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電磁気B2007最後のおさらい

電磁気B2007最後のおさらい

期末試験

期末試験も無事に終了してから二月あまり経とうとしています.採点を終了してからも一月あまり.学会等であたふたしていたら,学生から講評はまだかと催促されるありさま.成績も発表されているでしょうから,良かった人も悪かった人も結果は見ていることでしょう.試験結果の分析は難しいです.得点分布を出すのは簡単ですが,意味はよくわかりません.ほとんど一様分布で,若干2こぶ傾向が見えます.つまり,勉強した派としない派に分かれそうな感じです.もっとも,講義の出席者との相関がどうなっているのかまではわかりません.講義などでなくても過去問しゃーしゃーと勉強しても試験はできたかもしれません.人数的には出た人ができていると見てもよい感じです.それが本当だとすると,講義の最終回でほぼ勝負は決まっていたことになります.みなさんが出てくるような講義をしなかった私が悪いのか.はたまたでなかったみなさんが悪いのか.どっちもどっちだし,最終回の時点で十分にめげているので,この試験結果はまあなんというか,かなしくもうれしくもないものでした.

もう少し技術的なことを少々.

問1 球形コンデンサー

  1. まず誘導として,電荷球のつくる電場をガウスの法則を用いて求めてみます.別にガウスの法則を用いなくてもよいんだけ.問題文にはなぜこの問題にガウスの法則が便利に使えるかをといにしています.ガウスの法則の公式だけを覚えている人は意味がわからないかもしれません.
  2. 導体の性質を聞いています.電荷が与えられているので,電荷の保存即とガウスの法則から電荷分布を議論します.
  3. 上をまとめて,コンデンサーの作る電場を求めます.ここで球殻の外側に電場がしみでていると困ります.
  4. その電位を求めます.無限遠を0とすることにしています.導体の内部では電位は一定になっているはずで,そこが一つのチェックポイントです.
  5. 静電エネルギーを求めます.簡単な公式を覚えている人が得をしてしまったかもしれません.電場のエネルギーを計算しても同じになると講義で示したので,それをやってみると楽しめます.時間がないので大変ですけどね.
  6. コンデンサーなので電気容量を求めます.ここは電気容量の知識を問にしている駄毛ですね.ひきずりには注意して点を与えました.
  7. 球殻を可変にして,電気容量を変化させてみようという問題.直観でも答えがあっていれば部分点をあげています.式が正しく求まっていればすぐにわかるし,電気容量に関する直観をもっていれば,逆に式が間違っているときにここで気づくはずです.原因はいろいろですけどね.

問2ソレノイドコイル

基本的なソレノイドコイルの性質をゆっくり議論してみました.高校の物理では公式一発で終わるところですが,きちんと議論してみます.

  1. まず,端の効果を無視した理想的なときに,コイルの外側で磁場がないことを説明します.論理的に何が言えて何が言えないのかが理解できていると,必要なことが浮かびあがってきます.
  2. 磁場の方向を聞いています.右ねじだけでもいいのですが,解答の方向以外の磁場がキャンセルしていることを説明する必要はあります.
  3. これは外側の議論と同じですが,上の二つを組み合わせて,場所によらないことを説明します.
  4. 最後に大きさを求めますが,これが高校のときの公式ですね.
  5. コイルが出てきたのでインダクタンスを求めます.これも公式があったかもしれません.
  6. ただ,やっぱり意味を理解してほしいので,交流電流を流してみて,コイルのインダクタンスが何をするのかを説明してもらいました.

問3マクスウェル方程式

私の学部のときの電磁気の試験はマクスウェル方程式を書けというものだったように記憶しています.記憶さえしていればいいのかと不満に思ったのを覚えています(覚えていなかったので).ここでは好きなものを選んで説明してもらいました.基本的には何を書いてもいいのですが,物理的な側面を書くと点数が加算されるようにしました.(a)では意味を聞いて,(b)ではそれを使って理解できる現象を挙げよということでしたが,混乱している人がいました.物理学の考え方を理解しておいてほしいと思います.

