トップ 差分 一覧 Farm ソース 検索 ヘルプ PDF RSS ログイン

2011年の一言

[アウトラインを表示]

2011-7-19

台風のために延期

明日から基研で予定されていた集中講義は来週に延期になりました.

基研の案内ページ

ちょこっと概要はこちらに

2011-4-12

KISS…

金子さんの仁科記念賞受賞に際して,素晴らしい紹介文がある.一つは今月の教養学部報の池上さんの記事.ものすごく格好良い.もう一つは,先月の日本物理学会誌の佐々さんの記事.金子さんのやったことをコンパクトに,そして力強く紹介されている.駒場には,その昔KISSとよばれたセミナーがあった.それを思い出させるハーモニーを感じるのは私だけであろうか.

ちょっと傍観者みたいだが,自分はそれに続く世代なのだから,彼らに負けない色を出したいものだ.というわけで,今年も下記のように駒場の大学院の説明会を二回行います.


2011年大学院説明会

以下のように、駒場の大学院の説明会があります.

4月16日(土) 13:00- 駒場キャンパス16号館119-129 大学院説明会

全体説明会の後で,個別の研究室訪問ができます.

5月21日(土) 13:00- 駒場キャンパス13号館1323 大学院入試説明会

全体の説明会に続いて,Cグループ(物性理論)の先生全員で短い研究室紹介をした後で,個別研究室訪問です.

http://www.dbs.c.u-tokyo.ac.jp/exam/setsumeikai/

その他に,6月の上旬にオープンキャンパス?があります.http://www.kisokagaku.c.u-tokyo.ac.jp/


2011-3-20

一次情報

公表されている線量のデータをグラフ化してわかることをまとめていたのですが,すでにもっと立派な情報がでていました.いくつかの情報とともに.

2011-2-16

パズル--点独--

ちょっと息抜き.次のパズルを解いてみよう.

右のようにある○と□が線でつながれている絵があって,その中の□を■に変える.ルールは次のとおり.

  1. ○や●の部分は何もしない.
  2. 色を塗っていない□は必ず塗った■や既に塗られている●と線で結ばれている.
    • ■のとなりを■に塗ってもよい.
  3. できるだけ色を塗る数は少なくする.
    • 例えば全ての□を塗りつぶしても上のルールは満たされるがそれはつまらない.できるだけ少なくすることがポイントである.その個数はここでは教えないことにする.

□と○は■や●に囲まれている,つまり□や○のりぼっちにするという意味で点独と名づけた.数独は数字を置くが,それよりも単純で色を塗るかぬらないかのパズル.

少し学問的?な話をすると,これはVertex coverやIndependent setと呼ばれる制約充足問題である.グラフ構造として,結合数が3のregular random graphの例を示している.多くの制約充足問題は制約可能相では一般にnode数の指数関数ほどの解が存在する.そのために,唯一の答えを探すパズルにはならない.しかし,全てのminimal vertex cover(maximum independet set)解に共通であるバックボーンと呼ばれる部分が有限の割合で存在することがわかっていて,それをパズルとしてみた.あらかじめ○印で示されているところはバックボーンでない部分であり,それをヒントとして示してある.

  • この問題はノード数128で,その程度のノード数の場合は厳密に調べる方法を使うことができる.さらにノードの二乗程度の手続きでバックボーンを求めることもできる.ここでは,ざっくりモンテカルロ法で最小coverを作り出して,XORをとってバックボーンを探した.おそらく正しく求まったと思っているが,そうでないとしたら敗北….

結合数3の問題は58.5%ほど色を塗ったところで,レプリカ対称性の破れる(RSB)相転移を示すことがわかった.この結果はすでに知られていると思うのだが,それに対応する相図(結合数-密度)は見たことがない.ちゃんと論文書いた方がいいかな.

