが、「やはり、そこは測定屋の意地でしょ!」と言われた時には涙が出そうになった。吉野さんもいるので、阪大グループに注目である。
*午後は情報統計力学。観山さんのSTMの発表はそれなりに受けていたように思う。今後の進展に大いに期待するところである。というか、頑張れ、ワシ。後半は座長。無難にこなす。

!!学会二日目



!!今回のWEB投票
いつも夜のセッションになると、物理以外のことでも議論になる。傍からみるとどんな感じか不安になるくらい熱くなっている。年代をまたいで気心しれた仲間と議論することは…普段は物理なんだけど、まあこんなに感情的になることないわけで、楽しい時間である。今回の話題は
 学会講演で共著の発表のときにヘルプを出すか?
であった。「えーと、共著者ですけど。。。」というあれである。論点を要約するとこんな感じ。
* 助けない派:発表となると、一人前の発表者として、舞台にあがるわけだから、孤独な戦いである。共著者からコメントされるのはなんとなく屈辱的だし、事前にちゃんと仕込んどけよと思う.正直、見苦しいのでヘルプには反対。
* 助ける派: いやいや、学会は研究者が議論をする場であって、教育の場ではないわけで、共著者が登壇者の間違いを指摘するのは当然。。むしろ、それをしないのは誠実でない

共著者が学生のときとそうでないときで状況は違うだろう。それも含めて、みなさんはどうだろうか?
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!!今回の一行コメント
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