問4言葉の説明

これはおまけ問題です.上の問題でカバーできなくて,講義で話したトピックスを並べてみました.問題のレベルをつりあわせるように採点で調整しました.

追試について

というわけで,相当数の人が追試を受けることになりそうです.是非,今回の試験問題の復讐から始めてください.

講義の反省

ここ数回同じ反省しかしていないようなので,全く進歩がない.LC回路からはじめてテルミンで占めるのはなんとなくおしゃれな気はするのだが,その間がうまく無かった.前半がゆっくりすぎたとの指摘があり,それは賛成だが,それでもしゃべり足りないところが多かった.後半に至ってはすっとびすぎだった.配った練習問題のレベル分けは今後には必須だし,数学の部分はもうちょっと切り分けてもいいかもしれない.究極的にはLとCが分かればいいのだとして,話題を調整する必要があると思う.最後はやはりテルミンでいい気もする.レポートの出し方は相変わらずわからない.もっとチェックポイント的にやってみたいが,フィードバックをかけようと思うと頻繁にするのは難しい.

また来年度は電磁気Bなのだ!何を直せばいいのか.御意見を募集します.

計算:8×7= お名前: コメント:

答案用紙にある学生からのコメント

問5として,感想やら意見やらを書いてもらった.答案用紙に書くので基本的に悪口は書けないので,好意的なものが多いのは当然として,いくつか気になったものをピックアップする.全てには目を通したのだが,当然,いくらタイプが速い私でも全てをタイプする元気と時間が無いので部分的になった.ここにないからといってがっかりしないでね.また,タイポスもご容赦ください.

講義の悪かった点は,最初と最後でスピードが大きく異なったことである.前半はゆっくりすぎたと思う.後半は速かったのでファラデーの法則の証明が理解できなかった.良かった点はその他すべて.

  • ペースは大事です.これは反省点.

講義は物理が苦手な自分でもそれなりに理解できるくらいわかりやすい講義でした.レポートや練習問題などのおかげで,ある程度問題も解けるようになれたのでよかったと思います.後,テルミンも少しだけど聞けたのでよかったです.

  • こうして講義に出てきてくれる学生もいるのは励みになる.問題が解けるのもよいが,本当は物理を楽しく思ってくれるところまでいくと更によいのだが...

講義は分かる部分は興味をもて,慣れない電磁気学に親しんだが,特に後半からはほとんどついていけなかった.Bということで周りの人から高校レベルだと聞いていたのでついていけるかと思っていたのだが,自分には厳しかったようだ.講義の良かった点としては黒板に番号をつけて,順番に使ってくれたので,黒板を写すことだけに専念せずに話を聞けたことだ.(ほとんどさっぱりでしたが)悪かったことというか,やってもらいたかったことはホームページにおいて,もっと詳しい解説がほしかったことくらいである.電磁気学から学んだことは結局マクスウェルという人がいたこととクーロン力の強さくらいだったような気がする....

  • Bはけっして高校レベルではないことはカリキュラムに書いてありますよね.周りの人のいうことを鵜呑みにしてはいけません.ただ,講義の内容が難しかったのは事実ですね.ホームページか.確かに詳しい先生もいますが,私はそこまでする気はないです.

試験の時間がちょっときついです,授業は面白かったが,板書はわからないところがありました.物理と数学の親密な関係をあらためて感じるようになった.とくにガウスの法則はすごい感動しました.

  • わからないところは聞く癖を付けてください.私はできるだけバリアを低くして,みなさんからの質問を聞きたいと思っているのですが,なかなかそうはいかないようです.これ以上は降りていけませんね.年を取ると,偉そうに見えてきたりして,さらに敷居が高くなって見えるかもしれません.一方で,ふにゃふにゃしているとなめられたりするので,難しいですね.講義を面白いと言ってもらえるのは純粋にうれしいし,講義を聞いて感動したのならさらによいです.

