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5月の一言

2006-5-16

卒業研究のレベル

今日のセミナーで金子研のM1の坂田さんの卒研の話しを聞いた.Minority gameの解析をfakeダイナミクスにして,統計力学の計算をしている.基本的には平均場+レプリカ法なのだが,そこに至る問題設定をしっかり理解して,それから計算もきちんとやりきるのは立派だと思う.ぶ厚いノートをみせてもらったが,それは本人の資産になっているはずである.これからの大学院での研究が楽しみである.それにしても本人の努力もそうであるが,指導教官の北里の守さんの仕込みもよかったのだろう.福島研に来た二人も4月中に卒研の話しを聞かせてもらって,その卒論を見せてもらった.こちらも立派なもんだった.卒業研究として,これくらいのレベルまで到達できれば達成感もあって,学生も気持ちが良いだろう.

さて,私はまだ駒場で卒研を担当していない.今日事務から卒研題目届けの請求があった.やはり,今回見せてもらったM1の人達の経験した卒研レベルくらいは経験させて送り出したいものである.そのためには相当仕込まないといけないかなー.

2006-5-13

大学院入試の説明会

雨の中,説明会に出向く.天気が悪いと出足が鈍るかと心配したが,考えてみればお花見や選挙じゃないわけだから,雨が降っても嵐が来ても関係ないはずである.専攻の説明会は沢山来ていたが,昨年のように大教室がぎゅうぎゅうに詰まっている感じは無く,若干減ったように見えたし,個別グループ説明会も31名と昨年の40名(去年の(裏)日記の記録)よりは減っている.理由を考えるのは難しいが,はっきり減っていると言っていいだろう.

グループ説明会の後で居室まで来てくれた学生は7・8名くらいだった.最初にやってきたのは2名で,後は五月雨式にダラダラと7時頃まで接客した.去年よりも寂しい感じがしたが,一年生のときの力学や電磁気を担当した学生が二人来てくれたのはうれしかった.さて,いろいろと話していて,多くの学生が研究テーマが見付かるかどうか不安に思っている様子が伝わって来た.確かにそれは不安なところだと思うが,テーマが見付からないのは自分の勉強不足のせいだと誤解していることが多いように思えた.別に勉強一杯したら研究テーマが見付かるわけではない.何か漠然としていてでもよいので,やりたいことを持って大学院を目指すべきだと思う.その漠然としたものを具体的な問いにするために,そしてその問いに答えを出すために,時に勉強は必要になることは多い.私は大学院の面接でやりたいことを問われて,「非平衡現象」と答えた.説明していくうちに,それは線型応答理論としてすでにわかっていることだと諭されて,勉強不足が露呈して恥ずかしかったことを覚えている.それでもよかったのだと,今は思える.やりたいことがないのに大学院に行くのは不幸である.是非,一生懸命勉強しならが,たまに立ち止まって自分の進む方向を悩んで欲しいと思う.まだ,願書提出までには時間が残されている.

2006-5-10

数独の相転移

昨晩風呂で思い付いたオープンキャンパス級のネタ.

数独は相転移するか?
  • nxnのブロックをnxn並べる
    • 各ブロックには1からn^2が一つだけ入り,縦横にはやはり1からn^2が一つだけ入る.
  • 適当な解答からmマスだけランダムに選んでオープンにして,数独の問題とする(ランダム数独問題).つまり,n^4-m個のマスに数字を入れるパズルである.
  • α=m/n^4を変数にしたときに,問題の性質はどうなるか
    • ただし,αを一定にして,n無限大極限を考えることにする.

K-SATの相転移みたいなこと起きますかね?あるとしても,SATーUNSAT転移ではないです.数独には難易度があるようで,確かに簡単な問題ではがすぐに見えます.これはどういうことなんだろうかというのが,そもそもの疑問.もうわかっているのかもしれないけど.

2006-5-9

表と裏の境界

じわじわーとアクセス数が増えているのを見るに,何も更新しないのは悪いのではないかと関西人のサービス精神がうずうずしてくる.更新していないときでも,裏日記にはウダウダと公開できない日常を綴ってはいる.COEのこととか.問題はどこまで表の世界にメッセージを出すかである.いやまあ,大した問題ではない.

連休の間に物性セミナーの出演交渉が一つできた.6/30に富士通の藤谷さんにお話いただくことになった.今日お昼に小宮山先生に「基礎科の談話会で呼ぼうと思っていたのに,そっちに取られちゃったね」と言われた.こういうシンクロもあるもんですね.

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最終更新時間:2006年06月01日 20時55分41秒