いよいよ冬学期がはじまりました.いやー,何を話そうかといろいろ考えてしまって,前日は久々によく眠れませんでした.まずは,自己紹介からはじめました.といっても,それほど詳しい話しはしませんでした.講義を通じて知ってもらえればそれでいいと思います.それよりも,むしろ,講義の在り方とかを話しをしました.今回もまた出席点は取らないことにしました.夏学期の講義の最後に学生から 「出席点をとらないから,講義にでなくてもよいというのが,学生のやる気をなくしていてよくない」とコメントをもらいました.それは勘違いなので,正しい意図を説明しました.それから,積極的に講義に出てこいというメッセージも送っておきました.私は目一杯張り切って講義をやるので,みなさんも是非これから寒くなる金曜の一限めがけて大学に出てきて下さい.
次に,ほとんど恒例?になっている,参考書ネタを説明しました.与太話しは下へ. ここまで45分費してしまう.ほとんど予定どおりだが,ここで次に何を話すかを迷ってしまう.結局,電磁気学の物理学の中での位置のような話しをする.思ったよりもここで時間を食ってしまった.
今日のメインはここからで,講義の最初にLC回路の話しをしようとした.最近改めて,高校の物理の教科書を眺めてみた.いろんなことがらが,脈絡はあるけど,根拠がわからないように書かれていて,しかも電磁気のところではまた実にいろんな公式が登場している.ここではそうした公式たちを概観し,また力学の復習を兼ねて,回路を眺めて行こうと思った. まず回路の部品たちを説明.抵抗ではオームの法則,コンデンサーではいろいろな公式?を説明.コイルのところではソレノイドコイルのインダクタンスまでを説明する. それぞれの式は実はなんのこっちゃよくわからずに覚えているのが現状かなーと想像します.自分が学生の時はそうだったし,それで高校の物理ははっきりいって嫌いだったわけです.しかも,後で事情がわかると,いろんなレベルの式が意識されずに列挙されているので,それぞれの成立条件がまったくわからない状況に陥っています.私の講義では今日出てきた公式を噛み砕いて,「気持ちよく」してあげようと思っています.
講義ではそれらの部品を直列でつないでみる.電位の釣合の式を書き下してみると,夏学期の力学でやった(はずの)減衰振動の運動方程式と同じになる.それぞれ何と何が対応しているかということと,対応関係を見ることで,何がうれしいかということから次回ははじめようと思う.5分前になったので,ここで終了.
- 外力(電源の電位)はないとして,電荷についての微分方程式を解いてみよ.これは力学の復習.微分方程式はちゃんと解けるようになっているように.
講義でもいいましたが,質問することは奨励します.質問だけでなくても,私はどうも板書をたくさん間違えてしまうので,ヘンだと思ったら是非指摘してください.その指摘が間違っていても構いません.一瞬でもヘンだと思うと言うことは,何かしら戸惑う感覚が生じたわけで,そこで時間を止めるのは悪いことではありません.
- 授業内容に沿った練習問題をUPしておいてほしい.
そうですね.ここだけに公開するのはフェアーではないので,講義で宿題として少しは気の利いた問題を出してみたいと思っています.
- ビオ・サバールの法則って??
電流と磁場の大きさの関係を示しているのはビオ・サバールの法則だと言ったが,どうやら高校の時にやっていないらしい.アンペールの法則は習ったようでした.今日お話した内容は本当に「お話」なので,知っているところを部分的に共鳴してくれればそれでいいです.今日の内容のほとんど全てのことはもっと一般的なちゃんとした内容にして後の講義で説明していきます.
- ソレノイドコイルでないコイルってあるの?
まずまっすぐな鉄心にくるくる導線を巻いたのがソレノイドコイル.中学校のときに作ったことがあるでしょう.コイルといえばこのコイルですが,もっと他にもいろいろあります.例えば,円環状の鉄心にコイルを巻くのもあって,それはトロイドコイルと呼ばれている.2つの円形コイルを同心軸上にある距離話しておいたヘルムホルツコイルと言うのもある.