個人的な考えだが,この大学での講義が少し大学っぽくない気がする.なぜかというと,講義でのディスカッションが滅多に少ない.ときどき質問しようと思っていたが,やはりその雰囲気がよくなくて,結局やめてしまった.自分の臆病のせいでもあるが,みなの勉強する気があまりなさそうで,どうすればいいのか.また,自習している時,いろいろ公式をおぼえたり,計算のテクニックを使ったりすれば問題がとけるが,その問題とかの本質をむしろ理解しない方が多い.これはやはり理系科目の陥りやすいわなだろう.

  • 前半に関してはいわゆるマスプロの限界です.少人数講義もあるのでしょうから,そちらで十分に楽しんでください.質問しにくいのはある程度は仕方がないかもしれません.できる範囲で質問すればいいのではないでしょうか?授業料の元をとるという意味でもね.それから,周りのみんなが勉強する気がないように見えるのは気のせいだと思います.そうでない人も必ずいます.同じように思っている人も絶対にいるはずです.いなくても,みなが勉強しなくても自分は自分で勉強すればいいのだから,関係無いですよね.確かに友人がいると状況は変わります.是非,よい友人と出会えることを祈っています.それから,最後の所.理系科目の陥りやすいわなってのは,高校の理科の話でしょう.そんなものは普通に理系の考え方をしていればありえません.普通の理系の人になってください.

中高通じて物理をやらず,わけもわからなかったが,講義と自習から「理解できたらこれはけっこう楽しいのではないか」と思った.物理の数式のベールに隠された楽しさを垣間見れた.垣間見しかできない自分が少し情けないが,暇な時に単位と関係なく学んでもいいかなと思えるようになった.

  • 何かあるかもしれないと思ったとのことですが,心配しなくてもいいです.確かにそこには味わうべき文化があります.是非,がんばってください.

講義で,コップのコンデンサーや静電気など身近なことをいかにして説明できるかがわかってよかったです.電荷のうちけしをさけるためにプラスチックコップを間に挟むのは簡単で効率的ですね.自習を通じては分極について理解が深まりました.水のような絶縁体は原子のつくる磁気モーメントにより分極するから電荷球を水に近づけると水がうごくということがわかりました.

  • そのコンデンサーはでんじろう式です.最後のところは実はもうちょっとギャップがあります.分極するとどうして引きつけられるのか?髪の毛が下敷に引かれる理由とおなじですが...

力学の時にも思いましたが,様々な現象を数式で表せるって凄いと思いました.静電気の話も納得できましたし,「パチッとならないためには指先でなくて手の平全体でドアノブをつかむと良い」という噂もなるほどと思いました.文字(記号)が沢山出て来るので,少し難しい所もありましたが,楽しかったです.

  • うんうん.楽しいのはいいことです.

冬が深まるにつれ朝起きられなくなった.電場まではなんとかついていったが,磁場あたりは全く授業に出席できなかった.電磁気学では1学期に学んだ物理学と意外なところでつながっていたりして面白かった.

  • もちろん,同じ物理なので,意外でもなんでもありません.さらに,力学の知見を意識して話をしたので,当然つながっているし,そういうところに面白さを感じて欲しいとおもっていたのでよかったです.

授業はわからないことだらけだったけれども,先生がおもしろかったので,がんばって授業に出れました.これからもおもしろい先生であってください.

  • それだけでいいのか? いいんです!.いいわけないです

難しかったです.テストも講義もレポートも...でも,毎年冬になると静電気でバチバチなっていた原理が少しわかって楽しかったです.掌全体で触れるとよいなど聞いたことがありましたが,納得です.テストに関係なく,もう少し身の回りの原理について学びたいと思うようになりました.

  • ちょっと変な言い方かもしれませんが,身近な疑問がないのにどうして理系なの?って思います.まあ,工学指向が強いということかな.なんでもかんでも原理がわかるというものではありませんが,わかると面白いし,応用を考える上でも大切だということを認識しておくとよいと思います.

授業をきかなかったら全くわかんなかった.でもきいていても全くわかんなかった.電磁気にはお手上げです.やるんならもっと時間をかけないと理解できない.東大のカリキュラムきつい.

