2015年の一言
2015-7-26
レポート4返却
準備が整いました。16ー221Aの部屋のまえに置いておきます。
2015-7-16
期末試験前の大質問大会
今学期も何とか担当の講義は終了。制度が変わっての最初の年もあり、ちょっと反省点が多い。
それはともかく、明日は大質問大会。夏休み企画にならないところはちょっと辛い。おそらく、学生さんにとっても、夏休みに勉強できない分つらいのではないだろうか。毎年変わらないですが,開催趣旨を以下にまとめてみました.時間と興味のある方は是非いらしてください.
- 日時:2015年7月17日(金) 12:30--15:00 熱力学
- 場所:駒場キャンパス3号館 3-108
- 参加者資格:福島担当のクラス
- 内容
- 目的は,講義内容に関する疑問,質問,試験勉強の過程でわいてきた疑問をできるだけ多くの学生と共有しながら,解決することである.
- 試験の平等性を確保するために,基本的にこちらから能動的な情報の提供は行わない.この意味で,補習や特別講習の類ではない.これに出たとしても,試験に有利になることはまったくない.出ることで,物理に目覚めて,テストがよくなるということはひょっとしたらあるかもしれない.
- 事前に学生は講義内容についての質問事項をまとめておき,事前,または当日に質問する.それに対しての解答や解説は学生がしてもいいし,私がするかもしれない.
- 疑問点が絞りこまれておらず,単に「わからん」という疑問には一切答えない.ただし,本当に苦しんでいる場合は解決方法のヒントを与えられるかも知れない.
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2015-6-3
オープンラボ
こっちからも宣伝。研究室の出し物
2015-5-8
「理系学生が進学を考える際に」の講演の感想の感想
4月の中旬に前田先生と深津先生が開講されている総合科目「自然現象とモデル」にて、上記のような題目で講演する機会がありました。100名超の理系二年生の前で、それなりの準備をして挑みました。この歳になっても,人前でトークをするのはエネルギーが必要で,しかも真剣に聞いてくれるので、こちらも真剣に話ますから,ヘトヘトになります.その講演に対して学生さんには感想文を書いてもらって、先日、それを読ませて頂きました。若いみなさんへの期待を込めて沢山のメッセージを(与太話とともに)盛り込んだのですが、一定の学生さんには反応してもらったようで、何かしらの役に立てたとしたら光栄です。その中にどうしても返答をしてみたい感想がありましたので、誰が読むのかわかりませんが、ここに残しておくことにします。
統計力学の研究を目指すきかっけになった話として、「無知の知」の話をしたのですが、その辺りに対して、次のようなコメントをもらいました。概略を抜粋すると(不正確)、
…私はまだ一つの方程式から全てが導かれるわけではないという心境には至っていません。もう少しあがいてみようと思います…
そうこなくっちゃ!私は私の面白いと思うことを、そしてそこに至る経緯をお話しただけで、それが面白いことの全てでは絶対にありません.ましてや、私ごときの話をフンフン聞いて、みんなが私の面白いことをそのまま面白いと思うようではいけないと思います!(トークは面白がっていいのですけどね)去年か一昨年にあったNHKスペシャルの「神々の数式」をみて、やっぱり面白いと思ったし、学術俯瞰講義の村山さんの講演を聞いてもやはり面白いと思った。私の場合は、それよりももっと面白いものに出会ったというだけです。「あがく」という表現が適切かどうかはわかりませんが、私は常にあがいていていたし、今もあがいているような気がするので、嫌いでない表現です。精一杯あがいてください!
