トップ 差分 一覧 Farm ソース 検索 ヘルプ PDF RSS ログイン

力学B2007最後のおさらい

力学B2007最後のおさらい

期末試験

9/3に予定どおり終了しました.まあ,ちょっと簡単な感じだったかと思います.採点も終了.追試の人は例年よりも少なめかな.幾つかコメントをした方がいいでしょうか?

問1

二次元の運動にしたのでびびった人がいたかもしれませんが,ばねの問題です.試験の内容についてあまり話をしませんでしたが,微分方程式を解けることは必須といっていたとおり,運動方程式を解く問題を出しました.

1-3: ポテンシャルを求められない人が多かったです.これは電磁気では大事になるので是非復習しておいてください.全体を通してのことですが,自己矛盾に陥っていることってないでしょうか?それは絶対に解消しないと理系人間とはいえません.例えば,ポテンシャルが与えられていると力は計算できる.でも,力がわかっていてもポテンシャルが計算出来ない.とりあえず答えてみたポテンシャルから...力が計算できます?答えは,U(x,y)=\frac{k}{2}(x^2+y^2)です.ポテンシャルはスカラー量ですね.

1-5:運動方程式を解いてもらいます.運動方程式は,m\ddot{x}=-kxで,y方向も同じ.でも,初期条件が違うのでそこを気を付けましょう.

1-6:グラフを書きます.

1-10:力学的エネルギーを求めますが,これはもちろん,1-8と1-9の合計です.でも,力はポテンシャルで書けているわけなので,力学的エネルギーは保存しています.初期条件の位置エネルギーはy方向にずれているので,\frac{k}{2}y_0^2で,運動エネルギーはx方向に初速度をもっているので,\frac{m}{2}v_0^2.合計は,\frac{k}{2}y_0^2+\frac{m}{2}v_0^2.もちろん,合計を計算してもこれと同じ結果が出てきます.本当によく理解していれば計算しないでこの結論に至るはずです.

1-12:角運動量は,\vec{r}\times\vec{p}.これはベクトル量でこの問題ではz方向の負の方向を向いています.これも運動方程式の答えを代入すればいいです.答えは,(0,0,-mv_0y_0).但し,この問題は位置ベクトルと平行であり,中心力と呼ばれる力になっているので角運動量は保存しています.もちろん,そのことは知らなくてもよくて,求めてみたら時間に依存しない保存量になっていることを驚いてもらうところでした.

問2

一問一答タイプの問題でした.力,運動量,ポテンシャル.ごちゃごちゃになってませんか?

問3

選択問題です.言葉だけで説明するのは難しい問題ばかりですが,一人だけ言葉で完全に説明している人がいました.うーん,それはすごい.その他で式は書くけど,論理が通っていないのは,当然満点はあげられません.どの問題も,講義に出ていて,復習していれば答えられる問題です.3-4や3-5はかちかちボール,すっとびボールの原理を説明せよと書きたかった所なんだが,講義に出ていない人のために図付きで説明する.

講義の反省

かえすがえすも,最終回の出席率が6割を切っていて,この状況はなんとかしないといけない.そのためには何をしないといけないのかはわかっていない.一つの可能性としては,内容がなめられていることが挙げられる.これならば講義に出なくて,試験はできそうとおもわせるのはよくないです.試験の内容がもうちょっと高度ならばそれでもよいのですが,こっちがハードルを下げていて,低いハードルに合わせられるのが困ります.きっと本当はもっと高いハードルを飛べるにも,この程度で納得されては残念なのです.ただし,単にハードルをあげるだけでもダメだなことは認識しています.冬学期はもうちょっと走ってみようかと思っています.


[ページのアクセス数: 0000146]

[ページのアクセス数: 0224623]

最終更新時間:2007年09月10日 02時21分34秒