  • 聞いていないのにどうしてそれがわかるかな?時間をかけてください.東大のカリキュラムを知らないで東大に入ってくるのは,その時点で問題です.でも,きついことには賛成です.まじめにやっていたら,からだと頭が持たない.濃淡を付けることが大事です.要領の良さだけを学んでもだめですけどね.

多くの公式・法則があるが,どれがどんな時に使えるのかわからない.記号の意味が等式でつながるのがよくわかるのがよくわからなかったりした.でも原子の世界ではとても大事なんだろうとは思う.

  • 自分でも自分の感想についてよく思うのですが,このコメントも本当に子供の感想見たいですね.公式と法則が同列なのが気に入らないし,結局分からないのは数学だということですね.

電磁気学の講義は夏学期の力学のときと違っておもちゃがなかったので残念でしたが,最後の講義でテルミンに触れることが出来ておもしろかったです.

  • これは力学の講義を聞いてくれていた学生のコメントですね.本当は電磁気の方がおもしろおもちゃはできるはずなんだけど,なかなか講義とつなげて披露するものがなくてね.たとえば,静電場の電気力線をみる道具があるのだけど,これは小さいのでプロジェクターに移そうと思って準備をしこんだけど,それだと解像度がなくて見えなかったのだ.あとは電磁誘導のおもちゃはいろいろあるのだけど,こっちは時間が完全になかった...

電磁気が予想以上にムズかしかった.正直,練習問題の答えを一回呼んだだけで試験にいどむはめに...力学よりムズかしくなるよって最初の授業の時に言ったほうが助かる生徒がいるのでは!?とゆーことでこれからは彼らのために言ってあげてください!!とりあえず受験の時に物理選択の人がコンデンサーとかいろいろさけんでいるのを不思議に思っていましたが,その謎がやっととけました.なかなかムズかしい.でも,日々の生活に一番影響を与えているのは物理だと思います.今まで,その原理のかけらもわからなかったのが少し理解できて感動しています.

  • 電磁気は難しいよって最初の講義で言ったと思うよ.日々の生活に一番影響を与えているのは...物理かな.確かに電器製品は物理だけど,電気を使わないものの多くは化学ですよ.生物は...

どうしても数学的な定理が多くなってしまって,それをしっかり理解させるために講義で証明をしていると思うのですが,数学的な所は例えば「宿題」で例題をやらせて実感させるくらいでも良いのでは無いでしょうか.個人的には2(f)が実験のときわからなかったのが,今日やってみて(たぶん)解けたので,なんだか感動でした.

  • 確かにそうですね.宿題だしたらやる?

物理学や電磁気学には様々な法則が存在するが,基本的には一つの当り前のことを意味することがわかった.また,今日の1の(e)のように静電エネルギーを「Qの電荷をためるのに必要なエネルギー」として計算したのと,「電場から生まれるエネルギー」として計算した値が一致するのがすごくおもしろい.これは数学に似ているなと思いました.

  • いいところに気づきましたねー.でも,上の例は決して「当り前」のことではないと思います.それから,静電エネルギーのところは,ここが,というかこれを通じて背後を見るの物理であって,数学と決定的に違うところじゃないですか.

先生,一年間物理を教えて頂き,本当にありがとうございました!!...

  • こちらこそ.一年間担当するのは異例のことですが,おつきあいくださりありがとうございました.

機会があればファインマンの続きでも読んでみようと思います...

  • おおお.いいですね.是非,感想を聞かせてください.

計算が少ない分,力学より楽しめた.身近な(テルミンなどはあまり身近ともいえないが)電磁気の使われ方からなぜその力を意識しないかなど,ちょっとした疑問などを扱っていて,入り込みやすく,最終的にマクスウェルの方程式までいきついた.計画されたよい授業だったと思います.抽象的な問題と具体性がよく結び付いていたと思う.最初はまったく分からなかったのですが,ずいぶんと楽しめました.

