学会直前レポート
前回の一言から一月が経過.あっという間に学会直前です.今回は私はサボりです.
「指導教官がサボっちゃいけません.指導教官も苦しんでいるところを学生に見せるべきです」
と共同研究者からおしかりを受けたりしています.まあ,今年に入ってからもセミナー(先月)やチュートリアル(先週)で何度か苦しんでいたし,この一月は苦しそうにしているのを学生さんたちにも見られているように思います.それはともかく,学生さんたちが研究室を代表して?話をします.前日の夜にドタバタしている悪い指導教官を見習うことなく,ちゃんと今日その学会発表予行練習をしました.みなさんそれなりに面白い話題を提供することになっていますので,ここで掟破りの直前一言レポートをします.これが一人でも多くの方の聴衆と,さらにツッコミをいれてくれるきっかけになることを願っています.
- 中島哲也君
- pスピングラスの大偏差解析から始まって,どうして多くのスピングラス系が1RSBを示して,それ以上のRSBが起きないことの理由に一つの確からしいシナリオを説明します.私の長年の疑問に私は十分に満足した解答を与えています.
- 中田豊君
- ランダムグラフ上の4色問題の彩色ー非彩色問題の転移直前から広いパラメータ領域で1RSBっぽく見える相があることを指摘します.相図はCavity法の結果とほぼ一致します.これはそんなに自明ではない...と思う.
- 坂田綾香さん
- 進化に対する簡単スピンモデルの研究から,表現型の揺らぎが適当に大きいときにスピン系でいうところのフラストレーションの少ない遺伝型が実現して,それが摂動に対してロバストになっていることを示します.
- 中島千尋君
- 二温度系(パーシャルアニーリング系)はレプリカ法を使うと,有限のレプリカ数の平衡統計力学模型になりますが,その有限レプリカ数系でのある種のMKRGを構成し,RGのフローを示します.当初思っていたほど簡単ではなかった.
- 平間毅君
- 彼(と中田くん)はこの三月で卒業し,今回の学会では発表しませんが,今までやったことを論文にまとめています.現在,ほんとにゴールへ向けて邁進中.
という感じです.乞う御期待!...何を?
[ページのアクセス数: ]
最終更新時間:2008年03月18日 22時25分48秒