それから、進学に関して、理学・工学論を少しだけしたのですが、
家のつごうで医学部を目指さないといけないのだけど、工学に興味があります…
講演の文脈では、「工学のわかる医者」を目標とする手はあると思います。私の知り合いに、fMRIの診断をされている医学研究者でfMRIの画像解析を真剣に研究されている方がいます。MRIの診断時間は現在では30分くらいかかっていて、それを短縮することは患者への負担や費用の面から必須です。現在、情報科学者と医学者が共同して、その開発に取り組んでいます。そのときに、情報科学者はノイズをできるだけ少なくする方法をよしとします。それはよく定義された目標ですし、当然と思えます。ところが、診断する医者の立場からはそうではなくて、血栓が明確に見える解析方法がよくて、必ずしもノイズ最小条件とは一致していないようです。医者の判断基準は明確な数量化が難しく、情報科学者の感覚としてはわかりにくいところです。それでは「この問題はだれが解決するのか?」…講演と同じ構造になっていますね.「工学のわかる医者」か「医学がわかるか医者の声を聞ける工学者」が必要なのです。家のつごうはいかんともしがたい。としても、工学を勉強することを止めないで欲しいと思います。
最後に…
自分の興味ある分野を見つけるのは難しい。どこに興味があるのか見つける方法は?
確かに難しい問題です。そのことは百も承知の上で、あえて厳しいことを言うと、「さぼっている」と言いたい!三流以下の口パクポップスしか聞いていなくて、「どんな音楽に興味があるのか分かりません」といっているようではないですか?ジャズにパンクにクラシックを沢山聞いています?聞くのもいいけど、演奏したり歌うことが好きかもしれません。自分でやってみないと、何に興味が持てるかなんてわからないです。ひょっとしたら、作曲が好きかもしれませんよ。この意味で,沢山、本を読んで、沢山勉強してください。数学や物理の古典的な名著を読むのはよいことです。化学や生物にも名著はあると思います。本に書いてあることは真実ばかりではありません。行間にはいろんなことが詰まっています。そうしたところまで深く読んで、深く学ぶことが必要です。学んだことは友人といっぱい議論しましょう。工学を目指すときにもこれは無駄にはならないでしょう。そのときに、何時間も時間を費やしても嫌にならない分野があなたの興味のあるところです。沢山講義に出るのもよし、沢山友人と議論するのもよし。その際に、よい本、よい講義、よい友が必要ですが、歩留まりよく、外れをひく確率が低いのが東大のよいところです。そこを活かさない手はないです。何しろ、東大の周りには…take-home-message 2ですから.しっかり備えが必要です。
2015-4-14
しびれたー!!
久しぶりにトークに圧倒されました。今日の学術俯瞰講義の村山さんの講演は本当に素晴らしかった。この域にはいつになったら…いや私の目指すべき方向はちょっと違うか。次の講義、精一杯がんばります。
2015-4-8
大学人とは
新学期が始まりました。今日は学術俯瞰講義の司会役としての講義が新学期のデビューでした。多くが入学したてのフレッシュな学生と見覚えのある学生さんが教室を埋め尽くして、身の引き締まる思いの駆け出しでした。講義の途中にも沢山の質問がでて、正直「さすが東大生」とうならされました。
あのー、もう朝までとことん付き合います!
という気分です。今日の質疑応答で簡単に納得しなくていいです。そんな疑問を持っているならば、精魂つき果てるまで議論しましょう!そんな講義でした。大学とはそういうところです。社会における大学の立ち位置がよくわからなくなっている昨今、大学は我々教員と学びを求める学徒が築く文化の担う場所だというところを改めて認識しました。そして、そんな文化の担い手が毎年4月に入学してくる勢いを改めて感じるとともに、我々はそれを受け止める土壌を培わなければいけないのです。何を欠いていてもいいけど、この志をもっていない人は大学にはいらないです。その思いで毎日教壇に立っています。青臭いのですけどね。そして、私を育てくれた師たちは私がこんな思いに至るとは夢にも思っていないと思います。しかし、これが大学人です!そして、先人の思いを背負って活きていると私は自負しています。
教育も研究も精一杯頑張るのが大学人の勤めですが、それを根底から貫くのは文化人としての振舞いです。そんな基本的なことがわかっていない人が内外に多くて、まったく困ったものです。大学をなんだと思っているのでしょうか?大学人の問われているところかもしれません。
ともかく、そんなことはどうでもよくて、今日の講義はよかった。こういうのが大学なんだと再認識しました。来週の講義が楽しみです。
2015-4-2
学術俯瞰講義
家先生がコーディネーターの学術俯瞰講義が来週の火曜日から始まります。
第一回 4月7日(火) 2限
なかなか面白げな講義が集まっています。こんなラインアップ.そして、ナビゲーターは私.飽きさせない講義を目指します!