  • ちょっと褒めすぎです.話半分に聞いておきます.次回のシリーズのときにはもうちょっと改良したいと思っています.

最後の講義のテルミンの物理学が面白かった.人間は聞こえない2つの波長の音を混合させると聞こえる音が合成されるのは不思議に感じました.ただ,交流に関する数学的な処理は大変でした.

  • 確かにうまいですね.そうすることで,手の動きにあるいみで鈍感に反応しているのだと思います.

マクスウェル方程式を用いて電磁場についても簡単な紹介があるとマクスウェル方程式のありがたみを実感できると思う.

  • まったくその通りです.まったくありがたみに欠ける講義でした.もうちょっとがんばって,空が青いのはなぜ?に答えてみたいです.

電磁気学ん勉強をしていたら,小中学校の教材の仕組を考えて感動しました.ありがとうございました.

  • それはそれでいいですね.きっと,勉強にはいろんなレベルがあって,小学校では純粋に自然の不思議さを感じて,中学校ではそれに法則があること学んで,大学でその体系的な原理から法則を理解する感じでしょうか?説明するのも,小学生に説明するのと,大学生に説明するのは違いますよね.だから,私は力学ではすっとびボールなんかの話をしますが,これは小学生でも大学生でもそれなりに楽しめると思います.

電磁気の世界は力学よりも更にとっつきにくいと前は思っていたのですが,実は電磁気学こそ理路整然とした学問であり,全ての現象がマクスウェル方程式に集約されているということは少なからず驚きでした.講義はそのようなきれいな理論体系を0からつくり上げていく感じでとてもよかったと思います.

  • そうなんです.講義をする立場から言えば,力学よりも電磁気の方がかちかちしていて,大きくぶれるところはないのです.ただし,内容が多いので,スピードのコントロールが難しい.

練習問題が量が多いうえに難しかったです.授業は式の展開ばかりだったので,より分からなかったような気がします.テストは思った以上に書けました.しかし,やはり物理もいわゆる理科の一つであるので,理解できるようになれば楽しいだろうという印象は受けました.

  • 練習問題のレベル分けが必要ですね.講義では式を展開するときには,前後にその心を説明するように努めたのですが...

電磁気学Bは生物選択者には厳しすぎる.

  • 逆もそうなんですよね.でも,これくらいは知っておいてもよいと思います.

自習をしていてやっと授業の内容に追いつけた気がします.電磁気学は難しいなあと改めて今思っています.自習をするために何冊か電磁気学の教科書をめくったのですが,授業で使っていない記号が沢山でてきてうろたえました.内容は一緒だとおもうのですが,記号は少ない方がわかりやすいと思いました.解答は講義のページにアップされますか?よかったら復習のためにお願いします,あとテルミンがおもしろかったです.

  • あわわわ.解答作っていない...教科書の問題は確かにありますね.本当に統一されません.

...生物屋としては「文字のみの式を見ただけで目眩がする病」が改善されたことは大きな一歩のような気がします.

  • それはよかった.でもまだ若いのだから,生物屋を名乗ることはないと思います.これからの時代はもっとフレキシブルにいかないとね.

学問に隔たりはないということ.生物学にも物理学が必要ということ.質問大会がとても有意義でした.

  • 上に続いて...こうでなくっちゃ! おお質問大会面白いと思うんだけどね.いまひとつ人数が集まらない.集まりすぎるのも困るか.

演習問題がもらえたのはよかったが,もうちょっと基礎的なものがほしかった....

  • これは検討課題.

高校で電磁気学についてはほとんど学ばなかったが,大学で学べて本当によかった.物理未履修者用のBというコースはとてもありがたいと思う.授業も経験と法則を絡めて説明される場面があり,分かり易かった.

  • それはよかったです.東大も良い制度をしていると思います.

...物理はもともと苦手だったのですが,この一年いろいろと授業を受けテ,その奥深さに頭が混乱するほどの衝撃を受けました.

  • 大人になってからくらくらするほどの衝撃を受けることは少なくなると思います.でも,そのときに敏感に反応するのは大切です.