  • RSBといってもちゃんとRSBを調べたわけではないことは言っておくべきです.いわゆる,linear不安定化ではないinhomogeneity不安定化条件から出した境界で,確かにそこで解間距離分布が均一ではなくなることがわかる.でも,これだけバックボーンがあって,それでも解空間がぼこぼこできるのか?という疑問がでてくるが,上の○印部分の相関が重要となる.これがZhou氏の言うlong range frustrationというやつだけど,その言い方がよいのかどうかはわからん.

2011-2-7

その修士論文審査会は終了

例年どおり物性理論グループの学生さんは全て聞かせてもらった.面白い研究もたくさんあったし,そういう研究は40分くらいの発表よりももっとゆっくり聞いてみたいと思った.

さて,早川くんの剛体分子の配向相転移は,棒の長さが7以上で起こる異常性の根源にはなかなか至らなかった.そもそもなぜ7なのか?というのは,問いとしては難しい.素朴だが,本当だったら面白い予想を私は持っていたのだが,彼の着実なデータによって完璧に否定されてしまった.「7」は「7」として受け入れなければならないのが現状だ.でも,ウルトラセブン世代の私にとっては,6や8でなく「7」であることになぜか不思議な興奮を覚える.もうちっと理解深めたいなー.

それから,修論廃止論はまだちょっと分析不足だが,博士過程で一つの研究室に張り付くことが問題視されていて,「クォリファイング・イグザム」の導入が検討されているとのこと.なんというか,目指す方向は思想としてはわからんではないけど,制度として強制すべきことなのかは疑問である.ディープに研究に突き進むのが大学院でやるべきことで,それと同時に自分の研究の立ち位置や周りの研究の位置づけをよく理解することも必要なことである.後者を過剰に前面に出されるのは困る.ましてや,変なプレゼン能力やディベート力は理系人間以外に求めればよいのではないか.それで周りが見える能力としては,たとえば,物性セミナーに出る程度の知見と余裕をもっていればよいのだと思う.多くの学生がそれをこなせているかというと,そうでもない.例えば,今回の修論発表をすべて聞いていた学生は,私の認識するところでは一人だけであった.この現状は本来ならば嘆くべきところだろう.ただ,首根っこ捕まえて,「ほらほら,君のやっている研究以外のこともちゃんと勉強しなさいよー」などとやる必要はないと思う.

2011-2-1

どういうことなんだ?!

今朝,起きて,Yahooのニュースを見てびっくり。

“徒弟制度”や修士論文の廃止求める 大学院博士課程で中教審答申

あわてて中教審の答申のページをみる。しかし,どこにそんなこと書いてあるんだ。ざーと見ただけでは見つからない。もう博士論文とか修士論文とかあれとかこれとか,この一ヶ月嫌になるほど人の文章読んで,ここにきてこの答申を全部よめません。。。落ち着いて、自分の考えをまとめておきたい。

2011-1-28

ブルーオーシャン

経営戦略の一つらしいが,今日は池田研介氏から

 二人以上人がいる海では絶対泳がない

な話を聞く。水曜日から駒場で集中講義をされていたが,ゆっくりと聞いている余裕がなかったのは残念で、ちょこちょことだけ顔出した。京都の池田氏との接点はほとんどなかったが,ほぼ唯一の接点は大学院生のころ,筑波であった研究会だった。博士課程に入ってすぐのころに,いろいろ血迷って?GAでSGなんかやっていたころの話を聞いてもらったのだが,「なかなかおもしろい兄ちゃんがいるやないかい」と言われ,きっと褒めてもらったのだろうと思い,励みになったものだった。あれから15年。久々に池田節を聞くと,自分ちっちゃいなーと思ってしまう。まあ,それはよいとして,集中講義に聞きにくる学生が少ないのはとても残念だ。特に,理論の学生ならばどうして聞かないのか理由がわからん。自分が大学院生の時には,イベントのように集中講義は盛り上がったものだった。この海は青いのか赤いのか,自分は青が好きか赤が好きか,わかっているのか?

2011-1-1

新年の抱負

今年は充填系だ。

[ページのアクセス数: ]

最終更新時間:2011年01月03日 18時47分06秒