2015-2-26
「定理が生まれる」
2014年度の業務はほぼ終了。
さて、春休みのお薦めコーナー。講義であくせくすることなく、時間的に余裕があるときにはじっくりと腰を落ち着けて、骨太な本を読んで欲しいと思う。自分が学生のころにはそんなことはしなかったので、反省の意味もあって、学生諸君には勉強することをすすめる。とはいえ、明確な目標がない学生さんへ刺激的な一冊を紹介しよう。
これは2010年のフィールズ賞をとったヴィラーニさんの本人による経緯をまとめた本である。まとめた。。。というよりも研究日誌のような感じ。研究ノートではないので受賞内容についての解説があるわけではなく、研究者の日常を綴り、悶々としている感じがダイナミックに描かれていて、数学者のぶっとんだ感じがよくわかる本である。興奮が伝わってくる。top of topの研究者なので、私のような三流以下研究者にはわからない感覚も多いけど、それでも刺激になる。若い学生さんにはもっと刺激になるのではないかなぁ。
この本の翻訳者の一人である池田氏は同じ年生まれの知り合い。統計学者なのだけど、翻訳も出来てしまう文化人なのだ。先日、彼のオフィスに行ったときにサインをもらおうとしたのだけど丁重に断られた。彼の本ではないからねってわけでした。とにかく、数式の部分は呪文のようだけど、それも含めて研究者の息遣いが伝わってくる一冊です。
2015-2-5
統合自然科学科第一期卒業研究発表会 告知!
下記の要領で卒研発表会があります。期末試験の最中で余裕はないかもしれませんが、ちょっと除いてみるとおもしろと思います。
日時:2015年2月9日 9:30-16:30 2月10日 9:30--16:00 場所:駒場キャンパス18号館ホール
福島研からは松麿くんが発表します。3次元剛体分子の相転移に関する研究なのですが、これがまた予想しないことが起きていて面白い。完全にはわかってはいないけど、二次元系で解釈から素朴に予想されることがおきなくて、見たままをとらえると、その解釈は間違っていたことになる。相互作用なんかなくても、「分子は揃う」というそのこと自体面白い(第一感的)けど、揃い方も不思議で面白い(深いレベルで)のです。
2015-1-27
数理科学概論のレポート返却します
オムニバスの一回を担当して、レポートを出しました。こんな問題。
かなり多くの学生さんが取り組んでくれました。レポートに沢山BM模型の粒子配置の絵が描かれていて、見ているだけで楽しい。コンピューターに解かせた学生さんもいたり、丁寧に熱力学極限の最密充填率の計算をした学生さんがいたりと、楽しく読ませてもらいました。ハニカム格子のl=1にするのがもっと面白かったような気がしました。コメントを簡単にしたので返却します。
2015-1-3
新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
今年は駒場は激変の年になります(断言!)。しかしながら、何も変わらず平然とやり過ごしてやろうと考えています。担当科目も年々単調に増えていて、これが定常状態になってよいのかどうかは不安なところもあります。今年は新たに初年次ゼミを担当します。何が起きるかわかりませんが、楽しんでやろうと思います。
さて、帰省の際に読んだ本はこれです。
続編です。勉強になりました。なんとなく文章を書きたくなりました。
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最終更新時間:2015年02月28日 11時06分17秒