講義を通じて,電気的な法則と磁力的な法則の体系によく似たところがあるのが驚きでした.なのに磁力の方が理解には苦しみました.又,物理の中では最も数学とリンクしているような印象をい受けて,楽しかったです.一学期間ありがとうございました.

  • 似ていることを意識するように講義では話しました.でも,それは昔に磁気を考えた人と同じような発想だったと推測します.理解に苦しむのは時間が少なかったからかな.

過去問を見て,どのような問題が出るのかチェックしておいて良かったと思いました.(笑)この一年を通じて力学と電磁気学を学び,今まで公式などを丸暗記して問題をひたすら解いていたけれど,数学の基礎的な知識もふまえて改めて学んでみることで本当の意味で少し理解できたと思います....

  • 講義でよく言うことだけど,大学で物理を学ぶということは,高校で学んだかもしれない公式をひとつひとつ忘れることだと...理解するって楽しいことですね.

ノートを見返して思ったんですが,計算課程をもう少し詳しくかいてくださるとありがたかったです.いったいどういう計算でそうなったのかが分からない部分があってすごく悩みました.それとやっぱり積分の書き方が変だと思います.あの書き方は慣れないです.

  • その過程をゆっくり埋めて,自分のノートを作ることが大事な作業かと思います.でも,そこで分からないときにはどしどし質問してくれればいいのです.それから,その積分の書き方は是非慣れてください.いや,多重積分をするようになると,きっと慣れると思います.自分もいつのまにかこうかくようになりました.2年後くらいに慣れたかどうか聞いてみたいですね.

テルミンを演奏してみたいと感じた.

  • いいことです.私ももうちょっと練習しないとね.

講義の内容は難しく,授業時間内には半分も理解できませんでしたが,家にかえってノートを見直すとかなり丁寧でとてもよかったです.電磁気学から学んだことはマイナスイオンなどのうわさに流されない目です.

  • オチはそこかっ!という気もしますが,良いことですね.

...ホームページの更新を良くされていたことが記憶にのこっています.ホームページで拝見した本のレビューからボナンザの本を手にとり,将棋のプログラムの話に少し色々と興味を持ちました.量子化学の手法を使ったというのはすごいなぁと.

  • そういうことも少しは役に立つのですね.

福島先生,短い間でしたが本当にお世話になりました.きっといい科学者になってみせます!

  • 今回のコメントで一番しびれたのはこれ!がんばってください.そして,さらに願わくば,教育に携わるようになれば,少なくとも私くらいには,さらにそれ以上にがんばって若い人に科学を語ってほしいと思います.

講義は面白かった.後半は先生は人数のことを気にしてらっしゃたが,悪いのは金曜の一限のせいと生徒のせいであって授業のせいではないと思った.私にとっては力学よりずっと面白かった....

  • おおお.力学よりも面白いとはすごい.力学よりもおもちゃがないけど,より整然と組まれていると思っています.うれしい限りです.人数のことですが,なぐさめてもらってありがたいのですが,でも,真に面白い講義をしていればこんなことにはならなかったと思っています.もうちょっとがんばりたいと思います.そう思っていると,今日の新聞の本の紹介欄に野村監督の「現状でいいってことは絶対にありえない」とありました.まったく同感です.

...なんだか普段あまり接しない電場君にも愛着がわく.むしろ,▽・B=0なことにギモンがわく.磁場君差別ではないか.

  • わしもそう思うんじゃ.昔の人もそう思ったようで,いろんな話があるようです.大田先生の電磁気の本をお薦めします.それから,もうちょっといくと,すぐに特殊相対論の話に続きます.

一年間本当にありがとうございました.質問にも嫌な顔せずつきあって下さりありがとうございます.講義は大変面白かったです.でも,テルミンの原理は難しかったです.今年度物理学を学んで感じたことは"物理では近似をよく用いる"ということでした.新たな物の見方を知ることができ,とても勉強になりました.

  • こちらこそ.質問する方は申し訳ないとか思っているのか知れませんが,がんばっていない学生はそもそも質問もないわけで,がんばっている学生を前に嫌な顔になるはずがありません.そんな教官を見つけたら,そっちに問題があると思ってください.「近似」の話は象徴的です.物理ももっと高度になると,いかに近似とつき合うかが問題になってきます.なぜなら,近似なしに解けることはそうそうないからです.それでも答えを知りたいと思って,貪欲になるし,その近似つきの答えは本当に正しいかと慎重になるのです.

高校で力学の初歩までしか学んでこなかった私にとって「電気」の話はとても恐ろしく思えた.式のみで状態を表す物理自体,抵抗があったのに,電気という目に見えないものを扱うのはあまりに先がみえないからです.しかし,配られた練習問題に奮闘していると,なんとなく解き方がわかってきて,いろいろな状況に対応できたときは,物理楽しいかもと思えました!

  • 見えない物をどうやって感じるかが大事な所です.見えない物は信じないというのは一つの立場です.でも,それでは世界が狭い.一方で,見えないものをあたかも見てきたかのように話をするのは大きな問題で,「神」の問題も同様です.そう考えるとそんなに楽しいとは言えないかもしれませんが,実に慎重にやっているわけですよ,物理では.

力学とは違って,電磁気においては「場」の考え方がすごくイメージしやすかったように思いました.だからこのイメージを力学の世界へ適用していけたらなっと思いました.一限じゃなければもっと授業に出たんですが...

  • 場の考え方が発展して,場の理論に向かっていきます.まあ,一限のせいにするのはレベルが低いです.

HPに授業内容とプリントがアップされていたが,そのために授業から足が遠のいてしまった.良かった点のはずが悪かった点となってしまった.

  • CDあればライブに行かなくてもよいということですね.でも,ライブのよさがあるはずなのです,いわゆる歌手の人はね.下手な歌手はライブでがっかりするかもしれないけど,私の講義には...やっぱ下手な歌手と同類なのか.

...できればプリントでも「宿題」となっていたところを補足するプリントなどがあるとうれしかったです...

  • 実は練習問題だったりすることもあったんだけど,系統だててはなかったです.宿題はアドリブで出したりしていたので...WEBでフォローできるところですね.

大学に入って,教授先生が最初から最後までわけのわからない講義をやるのはほとんどだと私は感じています.福島先生の授業は楽しんで受けることができて,非常にうれしいです.特に先生は質問に大変熱心に答えていただいて,マイナスイオンやお鍋に関する話は一生忘れません.これからのネタになると思いますので,感謝しています.

  • うーん,そのネタですか.

...この授業で自分は物理が好きだと確信できました.しかし,いつも出来が悪くて,やっぱり俺は物理に向いていないでしょうか?...

  • 好きなら関係ないのではないでしょうか.「出来」は試験のことですか?向いてるかどうかは試験では決まらないです.私も共通一次試験の物理が70点だったことをどうしても忘れられませんが,そんなの関係ないってことです.それなりの物理の本を読むのが苦痛でなくて,なんとかわかるのであればまずは合格.でも,それと研究者への道はまだギャップはあります.

プリントの配布やしゃべり方はよかったと思う.数式を単に変形していって,成り立つ法則を説明されても,そんなことを書いてある本はいくらでもあるのだから,講義では数式の持つ意味,イメージ,身近な例などをもう少し重視してもらいたい.もちろん,数式を見て自力で解釈する能力も必要ですが...

  • 同感です.私は講義の中で法則の心を語るように心がけたつもりです.例えば,クーロンの法則とガウスの法則の関係とかね.

講義では電磁気学全体を見渡そうという視点が役に立ちました.そして,全体を見渡してその中出部分をとられることは電磁気以外でも大切なことだろうと思いました.何でも広い視野をもってとりくむ姿勢を忘れないようにしようと思います.

  • それはとても大事なこと.アンテナはいろんなところにはりめぐらされておくべきで,その中で共鳴する部分にしっかり反応するのがよいです.

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最終更新時間:2008年04月02日 21時08分23秒